コラム

リンクジュースとは?被リンクとの違いやSEOへの影響を解説

リンクジュースとは、リンク元からリンク先のページへ検索エンジンの評価が渡される考え方です。Googleの検索順位を決定する重要な要素として活用されています。

しかし、リンクジュースの仕組みやSEOへの影響を深く理解できていない方もいるでしょう。

そこで本記事では、リンクジュースの概念や活用法を解説します。SEO対策を効果的におこないたい方は、ぜひ参考にしてください。

リンクジュースとは?

リンクジュースとは他のサイトから自サイトへリンクを貼り、検索エンジンの評価を利用するという考え方です。

複数のWebサイトからのジュース(リンク)を使い、リンク元のページのコップ(サイトの評価)を満たす様子に例えたのが、名称の由来です。リンク元から多くのジュースを与えられたコンテンツは、検索エンジンからの評価も向上するという仕組みです。

しかし、Googleのガイドラインに未記載であり、正式に認めている考え方ではありません。

リンクジュースと被リンクの仕組み

リンクジュースを語るうえで外せないのが、被リンクとの関係性です。

被リンク

外部サイトから自社サイトに向けて貼られるリンク

リンクジュース

被リンクによって遷移先に評価が受け渡される概念

被リンクとは、外部サイトから自社サイトへ向けられたリンクです。一方のリンクジュースは、被リンクの効果によって遷移先ページにSEO評価が受け渡される概念を指します。

被リンクのSEO効果は、良質な外部リンクを得てサイトの信頼性や権威性を高め、検索順位の向上につなげることです。

しかし厳密には、特定のサイトが持つSEO評価を被リンクを通して受け取ることで、サイトの価値を高めています。つまり、被リンクによるSEO効果には、リンクジュースの仕組みが採用されているのです。

リンクジュースと被リンクの仕組みを正しく理解すれば、SEO対策を効果的に実施できるしょう。

被リンクについて詳しく知りたい方はこちら>>>SEOにおける被リンクとは?獲得する5つのポイントを解説

リンクジュースについてのGoogleの見解

リンクジュースはSEO業界のみに広がる概念であり、Googleが公式で認めているものではありません。それどころか、否定的な考えを持っています。Googleのジョン・ミューラー氏は、リンクジュースに関して以下のように発言しています。

I’d forget everything you read about “link juice.” It’s very likely all obsolete, wrong, and/or misleading. Instead, build a website that works well for your users.

【和訳】

「リンクジュースについてのトピックはすべて忘れるべき。時代遅れであり、誤解を招く可能性がある。それよりもユーザーにとって有益なWebサイトを構築してほしい。」

引用元:X(旧Twitter)

時代遅れのリンクジュースとは、2000年代前半に流行した不適切な手法だと考えられます。

Googleアルゴリズムの精度が低かった頃、リンクジュースの仕組みを逆手に取った、ブラックハットSEOが横行していました。中身のないサイトからリンクを貼ったり不正に売買したりして、サイトの評価が意図的にコントロールされていたのです。

これを受けてGoogleは、低品質なコンテンツを検索上位から退ける「パンダアップデート」を実施。ブラックハットSEOによって検索上位を獲得していたサイトが、一様にペナルティの対象となりました。

このことからGoogleは、「すべて忘れて、ユーザーにとって有益なサイト作りに注力しよう」と提起していると考えられます。

リンクジュースとPageRankの関係性

Googleの見解どおり、現在もリンクジュースの概念を忘れるべきとは言い切れません。

リンクジュースの仕組みは、被リンクによるSEO評価の獲得において現在も採用されています。2000年代に横行した不適切な手法は通用しませんが、正しい形でリンクジュースを増やせばSEOによい影響を与えられるでしょう。

リンクジュースを増やすうえで押さえたいのが、PageRank(ページランク)の概念です。リンクジュースとPageRankは深く関係しており、リンクジュースの量が多いほどPageRankも高くなります。

以下の項目で、PageRankについて深堀りしていきましょう。

PageRankとは

PageRankは、Googleが検索順位を決定する指標の一つです。被リンクの数と品質によって、サイトごとに適切なランクが振り分けられます。

具体的には、相対的な人気度や重要度をもとに0〜10までの11段階でランクが分けられ、ランクが高いほどSEOに有利に働きます。

以前はブラウザのツールバーでランクを確認できましたが、Google公式で廃止が発表されて以降は見られなくなりました。

しかし、ツールバーから削除されただけで、Google内部では現在も存在しています。以前ほど重要ではありませんが、検索順位の向上を目指すならPageRankも意識する必要があるでしょう。

PageRankを左右する3つの要素

PageRankは被リンクの数で決まるわけではなく、リンクの種類や品質にも左右されます。具体的には、以下3つの要素がPageRankに影響を与えるといわれています。

  • アンカーテキスト
  • 推定クリック数が高いリンク
  • 内部リンク

それぞれ見ていきましょう。

アンカーテキスト

アンカーテキストに対策キーワードが入っているリンクは、PageRankによい影響を与えます。アンカーテキストは、Webページ内に設置されるリンク付きの文字列です。

Googleがリンク先ページを認識する際は、アンカーテキストからテーマや関連性を読み取っています。キーワードが入っているとGoogleがリンク先の内容を理解しやすくなるため、検索順位に反映される可能性が高くなります。

しかし、この仕組みを悪用して、アンカーテキストにキーワードを不自然に盛り込むようなスパムが横行しました。その結果、Googleによる手動ペナルティやアルゴリズムの改定がおこなわれました。

このような不適切な使用方法によって、アンカーテキストから得られるリンクジュースの量が減少した可能性はあります。しかし全く効果がないとは言い切れないため、試してみる価値はあるでしょう。

推定クリック数が高いリンク

推定クリック数が高いリンクも、PageRankを高める要素の一つとして考えられます。推定クリック数は、リンクがどの程度クリックされるかを示す値で、高いほどリンクジュースが多く受け渡される仕組みです。

受け渡すリンクジュースの量を決定する際は、「リーズナブルサーファーモデル」の概念が活用されています。これは、リンクの重要度によって与えるリンクジュースの量を変える仕組みで、下記のような要素が考慮されます。

  • リンクが設置されている位置
  • リンク先ページとの関連性
  • アンカーテキストの内容

など、さまざまな要素から推定クリック数を算出し、受け渡すリンクジュースの量を操作します。

内部リンク

内部リンクを戦略的に設置する手法も、PageRankの向上に有効です。被リンクによって得たリンクジュースは、基本的にそのページだけに留まります。そのため、良質な被リンクを受けても広く恩恵を受けられないケースが多いです。

しかし、被リンクを受けたページに内部リンクを設置すれば、他のページにもリンクジュースを分配できます。特定のページだけに評価を留めず、PageRankを戦略的に向上できるでしょう。

具体例としては、パンくずリストの設置や関連ページへの内部リンクなどが効果的です。

リンクジュースは渡さないほうがよい?

自社サイトから外部サイトへ発リンクした場合、リンクジュースが移る恐れがあります。そのため、外部サイトへ発リンクする際は、リンクジュースを受け渡さないようにすべきだと考える方もいるでしょう。

ここからは、リンクジュースを渡すべきか、以下2つの例を挙げて解説します。

  • 質が高く関連性のあるサイトは渡してもよい
  • 低品質なサイトにはnofollowを設置する

順番に見ていきましょう。

質が高く関連性のあるサイトは渡してもよい

自社サイトと関連性が高く、高品質なコンテンツが揃うサイトには、リンクジュースを渡すべきでしょう。

発リンクは、リンク先からの被リンクを獲得するきっかけにつながります。関連性の高いサイト同士の相互リンクは高品質な被リンクと判断されるため、より高いSEO効果も見込めるでしょう。

また、高品質なサイトにはユーザーにとって有益な情報が記載されています。発リンクによって自社サイトに足りない情報を補足することで、網羅性や信頼性、権威性の向上につながります。

リンクジュースやPageRankに留まらず、広い範囲でSEO評価を獲得できるでしょう。

低品質なサイトにはnofollowを設置する

自社サイトと関連性が低く低品質なサイトには、リンクジュースを移さないようnofollowを設置しましょう。

nofollowは、Googleのクローラーにリンク先ページをクロールさせないように指示を出す属性値です。HTMLのhead要素内に以下のように記述することで、外部サイトにリンクジュースが流れる心配がなくなります。

<meta name=”robots” content=”nofollow”>

なお、特定のリンクのみに設置する場合は、以下のように記述します。

<a rel=”nofollow” href=”リンク先のURL”></a>

リンクジュースを増やす4つの被リンク対策

被リンクが自然に増えるのを待つだけでは、PageRankを上げるまでに膨大な時間がかかってしまいます。そのため、以下4つの施策を実行して、リンクジュースを効率よく増やしましょう。

  • 良質なコンテンツを作成する
  • SNSでのシェアを狙う
  • 関連サイトと相互リンクを貼る
  • リンク切れコンテンツのリプレイスを狙う

順番に解説します。

良質なコンテンツを作成する

検索クエリのニーズとマッチした、質の高いコンテンツを作成しましょう。ユーザーの理解を深めるための被リンクは、積極的に活用すべきです。

検索ユーザーが抱える悩みに対して最適解を提示することが、SEOの基本です。そのためには、検索クエリからユーザーのニーズを的確に読み取る必要があります。

検索クエリについては下記で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
検索意図とは?SEO対策で知っておきたい分類や重要性を解説 

SNSでのシェアを狙う

TwitterやInstagram等でもコンテンツを発信すれば、SNS経由での流入や露出が増えます。とくにTwitterのリツイート機能は、コンテンツを拡散するのに優秀な機能です。リツイートでの拡散を視野に入れ、有益な情報を発信しましょう。

ただし、SNSで被リンクが増えたとしても、Googleがそれらを評価指標とすることはありません。詳しくは下記で解説していますので、あわせてご覧ください。
SNSがSEOに与える影響とは?注意点や効果を得る方法を解説

関連サイトと相互リンクを貼る

関連サイトの相互リンクを貼るのも、被リンク対策の手法の1つです。コンテンツと関連するサイトの管理者へ連絡し、相互リンクの設置を提案してみましょう。

権威性のあるサイトから相互リンクを得られれば、間接的にSEOに好影響を与えます。

ただし、質の低いサイトやコンテンツの被リンクは、逆に自サイトの評価を下げる恐れがあるため注意が必要です。低品質のサイトやコンテンツについては、以下の記事で詳しく解説しています。
低品質コンテンツとは?SEOへの影響や対処法を解説

リンク切れコンテンツのリプレイスを狙う

リンク切れコンテンツのリプレイスとは、他サイトでリンク切れしている箇所を見つけ、自サイトへ変更してもらうことです。

アフィリエイトサイトのコンテンツの中には、リンク先のページがリンク切れとなっているケースも珍しくありません。自サイトへのリンクへ変更できれば、被リンク獲得につながります。自サイトと関連するアフィリエイトサイトを探し、リプレイスを提案してみましょう。

まとめ:リンクジュースの仕組みを理解してサイトの価値を高めよう

リンクジュースは、被リンクの効果によって遷移先に評価が渡される概念です。渡されたリンクジュースの量が多いほど上位表示されやすくなるため、SEOに有利に働きます。

SEO対策を効果的におこなうには、リンクジュースはもちろん、それに関連する被リンクやPageRankへの理解が必須です。

本記事を参考にリンクジュースの仕組みを理解して、Webサイトの価値を高めましょう。

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