SEO対策は専門性が高いため、業者のホームページや資料を確認しても、良し悪しが判断しづらいです。そのため外注を考えているものの、発注先選びに困っている方は多いのではないでしょうか。
悪質なSEO業者には共通する特徴があるため、事前に知識をつけて精査すれば、被害を受ける可能性を下げられます。
この記事では、悪質なSEO業者の特徴や良質な業者に発注する方法などを解説していきます。外注先選びで二の足を踏んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
悪質なSEO業者の特徴8選
悪質なSEO業者には、以下8つの特徴があります。
- 営業がしつこい
- 被リンク対策がメイン
- Googleのトレンドを追っていない
- 短期で成果が出ると言い切る
- 結果を保証する
- 作成するコンテンツの質が低い
- リース契約やクレジット契約を進めてくる
- 検索順位以外のデータを持っていない
1つでも当てはまる場合、高額な費用だけ支払って成果が得られない恐れがあります。それぞれ詳しく解説していきます。
営業がしつこい
営業がしつこくなるのは、以下のような理由があるためです。
- 提案の質に自信がない
- 無理な営業ノルマを課されている
- 会社の悪評を隠したい
自社の提案に自信を持っている会社は、競合と比較されても勝てるという自信があります。また日頃から良質なサービスを提供しているため、リピーターや口コミ集客も多く、余裕があることから無理な営業は行いません。
反対に粗悪なサービスを提供している業者は、常に営業で新規開拓を行う必要があります。無理な営業ノルマを社員に課していることも多く、担当者がプレッシャーから無理やり契約を取ろうとするのです。
またしつこく即決を迫ってくる場合、クライアントに考える暇を与えないようにしている可能性があります。そのような業者は、検索をかけると悪評が出てくることも多いため、根負けして契約しないようにしましょう。
被リンク対策がメイン
被リンク対策は、SEO対策において欠かせない施策です。しかし検索順位の操作を目的とした悪質な被リンクの獲得はGoogleも禁止しており、過剰な場合はペナルティの対象になります。
そのため膨大な数の被リンクを提供することがメインの施策になっている場合、悪質な業者である可能性が高いです。
正しいSEO対策は、コンテンツの品質やWebサイト構造の改善など、包括的に行うものです。サービス内容に被リンク対策が含まれている場合は、無理のない方法での施策を行っているか確認しましょう。
Googleのトレンドを追っていない
Googleは日々検索エンジンをアップデートしているため、SEOのルールやトレンドも変わります。業界では常識なので、SEOコンサルタントであれば最新の情報に精通しているのが当たり前です。
担当者がGoogleのトレンドに疎い場合は、依頼は控えたほうが良いでしょう。仮に悪質な業者でなくても、スキルが低い可能性が高いです。
Googleのトレンドは検索すれば簡単に出てくるため、事前に調べておきましょう。
短期で成果が出ると言い切る
SEO対策は長期的にPDCAを回して、初めて成果が出る施策です。そのため短期で成果が出ると言い切る業者は、契約を取るためにいい加減なことを言っている可能性が高いです。
まともなSEO業者であれば、施策に時間がかかる理由や具体的な対策スケジュールを共有してくれます。クライアントが短期的な成果を望む場合は、SEO対策では難しい旨と広告などの代替案を提示してくれるでしょう。
結果を保証する
Google検索の掲載順位は、複雑なアルゴリズムを持つAIが自動で決めています。そのためGoogleの社員でも、必ず1位を取れるコンテンツは作れません。SEO業者は、過去の膨大な経験とデータから編み出した施策を根気強く実行することで、Webサイトを上位表示させているのです。
このことから契約時に上位表示を保証する業者は、信用しないほうが良いでしょう。また保証ができないことを逆手に取り、成果報酬型の料金形態で安心感を得ようとする業者もいます。
成果報酬型のSEOは、理にかなっているように感じますが、成果が持続しない、後から高額請求されるなどデメリットが多いです。
優良な業者は、成果が保証できないことを必ず伝えてくれるため、結果を保証された場合は契約を見送りましょう。
作成するコンテンツの質が低い
近年では生成AIの普及により、テキストコンテンツを作成するハードルが下がりました。それに伴い、現代のSEO対策で勝つためには、独自性のある高品質なコンテンツの作成がより重要になっています。
そのため業者が提供するコンテンツの品質が低い場合、成果を得られない可能性が高いです。ひどい場合は、AIを使って大量生成したコンテンツがそのまま納品されることもあります。ユーザーに価値のないページの大量生成はペナルティの対象になるため、そのような業者に依頼するのは大変危険です。
業者が過去に制作した記事を確認し、以下のような特徴が見られれば依頼は控えたほうが良いでしょう。
- 他所のWebサイトに掲載されている情報を集めただけ
- 日本語がおかしい
リース契約やクレジット契約を進めてくる
SEO対策にはWebサイトの構造設計が重要なため、施策の際にサイトのリニューアルが必要な場合があります。その際制作料金を、リースやクレジット契約で迫ってくる業者との契約は控えましょう。
イニシャルコストを抑えられるため、メリットがあるように感じますが、本来Webサイトの制作に上記の支払い方法は使えません。そのため業者は編集用のパソコンや制作ツールが入ったCD-Rなどを契約の対象にして契約を結びます。
そのような業者はSEO対策を名目に、高額なWebサイトの販売を目的として活動しています。そのためSEO対策はほとんど行われず、成果は得られないと思っておきましょう。
検索順位以外のデータを持っていない
SEO対策の目的は、検索上位表示によって得られた集客を起点に、商品購入や資料請求などのコンバージョン数を増やすことです。
そのため優良なSEO業者は、以下のような実績を持っています。
- 1年間で売上◯%UP
- 広告費◯%削減
このような結果は、クライアントの目的に応じて適切なキーワードを選定し、良質なコンテンツを作成することで初めて得られます。
そのため実績に検索順位以外の指標がない場合は、クライアントの利益追求に関心が薄いでしょう。
また需要が低いキーワードであれば、比較的1位を獲得するのは簡単です。そのため知識が無い人にすごいと思わせるために、簡単なキーワードで大量に上位表示したデータを提示する業者も存在します。
このような業者と契約すると売上が上がらず、費用が無駄になるため注意しましょう。
良質なSEO業者に発注する5つのポイント
世間には多くのSEO業者が存在するため、発注者側も悪質な業者を避ける意識を持たないと、依頼先をスムーズに選べません。
以下では、良質なSEO業者に発注するための5つのポイントを紹介していくので、参考にしてください。
- SEO対策の基礎知識を身につけておく
- 会社の評判を確認する
- 提案内容が具体的な会社を選ぶ
- 知人の紹介で業者を選ぶ
- 担当者との相性を確認する
SEO対策の基礎知識を身につけておく
SEO対策は専門性が高いため、知識がないと業者の言うことを鵜呑みにせざるを得ません。しかし、基本的な考え方や悪質な施策は少し調べれば出てくるため、事前に情報収集しておけば提案内容を精査できます。
たとえば下記のような施策は、ペナルティのリスクがあるため、優良な業者は実行しません。
- 意図的に大量の被リンクを獲得する
- 低品質なコンテンツを大量に公開する
SEO対策の基本を押さえたうえで、発注者側の要望を反映した施策を提案してくれる業者に依頼すれば、良い成果が得られるでしょう。
会社の評判を確認する
現代では、GoogleマップやSNSに簡単に口コミが投稿できます。粗悪なサービスを提供している業者は、会社名で検索すればすぐに悪い評判が出てくるのです。
反対に良い評判が散見される業者は、高水準なサービスを提供していると考えられます。
ただし口コミや評判が一切出てこない会社には注意が必要です。悪事に慣れている業者は、社名ロンダリングを行っている可能性があります。無理な営業で短期的に利益を上げ、悪評が出始めたら社名を変えて評判をリセットするのです。
そのため運営期間が長く、継続的に良い評判を得ている業者に依頼するようにしましょう。
提案内容が具体的な会社を選ぶ
SEO対策は、事前の戦略設計が成否を分けます。そこで從容になるのが過去のデータや競合サイトの分析などから得た具体的な数値です。
良質なSEO業者は上記を参考に具体的な施策を考え、現実的な実行方法やスケジュールを模索します。一方で提案内容に具体性がない業者は、スキルが低い、顧客の利益に無頓着など、さまざまな問題を抱えているおそれがあります。
ホームページの事例集や資料、提案内容に具体的な数字が記載されている業者に依頼するようにしましょう。
知人の紹介で業者を選ぶ
SEO業者は数が多いため、精査するのに時間がかかります。またホームページや資料に書いてあることが必ずしも正しいとは限りません。
問い合わせてはじめて悪質な業者であることに気づくケースも多く、その場合、改めて業者探しを行う必要があります。しかし知人を頼れば、煩わしい業者選びを行わずに良質な業者を紹介してもらえます。
反対に外注に失敗した知人がいれば、悪質な業者に関する体験談を聞くことも可能です。SEO対策で成果を出している企業に知り合いがいれば、連絡して仲介を頼んでみましょう。
担当者との相性を確認する
SEOコンサルタントは、クライアントとSEO業者の仲介役です。クライアントの要望をエンジニアやライターに伝えて作業を進め、全体の監修を行う役割があるため、相性が悪いと施策全体に問題が生じます。
そのため、担当者に下記のような特徴がある場合は、依頼を控えたほうが良いでしょう。
- コミュニケーションが取りづらい
- 発注側の業界に関する知識が浅い
- 話が噛み合わない
また名の通ったSEO業者でも、担当者ごとにスキルや得意な業界は異なります。同業界の事例を紹介されても、その担当者が請け負った案件ではない可能性があります。
SEO対策の発注先を選ぶ際、業者の名前よりも担当者との相性のほうが重要です。ネームバリューではなく、担当者の能力で発注先を決めましょう。
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良質なSEO業者の探し方
発注先を探す際、下記2つのポイントを押さえると良質なSEO業者を見つけやすくなります。
- さまざまなキーワードで検索してみる
- ホームページの実績を確認する
それぞれ詳しく解説していきます。
さまざまなキーワードで検索してみる
実力のあるSEO業者であれば、自社もSEO対策で集客をしているはずです。そのためさまざまなキーワードで検索を行い、業者が運営しているWebサイトが上位表示されているか確認してみましょう。
下記に関連するキーワードで検索し、多くのキーワードで上位表示されていれば良質なSEO業者である可能性が高いです。
- SEO対策
- Webマーケティング
- Webコンサルティング
ホームページの実績を確認する
実力のあるSEO業者は、紹介できる事例も多いです。そのためホームページ上に掲載されている実績の数は、業者の良し悪しを判断する指標になります。
また事例を確認する際は、記載されている内容も確認しましょう。クライアントが得られた成果が、具体的な数字とともに紹介されていれば、信頼できる業者の可能性が高いです。
反対に膨大な上位表示キーワードの紹介しかされていない場合は、上位表示後の利益追求まではサポートしてくれないおそれがあります。事例を見る際は、上位表示によって得られた成果まで必ず確認しましょう。
SEO対策の基礎知識を身につける方法
良質なSEO業者を見分けるためには、事前にSEO対策の基礎知識を身につけておくことが大切です。基本的な知識は、下記の媒体で簡単に得られます。
- 検索エンジン
- YouTube
- SNS
- Google検索セントラル
- 書籍
GoogleやYouTube、SNSで、「SEO対策 基礎知識」などと検索すると、多くの関連コンテンツが出てきます。ただし、Web上には無責任な情報も多いため、業界内で権威のある企業が発信しているものを参考にしてください。
また書籍はWebコンテンツよりも情報が整理されているため、「どこから手を付けるべきかわからない」という方におすすめです。
より正確な情報を知りたい方は、Google検索セントラルを確認しましょう。少し難しいですが、Googleが公式で提供しているガイドラインなので最も信頼できます。
まとめ:適切な知識を身につけて悪質なSEO業者との契約を避けよう!
SEO対策の不透明性を利用して、悪質なビジネスを展開している業者は多いです。そのため、依頼者側も適切な知識を身につけておかないと、発注に失敗するおそれがあります。
悪質な業者には、営業がしつこい、成果を保証する、制作するコンテンツの質が低いなどの特徴があります。契約前に評判を調べる、知人に信頼できる業者を紹介してもらうなどの工夫を行い、質の低い業者を避ける意識を持つことが大切です。
この記事を参考に良質なSEO業者の探し方を覚え、発注を成功させてください。