ラッコキーワードは、キーワード調査に特化したコンテンツ制作の支援ツールです。キーワード選定やコンテンツのアイデア出しなどを効率化できるため、多くのWebマーケティングの現場で導入されています。
しかし、機能がわからず利用できていない方も多いのではないのでしょうか。
そこでこの記事では、ラッコキーワードの概要や機能、使い方について解説していきます。コンテンツマーケティングに取り組んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ラッコキーワードとは
ラッコキーワードは、キーワードリサーチツールです。GoogleやBingなどの検索エンジンにおけるサジェストや共起語、類義語などの関連するキーワードを抽出できます。
無料プランでも、SEO対策や広告運用に必要なキーワード情報を調査可能です。ラッコキーワードを活用することで、ユーザーにとって役立つ記事を書く際、必要な情報が集められます。
なお、有料プランに加入すればリサーチできる情報量や使える機能が増えます。そのため、個人のブログから大規模な企業のサイトまで、幅広いサイトのコンテンツ制作に導入されています。
ラッコキーワードの無料プランと有料プランの違い
無料プランと有料プランの違いは利用できる機能と回数の制限です。ラッコキーワードの料金プランを以下の表にまとめました。
フリー | エントリー | ライト | スタンダード | プロ | エンタープライズ | |
---|---|---|---|---|---|---|
料金 | 無料 | 440円/月 | 990円/月 | 2,475円/月 | 4,950円/月 | 9,900円/月 |
AIによる提案 | 10回/月 | 500回/月 | 1,000回/月 | 2,500回/月 | 5,000回/月 | 10,000回/月 |
各種キーワードの調査 | 50回/月 | 1,500回/月 | 3,000回/月 | 10,000回/月 | 20,000回/月 | 50,000回/月 |
見出し抽出/共起語/関連ハッシュタグ | 15回/月 | 500回/月 | 1,000回/月 | 2,500回/月 | 5,000回/月 | 10,000回/月 |
月間検索数取得 | 利用不可 | 40回/月 | 100回/月 | 250回/月 | 500回/月 | 1,000回/月 |
サジェストプラス | 利用不可 | 100回/月 | 300回/月 | 1,000回/月 | 2,000回/月 | 5,000回/月 |
検索流入キーワード | 利用不可 | 40回/月 | 100回/月 | 250回/月 | 500回/月 | 1,000回/月 |
他のキーワード/質問 | 利用不可 | 40回/月 | 100回/月 | 250回/月 | 500回/月 | 1,000回/月 |
同時接続可能数 | 1名 | 1名 | 1名 | 5名 | 10名 | 25名 |
広告の表示 | 有り | 無し | 無し | 無し | 無し | 無し |
一番安いエントリープランに加入すればすべての機能が利用できます。
無料プランでは最低限の機能しか使えませんが、できないことを他のツールで補うことは可能です。たとえば、月間検索数の取得や検索流入キーワードはGoogleキーワードプランナーを使えば、無料で取得できます。
工夫すればフリープランでも充分使えるため、運営サイトの規模などに合わせて最適なプランを選びましょう。
サジェストキーワードとは
ラッコキーワードのメイン機能がサジェストキーワードの抽出です。サジェストキーワードとは、検索窓に調べたいキーワードを入力した際に、自動で表示される検索候補のことです。
たとえば、「SEO対策」と入力した際に表示される、以下のようなキーワードです。
- SEO対策 やり方
- SEO対策 基本
- SEO対策 相場
サジェストキーワードは、ユーザーの検索頻度と検索キーワードとの関連度合いによって決まります。サジェストを見れば需要の高いキーワードがわかるため、SEOコンテンツの制作やリスティング広告出稿の際の有益な指標として扱われています。
ラッコキーワードでは、以下のサジェストキーワードが抽出可能です。
- Google画像
- Google動画
- Googleショッピング
- Bing
- YouTube
- 楽天
- Amazon
ラッコキーワードとキーワードプランナーの違い
ラッコキーワードとよく比較されるツールに、Googleキーワードプランナーがあります。キーワードプランナーはGoogleが提供している、Google広告の配信に使うキーワードを調査できるツールです。
ラッコキーワードとキーワードプランナー、それぞれが調査できる項目を以下の表にまとめました。
ラッコキーワード | キーワードプランナー |
---|---|
・サジェストキーワード(複数媒体) ・関連Q&A ・共起語 ・見出し ・検索ボリューム (有料プランのみ) |
・サジェストキーワード(Googleのみ) ・検索ボリューム ・競合と比較した広告出稿の難易度 |
キーワードプランナーは、Google広告の運用に特化したツールです。
一方でラッコキーワードは、コンテンツ制作の支援を目的として作られたツールなので、幅広い項目と媒体が調査可能です。
しかし、ラッコキーワードでは有料プランでしか検索ボリュームの調査が行えません。そのため、無料で検索ボリュームを調査できるキーワードプランナーと組み合わせて使われることも多いです。
関連記事:Googleキーワードプランナーの使い方!初心者向けに基本を解説
ラッコキーワードの基本的な使い方
ラッコキーワードは、以下の操作だけでサジェストや見出し、共起語などさまざまな項目を調査できます。
- 調査したいキーワードを検索窓に入力
- 検索窓のすぐ右にあるプルダウンから調査項目を選択
- 検索ボタンをクリック
SEO対策やリスティング広告の運用に必要な情報が簡単に手に入るため、積極的に活用しましょう。
ラッコキーワードでできること
ラッコキーワードでは、以下のことができます。
- キーワード選定、調査
- 競合調査
- マーケット調査
- AIによる提案
それぞれ詳しく解説していきます。
キーワード選定・調査
ラッコキーワードでは、キーワード選定に必要な以下の項目を調査できます。
- サジェストキーワード
- 周辺語、連想語
- 類語、同義語
- 潜在ニーズがありそうなキーワード ※有料プランのみ
サジェストキーワードの調査では、関連性やユーザーの需要が高い検索ワードを一括で抽出できます。SEOで対策すべきキーワードがわかるため、コンテンツ制作の効率が大きく向上します。
周辺語は連想語は、Wikipediaや辞書データから抽出した、関連性が高いと予想されるキーワードです。競合が見落としているキーワードや記事のネタ探しをする上で便利な機能です。
類語と同義語は、キーワードの別の言い回しをチェックできます。競合との差別化や、コンテンツ内のキーワードの出現率を調整したいときに役立ちます。
関連記事:SEOの基本はキーワード選定から!選び方やツールまで徹底解説
競合調査
競合サイトの以下の情報を調査できます。
- 検索流入キ-ワード ※有料プランのみ
- 見出し構成
- 共起語
調査したいサイトのURLを入力するだけで、流入数の多いキーワードやGoogleの掲載順位、推定流入数、競合性などの項目が確認できます。
また、見出し抽出では上位表示ページの見出しの数や構成、文字数を教えてくれるため、類似テーマのコンテンツ作成の参考になります。
共起語の調査では、競合が対策キーワードと共によく使っている単語の把握が可能です。
マーケット調査
マーケット調査では、Webマーケティング全般に活用できる以下の調査が行えます。
- 月間検索数 ※有料プランのみ
- 関連ハッシュタグ
- Q&A
- ニュース・話題の記事
- トレンドキーワード
月間検索数では、Googleキーワードプランナーから抽出した検索ボリュームや競合性を表示してくれます。
関連ハッシュタグでは、Instagram、TikTok、Twitter、YouTubeでよく使用されるハッシュタグを確認できます。
またQ&Aは、Yahoo!知恵袋と教えて!gooから関連する疑問を抽出してくれる機能で、ユーザーの検索意図の把握に便利です。
ニュース・話題の記事、トレンドキーワードの調査では、話題が集まっているコンテンツやキーワードを確認できます。即時性の高いコンテンツはアクセスが集まりやすいため、随時確認して対策するようにしましょう。
AIによる提案
AIによる提案は、2023年4月6日に新たに実装された機能です。
キーワードを入力するだけで、以下の提案をAIが行なってくれます。
- 記事タイトル
- 関連する疑問
- 関連ワード
ラッコキーワードが収集したデータをもとに、SEOに効果的な記事タイトルの提案を行なってくれます。
また、関連する疑問の提案はSEOコンテンツの見出し構成や導入文、広告のコピーを作るときに役立ちます。
関連ワードについては、冗長表現回避のための言い換えや、リライトのときに作業を効率化してくれるため、上手に利用しましょう。ただし、無料会員には利用の制限がついているため注意が必要です。
ラッコキーワードの活用シーン
ラッコキーワードを活用するシーンは主に下記の3つです。
- 新規記事のライティングに活用する
- 既存記事のリライト時に確認する
- コンテンツの企画時に活用する
それぞれのシーンでコンテンツの改善に役立てましょう。
新規記事のライティングに活用する
ラッコキーワードの活用シーンの代表例として、新規記事の作成があります。記事を検索エンジンで上位表示させるためには、ユーザーの検索意図の理解が必須です。
たとえばラッコキーワードで「SEO」と検索すると、「基礎知識」や「対策方法」などのキーワードが提示されます。これらはユーザーの検索意図を反映したキーワードです。
そのため、コンテンツに盛り込むことで検索エンジンで上位表示されやすくなります。また、見出し抽出機能を使えば、競合記事がどのようなタイトルや見出しを設定しているかの確認が可能です。
このようにラッコキーワードを使えば、新しく記事を作成するための情報が得られます。
関連記事:コンテンツSEOとは?導入のメリットや手順、成功事例を解説
既存記事のリライト時に確認する
既存記事をリライトする際にも、ラッコキーワードは役立ちます。検索順位が伸び悩んでいる記事は、ユーザーの検索意図とずれがある可能性があります。また、大幅に下落した場合はGoogleのアップデートによる影響も考えられるでしょう。
このような記事の順位を上げるためには、リライトをしなければなりません。ラッコキーワードで検索し、取りこぼしたニーズがないか改めて調査しましょう。
また、検索意図とずれがある場合は、不要な情報を盛り込み過ぎている恐れもあります。ラッコキーワードを使ってユーザーにとって必要な情報は何かを精査し、ニーズを満たす記事にすることが重要です。
コンテンツの企画時に活用する
新しいコンテンツのアイデアが浮かばない場合、企画出しにラッコキーワードが役立ちます。その際、メディアで扱う主要なトピックで検索するのがおすすめです。
たとえば「SEO」と検索すると、キーワードに沿ったさまざまなサジェストを一括で取得できます。また、AIによる提案機能やQ&Aサイトを見る機能の活用で、思わぬニーズの発見にもつながるでしょう。
ラッコキーワードを活用する際のポイント
ラッコキーワードを活用する際に意識しておきたいポイントは下記の通りです。
- ラッコキーワードにユーザー登録する
- 検索ボリュームや再検索キーワードは別のツールを使って調べる
- キーワード調査の手間を省きたいなら有料プランがおすすめ
ポイントを押さえてラッコキーワードを活用してください。
ラッコキーワードにユーザー登録する
ラッコキーワードを使用する際は、ユーザー登録をしておきましょう。未登録のままでも使用できますが、検索できるのは1日5回までです。ユーザー登録をすれば、使用回数が50回に増えます。
また、ゲストユーザーのままではキーワードのコピーやCSV出力も使えません。ラッコキーワードは下記の手順で簡単に登録できます。
- 画面右上の「新規登録」をクリック
- 「ラッコID登録規約に同意する」にチェックを入れて登録をクリック
- 届いた認証メールのURLをクリック
ユーザー登録は無料でできるため、事前に済ませておきましょう。
検索ボリュームや再検索キーワードは別のツールを使って調べる
SEOを実施する際、再検索キーワードや検索ボリュームは重要な手がかりとなります。
しかし、ラッコキーワードで調べるには有料プランへの加入が必要です。そのため無料プランを使い続けたい場合は、別のツールも活用しながら情報収集を行いましょう。
関連記事:検索ボリュームとは?キーワードの選び方やおすすめツールを解説
キーワード調査の手間を省きたいなら有料プランがおすすめ
ツールの併用に手間を感じる場合や、ラッコキーワードを使う機会が多い方は有料プランがおすすめです。有料プランに加入すると、下記の機能が使用可能となります。
- 月間検索ボリューム
- サジェストプラス
- 検索流入キーワード
- 他のキーワード/質問β
記事の企画や作成をまとめて行う場合、複数のツールを使ってリサーチする作業には手間がかかります。ラッコキーワードの有料プランに加入すれば、複数の機能が使用できるため、作業工数の削減に役立つでしょう。
なお、有料プランには5つの価格帯がありますが、使える機能自体はすべて共通です。またフリープランでは、AIによる提案機能が10回しか使えません。
エントリープランに加入すれば月500回まで使用可能となるため、記事のニーズ調査や企画立案が容易となるでしょう。記事作成にかかる工数を加味しながら、有料プランも検討してみてください。
まとめ:ラッコキーワードを使えばSEO対策を効率化できる
ラッコキーワードを使えば、コンテンツ制作やキーワード選定などの作業を効率化できます。キーワードの調査や潜在ニーズの深堀、競合調査など、Webマーケティングに必要な情報が簡単に手に入ります。
簡単な会員登録だけで無料で使えるため、試してみましょう。
しかし、無料プランでは機能に制限があるため、Googleキーワードプランナーなどのツールとの併用がおすすめです。
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