サジェストは、検索エンジンに入力されたキーワードを予測して表示する機能です。サジェストキーワードを適切に盛り込むことで、SEO効果を高められます。
しかし、サジェストが表示される仕組みや活用方法について、よく知らない方もいるでしょう。
本記事では、サジェストの基本的な概要や活用方法、留意点について解説します。SEO効果を高めたいWeb担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
サジェストとは検索エンジンから提案される機能
サジェスト(Suggest)とは、提案するという意味を持つ英単語です。
検索エンジンにおいては、入力した語句をもとに様々なキーワードを提案する機能を指します。この機能により、ユーザーがどのような意図でキーワードを検索したかの分析に役立てられます。
たとえば「SEOとは」のキーワードでサジェストを調べると、
- わかりやすく
- 初心者
- 何の略
などの語句が表示されます。
サジェストを参考にすることで、ユーザーの意図を汲んだコンテンツを作成でき、Webサイトの評価向上に役立てられるのです。
サジェストが表示される仕組み
サジェストは、主に下記の基準に従って表示される仕組みです。
- 位置情報
- 過去の検索情報
- 月間検索量
- トレンド
それぞれの内容は後述しますが、Googleはこれらの情報を収集してユーザーのニーズを予測します。
関連キーワードや共起語との違い
サジェストと類似する機能として、関連キーワードが挙げられます。
関連キーワードとは、検索されたワードと実際に関連性がある語句のことです。Googleの検索結果ページ下部に表示されます。関連キーワードはユーザー固有の情報を参照せず、主に検索量に従って語句をピックアップします。
たとえば「SEO」と検索すると「会社」や「対策」というキーワードが現れますが、どのユーザーが検索しても同様の語句が提案されます。
また、共起語もサジェストと類似する概念です。共起語は、入力されたキーワードと同じ文章中に頻出する語句を指します。共起語を活用することで、キーワードと関連するトピックを把握できるため、ニーズに合ったコンテンツを作成できます。
Googleがサジェストを表示させる基準
Googleがサジェストを表示させる基準には、下記4つが挙げられます。
- クエリと関連性の高いキーワード
- ユーザーが過去に検索した履歴
- トレンド性の高いキーワード
- ユーザーの位置情報
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クエリと関連性の高いキーワード
検索した語句と共に高頻度で検索されるキーワードは、サジェストに表示されやすくなります。これは、検索されたキーワードが、Googleに多く送信されていることを意味します。
つまり、直近でより多く検索されたキーワードをサジェストとしてリアルタイムで反映する仕組みです。
ユーザーが過去に検索した履歴
ユーザーの行動に基づいて提案されることから、この機能はパーソナライズ検索とも呼ばれており、個人に合わせたキーワードを表示させる仕組みです。
過去に繰り返し検索された語句は、ユーザーにとって関心の高いキーワードとして認識され、表示されるようになります。
トレンド性の高いキーワード
ニュースやSNSで注目されているトレンド性が高いキーワードも、サジェストとして提案されやすい内容です。
他の基準と異なり、トレンドは一過性のものです。流行が落ち着くと、トレンドキーワードへの注目度も減少します。そのためトレンドキーワードが、一時的に優先して表示されるケースも多く見られます。
ユーザーの位置情報
ユーザーが検索した際の位置情報も、サジェスト候補に影響を与えます。
たとえば、「飲食店」と検索した場合には、付近の地名や店名がサジェストとして表示されます。位置情報を取得した検索エンジンが、付近の情報を提案してくれる機能です。
SEOにおけるサジェストの活用方法
サジェストの活用方法は、主に下記3つが挙げられます。
- キーワード選定
- コンテンツ作成
- 記事のリライト
サジェストを活用して、コンテンツ作成やリライトに役立てましょう。
キーワード選定
サジェストは、ユーザーニーズの高いキーワードが優先的に表示される仕組みです。そのため、サジェストされたキーワードをコンテンツの軸にすることで、多くのユーザーの来訪に期待できます。
ただし、サジェストに表示されているキーワードを抽出するだけでなく、競合や検索ボリュームも忘れずにチェックしましょう。自社メディアに適したキーワードかを見極めながら、選定することが重要です。
コンテンツ作成
サジェストに表示されているキーワードを盛り込むことで、ユーザーの検索意図を満たすコンテンツを作成できます。検索意図を満たすコンテンツは、多くのユーザーの関心を惹き、アクセス数の向上につながるでしょう。
ユーザーが必要としている情報を盛り込むことで、検索エンジンからの評価も高められます。
記事のリライト
ユーザーのニーズは流動的に変化するため、過去のコンテンツでは現在のニーズと合わなくなることがあります。
たとえば、過去に「SEO」に関するコンテンツを作成したとします。コンテンツが作成された当時は、ユーザーのニーズは「SEOとは何か」や「SEO対策のやり方」だったかもしれません。
しかしユーザーのニーズは「SEOの最新トレンド」や「成功事例」などに変わっている可能性があります。
サジェストを参照することで、現在のニーズに即したコンテンツになります。質の高いコンテンツを長期的に維持するためにも、リライト時にサジェストをチェックすると良いでしょう。
Googleのサジェストを停止する方法
サジェスト機能を停止させたい場合は、Googleの設定画面から「検索語句やURLをオートコンプリートする」の項目をオフにします。
オートコンプリートとは、Googleが行うサジェストのことです。デフォルトのままだと、オートコンプリート機能がオンの状態になっています。サジェストを表示させたくない場合は、設定から停止しておきましょう。
サジェストキーワード抽出ツールおすすめ5選
サジェストを調べる際に役立つ下記のツールを紹介します。
- ラッコキーワード
- Ubersuggest
- KeywordTool
- KOUHO.jp
- キーワードリサーチャー
それぞれの特徴や使い勝手を踏まえ、有効活用してください。
ラッコキーワード
ラッコキーワード(旧名:関連キーワードツール)は、無料で様々な検索エンジンのサジェストを表示させるツールです。
また、質問サイトの関連キーワードも合わせて抽出され、データはExcelファイルで保存できます。
初心者でも容易に扱えるため、コンテンツの品質向上につながるでしょう。
Ubersuggest
Ubersuggestは、複数の言語でサジェストを表示させることができるツールです。サジェストに加えて、検索ボリュームやクリック単価・SEO難易度も表示されます。
ただし、無料版では1日5回までの利用です。Ubersuggestは競合分析に長けているため、コンテンツの最適化に役立つでしょう。
KeywordTool
KeywordToolは、Googleなどの検索エンジンだけでなく、ECサイトや動画サイトのサジェストも表示できるツールです。AmazonやeBay・YouTube・Twitterなどのキーワードが調べられます。
有料の場合、キーワードごとの検索ボリュームなどの詳細な情報も反映されます。無料の状態でも、最大750個のキーワードが抽出可能です。
KOUHO.jp
KOUHO.jpは、シンプルな設計で使いやすいサジェストツールです。
Googleだけではなく、Amazonや楽天などのECサイトのサジェストも抽出できます。
キーワードリサーチャー
キーワードリサーチャーは、GoogleとYouTubeからサジェストを表示させるツールです。どちらのサジェストを表示させるかを選択した上で利用します。
入力したキーワードをもとに、サジェストのジャンルを区分けできるため、ニーズの属性を視覚化することが可能です。
サジェスト汚染のリスクに注意
サジェスト汚染とは、社名やサービス名などの自社に関連するキーワードが、ネガティブなワードに紐づけられている状態を指します。
具体例としては、「〇〇株式会社 ひどい」などが挙げられます。サジェスト汚染されると、事実関係にかかわらず、その会社やサービスについて悪い印象を与えてしまいます。
サジェスト汚染された場合の対処法
サジェスト汚染が判明した場合の主な対策は下記2つです。
- Googleに削除依頼を出す
- ポジティブなキーワードへの紐づけを増やす
サジェスト汚染により著しい損害を受けている場合、削除依頼を出すことで対応してもらえる可能性があります。
また、信頼の高いコンテンツ作成やサービス展開を心がけることで、ポジティブなキーワードがサジェストに反映されやすくなります。
まとめ:サジェストを活用してユーザーに有益なコンテンツを届けよう
サジェストを有効活用することで、より多くのユーザーの関心を惹いたり、既存コンテンツの品質向上が実現できます。直近のニーズの把握も可能なため、定期的にサジェストをチェックしてトレンドをつかむことも重要です。
サジェスト機能を活用し、良質なコンテンツを作成してください。
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