
ツールを使えば、SEO対策の現状把握や対策すべきキーワードがわかり、施策を効率化できます。
しかし分析ツールは数多く存在し、料金や機能も異なるため、どれを導入すればいいかわからない方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、無料で使えるおすすめのSEO分析ツールを18個ご紹介します。
ツール選びに迷っている、使用中のものに満足していないなどの悩みがある方は、ぜひ参考にしてください。
<SEO対策について詳しく知りたい方はこちら>SEO対策とは?SEO対策のメリット・デメリットと対策方法を詳しく解説
目次
SEOツールとは?
SEOツールとは、SEO対策に必要なデータの抽出や仮説・検証をサポートしてくれるものです。SEO対策には、調査に基づいたキーワードの選定やサイト構造の設計など、明確な戦略立案が欠かせません。
また、運用中もアクセス解析や効果測定を行い、施策を打ち立てる必要があります。ツールを導入すれば、以下のようなデータが簡単に抽出されるため、SEO対策に必要な情報がスピーディに入手できます。
- サジェストキーワード
- 検索ボリューム
- 特定のキーワードの検索順位
- アクセス解析
- サイトのエラー箇所
- 競合サイトの対策状況
手動で抽出すると膨大な時間がかかりますが、ツールを使えば自動化もできるため、効率が上がります。
有料ツールと無料ツールの違い
有料ツールと無料ツールの違いを以下の表にまとめました。
有料ツール | 無料ツール | |
---|---|---|
メリット | 高度な分析が行えるツールごとの独自機能が使える | 費用がかからないシンプルなデータが手に入る |
デメリット | 費用がかかる機能が多すぎて持て余すことがある | 必要最低限の情報しか手に入らない機能に制限がかかる場合がある |
有料ツールは、機能の制限がなく高度な分析も行える点が魅力です。しかし、SEOツールは高額で買い切りでないものが多いため、ランニングコストがかかります。
一方で無料ツールは、費用をかけずに手軽に利用できます。ただし、有料ツールよりも得られるデータの範囲が少ない、情報の精度が悪いなどのデメリットもあるため、注意しましょう。
また、有料ツールが提供している無料版の場合、機能に制限があることがほとんどです。
無料で使えるGoogleのSEOツール
以下の5つはGoogleが公式で提供しているSEOツールです。
- Googleサーチコンソール
- Googleアナリティクス
- Googleキーワードプランナー
- Googleトレンド
- PageSpeed Insights
すべて無料で使え、正確なデータが手に入ります。どれもSEO対策を行う上で必須のツールであるため、必ず設定しておきましょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
Googleサーチコンソール
Googleサーチコンソールは、Webサイトにアクセスする前のユーザーの動きを分析するツールです。
上位表示ページの検索キーワードや表示回数、クリック率など、検索結果上で自サイトがどのように表示されているかを把握できます。また、サイトにエラーが起きている、Googleのガイドラインに反した箇所が見つかったなどの警告もサーチコンソール経由で通達されます。
放置すると順位を落とす原因になるため、Webサイトの公開と同時に必ず設定しましょう。
Googleサーチコンソールについて詳しく知りたい方はこちら>>>無料で使えるSEO分析ツール11選を特徴別に紹介
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、Webサイトにアクセスしたユーザーの動きを分析するツールです。アクセス数や滞在時間、コンバージョン率など、ユーザーがコンテンツにどのような反応を示したかを確認できます。
アナリティクスを使う目的は、Webページ全体の品質改善です。
たとえば、アクセス数が多いのに滞在時間が極端に短いページは、コンテンツの質が低いと予想できます。そのようなページを炙り出し再度、ユーザーの検索意図を考えた上で改善していけば、サイト全体の品質向上につながります。
サーチコンソール同様、アナリティクスも必須ツールであるため、忘れずに設定しておきましょう。
Googleアナリティクスについて詳しく知りたい方はこちら>>>Googleアナリティクスとは?設定方法や導入手順・使い方を解説
Googleキーワードプランナー
Googleキーワードプランナーは、Google広告を掲載する際に検索ボリュームや入札単価を調査できるツールです。広告出稿のアシストが目的のツールですが、SEO対策のキーワードを選定する際も活躍します。
たとえば、公開したばかりのサイトはドメインパワーが弱いため、競合が多いキーワードでは上位表示が難しいです。
しかし、事前にキーワードプランナーで検索ボリュームを調査しておけば比較的、上位表示を狙いやすいキーワードで効率的に対策できます。
Googleトレンド
Googleトレンドとは、特定のキーワードの検索回数の推移を調査できる無料ツールです。過去5年間から1時間まで期間を区切って調べることで、検索キーワードの傾向を把握できます。
Googleトレンドでは、キーワードごとの検索数の推移だけでなく、以下の項目も調査可能です。
項目 | 概要 |
---|---|
小区域別のインタレスト | 指定した期間において、該当キーワードの人気度がどの地域で最も高かったかを、0から100の数値であらわす。 |
関連トピック | 該当キーワードを検索するユーザーが、検索しやすいトピックをあらわす。 |
関連キーワード | 該当キーワードを検索するユーザーが、他にどのようなクエリを検索しているかをあらわす。 |
Googleトレンドを活用すると、以下のようなSEO対策を実行できます。
- 季節的なトレンドに合わせたコンテンツの作成
- 特定の地域における商品やサービスの需要調査
- 検索数の異常値確認
- トラフィック減少の原因特定
- 検索流入数の増加につながる関連キーワード調査
トレンドをうまく取り入れることで、検索流入数の増加が期待できるでしょう。
PageSpeed Insights
PageSpeed Insightsは、Webサイトの表示速度を測定・評価するツールです。調査したいページのURLを入力するだけで、表示速度をスコア化してくれます。
また、表示が遅くなっている原因や改善のためのアドバイスも表示してくれるため、作業の効率が上がります。Webサイトの表示速度は、SEOにおいても重要な指標です。
過去Googleは、極端に表示速度が遅いページの順位を下げるアップデートも実施しており、SEOに悪影響があるのは明白です。
定期的にツールを使って、適宜改善していきましょう。
検索順位調査におすすめの無料SEOツール
検索順位の調査におすすめの無料SEOツールは2つです。
- GRC
- 検索順位チェッカー
それぞれ詳しく解説していきます。
GRC
GRCはGoogle・Yahoo!・Bingの検索順位をチェックできるツールです。上位表示されているページのタイトルやURL、キーワードのインデックス数などの情報を抽出できます。
あらかじめ調査したいキーワードやURLを設定することで、定期的に自動調査をしてくれます。
GRCには有料版もありますが、違いは一度に調査できるURLとキーワードの数のみなので、無料ですべての機能が使えます。
検索順位チェッカー
検索順位チェッカーは、1つのURLに対して最大5つのキーワードの順位を調査できるツールです。
大規模な調査には向いていませんが、スピーディーに調査結果を返してくれるため、簡易的な調査に最適です。また、調査データはCSVファイルでダウンロードできる点も便利です。
競合調査におすすめの無料SEOツール
競合調査におすすめの無料SEOツールは3つです。
- SEOチェキ!
- SimilarWeb
- Keywordmap
それぞれ詳しく解説していきます。
SEOチェキ!
SEOチェキ!はURLを入力するだけでメタタグの情報や内部リンク、被リンクの数などSEOに必要なさまざまなデータが把握できます。
調査するURLに制限がないため、競合の調査もスピーディーに行えます。
SimilarWeb
SimilarWebは、世界規模でWebサイトの分析ができるツールです。以下の方法で膨大な分析データを蓄積しているため、高精度な分析が行えます。
- 数百万のアプリやWebサイトに組み込まれた分析ソフトから直接測定したデータ
- パートナー企業から提供された分析データ
- 世界中のデバイスにインストールされているSimilarWebの製品で収集したトラフィックデータ
- Web上に公開されているデータ
SimilarWebには有料版も用意されているため、より高度な分析をしたい場合はそのまま移行できます。
Keywordmap
Keywordmapは、Webマーケティングに必要な分析を行える包括的なツールです。キーワードはもちろん、広告やユーザーのニーズ調査なども行えます。
しかし、無料で利用できるのは最初の7日間だけなので、契約するタイミングに注意しましょう。
内部対策におすすめの無料SEOツール
内部対策におすすめの無料SEOツールは3つです。
- Screaming Frog SEO Spider
- リッチリザルトテスト
- AMPテスト
それぞれ詳しく解説していきます。
Screaming Frog SEO Spider
Screaming Frog SEO Spiderは、Webサイトをクロールして、SEOに関連する情報を一覧化する診断ツールです。主に海外のSEO担当者に愛用されているツールで、以下のような特徴があります。
- 本番環境でもステージング環境でも使用可能
- サイト診断や改善、移転の準備に便利
- 無料版と有料版が存在
UIが英語のみで抵抗を感じる方も多いですが、シンプルで使いやすいツールです。Webサイトの状態を把握して、検索エンジンに対してより正確な内容を伝えるように改善できるのがメリットといえるでしょう。
リッチリザルトテスト
リッチリザルトとは、ユーザーにより多くの情報を届けるために、Googleが提供している機能です。
検索結果画面に表示される情報だけでは不十分だと判定されると、追加で情報が表示されます。リッチリザルトには、画像やカルーセルなど、テキスト以外の情報も表示されます。視認性がアップしてクリック率が高まるため、アクセス増加が期待できるでしょう。
テストツールを使うと、該当ページがリッチリザルトの対象となっているかを確認できます。定期的な調査と修正を繰り返すことで、アクセス増加につながるでしょう。
AMPテスト
AMPとは、Accelerated Mobile Pagesの略語です。Webサイトがモバイルフレンドリーな状態になっているかどうかをチェックすることをAMPテストと呼びます。
Googleが提供するAMPテストツールは、以下の手順で使用可能です。
- AMPテストにアクセスする
- ツール内の検索窓にURLを入力する
- AMPページの有効有無を確認する
- 有効でない場合は、修正箇所を確認する
AMPに対応するとページ表示速度が向上するため、SEOに良い効果が期待できます。直帰率やコンバージョン率の改善にも関わる要素なので、対策を講じましょう。
コンテンツSEOにおすすめの無料SEOツール
コンテンツSEOにおすすめの無料SEOツールは3つです。
- ラッコキーワード
- CopyContentDetector
- EmmaTools
それぞれ詳しく解説していきます。
ラッコキーワード
ラッコキーワードは、コンテンツSEOで重要なキーワードの調査を網羅的に進められるツールです。
サジェストや周辺語、類義語などのキーワード選定はもちろん、競合や市場の調査もできます。一部の機能に制限はありますが、無料でも十分活用できるツールです。
ラッコキーワードについて詳しく知りたい方はこちら>>> ラッコキーワードはSEOに欠かせないツール!使い方や仕組みを解説
CopyContentDetector
CopyContentDetectorは、コンテンツのコピペ率をチェックできるツールです。テキストを入力すれば簡単に、既存のWebページとの類似度や一致率を計測できます。
コンテンツSEOを行う上で、コピーコンテンツの作成は最も注意すべきことの一つです。コンテンツの量が増えると、意図せずコピーコンテンツを作成してしまう可能性が高まるため、利用してみましょう。
関連記事:コンテンツSEOとは?現役SEOコンサルタントが徹底解説
EmmaTools
EmmaToolsは、AIによる文章作成機能を搭載したSEOライティングツールです。独自のアルゴリズムによりコンテンツの品質を分析して、安定したライティングを実現します。
EmmaToolsでは、テーマ網羅性・キーワード比率・文字量など多角的な分析により、コンテンツを評価します。
記事作成にかける時間を短縮できるだけでなく、公開後のコンテンツの健康状態もチェックできるため、効率の良いSEO対策が実現するでしょう。
EmmaToolsは、一定期間の無料トライアルも実施しているため、気軽に試せる点もポイントです。効率的なSEO対策をしたい方は、利用を検討してみると良いでしょう。
キーワード選定におすすめの無料SEOツール
キーワード選定におすすめの無料SEOツールは2つです。
- 再検索キーワード調査ツール
- Ubersuggest
それぞれ詳しく解説していきます。
再検索キーワード調査ツール
再検索キーワード調査ツールは、Googleにおいて特定クエリの次に検索されることの多いキーワードを調査する分析ツールです。
再検索キーワードを分析することで、ユーザーが本当に知りたかったことや検索意図を満たすために必要な要素がわかります。
例えば「新卒採用」というキーワードで調査してみると、以下のような再検索キーワードが抽出されます。
項目 | 再検索キーワード |
直下再検索キーワード | 新卒採用 いつまで 新卒採用 2024 まだ間に合う新卒採用 2023 大手 indeed 新卒採用 2024 新卒採用 大阪 新卒採用 東京 新卒採用 ハローワーク 新卒採用 リクルート |
他の人はこちらも検索 | 新卒採用 24卒 新卒採用 いつまで 新卒採用 23卒 新卒採用 2024 まだ間に合う新卒採用 2023 新卒採用 企業 新卒採用サイト 新卒採用 マイナビ 新卒採用 スケジュール 新卒採用 いつから |
「直下再検索キーワード」とは、Googleの検索結果画面でユーザーに表示される関連キーワードのことです。ユーザーが抱える問題を解決することを目的として表示されます。
「他の人はこちらも検索」とは、Webページを閲覧した後に再度検索されたキーワードです。Webページに不足している内容や、ユーザーが本来知りたいことが集約される傾向にあります。
再検索キーワードも考慮したうえでキーワード選定を進めると、よりユーザー満足度の高いWebサイトを構築できるでしょう。
Ubersuggest
Ubersuggestは、検索キーワードの調査ができるSEOツールです。キーワード候補を調査したり、競合サイトを分析したりできるため、Webサイトの立ち上げから運用まで重宝します。
Ubersuggestでは、キーワード選定の他にもドメインや被リンク調査も行うことができます。回数制限付きであれば無料でも使用可能なので、気軽に導入できる点もポイントです。競合分析・キーワード選定・SEO対策など、幅広いシーンで活躍するツールといえるでしょう。
まとめ:無料SEOツールを使って分析と対策を効率化しよう
ツールを使えば、SEO対策に必要な分析や改善作業を効率化できます。
それぞれ特徴や強みが異なるため、目的に合わせた適切なツール選びが大切です。無料でも十分な機能がついているツールは多く存在するため、この記事を参考に導入してみてください。
SEO対策を外注しようとお考えの方はこちら>>>【失敗しない】SEO対策を外注へ依頼する前にぜひ知ってほしい内容を徹底解説
SEO対策を外注する場合の費用相場について知りたい方はこちら>>>SEO対策を代行業者へ依頼する場合の料金の相場は?
弊社SEOサービスランクエストではどんなお客様に対しても、予算状況に応じてSEOサービスを提供ができるように、「オーダーメイド型プラン」もご用意しております。お客様の課題や状況に合わせた最適なプランをご提案いたしますので、今後SEO代行業者をお探しになられる方は、ぜひ弊社サービスの内容をご覧ください。

株式会社eclore SEOコンサルタントチーム 責任者
新卒で入社しSEOの営業を年間300社以上行う。4年目でSEOコンサルチームに異動し、個人として約10社以上のコンサルをしている。マネジメントもしており、チームでは合計100サイト以上のSEOに関与。オールジャンル対応できるが、特に得意なのは歯科業界。SEOの先にある売上向上に目を向けて施策を行っている。