Googleのインデックス削除を申請すれば、検索結果にページが表示されなくなります。効果的に行えば、必要なページのみクロールしてもらえるため、サイト評価の向上が期待できます。
そこで本記事では、インデックス削除の仕組みや申請の方法などを解説します。
SEO対策に取り組んでいる方や、Webサイトの品質を向上させたい方はぜひ参考にしてください。
目次
Googleのインデックス削除とは?
Googleは、事前に収集してデータベースに保存した情報の中から、検索キーワードに合わせて適切なページを表示します。
データベースに情報を保存する作業をインデックスといい、インデックス削除は検索エンジンからページの情報を削除することを指します。
インデックス削除には以下2つのケースがあり、それぞれ目的や対応が異なります。
- Googleから一方的に削除される
- 自らGoogleに削除申請をする
Googleのインデックス登録の概要を述べたうえで、それぞれ詳しく解説していきます。
Googleのインデックス登録とは
インデックス(index)とは、本来「索引」を意味する言葉です。Googleのインデックス登録とは、WebページがGoogleに登録されることを意味します。Webページがインデックスされることで、検索エンジンのユーザーが自由に閲覧できるようになります。
WebページがSEO評価を得るためには、インデックス登録されることが不可欠です。インデックス登録されないページは検索結果画面に表示されず、検索ユーザーの目にとまることはありません。
Googleからインデックスを削除されるケース
以下のような場合、Googleはインデックスを削除することがあります。
- ページのURLが変更された
- ページの閲覧権限が変更された
- SEOスパムだと判定された
ページのURLが変更された場合は、古い情報を削除し新しいページを登録するためにインデックスを削除します。
また、ページにパスワードをかけるなど閲覧権限を変更した場合、クローラーがページにアクセスできなくなるため。削除の対象となります。
これらはサイト運営者側にもメリットがあるインデックス削除なので、実行されても問題はありません。
しかし、ページがSEOスパムと判定された場合、SEOにおいてデメリットとなるため早急な対応が必要です。
SEOスパムとは、Googleのウェブマスターガイドラインに違反し、不正に上位表示を行おうとしたページのことを指します。
スパム認定を受けると、「手動による対策」というペナルティを受けるケースがあります。
ペナルティと判定されるとインデックスの削除はもちろん、WebサイトのSEO評価を著しく下げる危険性があるため、早急な改善が必要です。
インデックスされない場合に関しての記事はこちら>>> Googleにインデックスされない原因と対処法を解説
自らGoogleに削除申請をする
検索結果に表示させたくないページのインデックス削除を。Googleに申請できます。
自らインデックスの削除を申請すれば、以下のメリットが得られます。
- クローラビリティの向上
- SEO狙いのコンテンツの評価向上
- 閲覧制限を制限したいページの保護
不要なページのインデックスを削除すれば、Googleは必要なページだけをクロールできます。また、上位表示を狙うコンテンツと重複したページがある場合、片方のインデックスを削除すれば評価を一方に集中できます。
そのため、検索順位の向上が期待できます。
さらに、閲覧を制限をしたいページのインデックスを削除すれば、不要なユーザーへの露出が減ります。たとえば会員専用のページを検索結果に表示させなければ、対象外のユーザーに発見されるのを防げ、不正アクセスの防止にもつながります。
インデックスの削除にはさまざまなメリットがあるため、ページを精査した上で必要に応じて行いましょう。
Googleからインデックスが削除される原因
Googleからインデックスが削除される原因は、以下の4つです。
- ペナルティを受けた
- noindexが指定されている
- Googleサーチコンソールの誤操作
- ページの閲覧権限を変更した
- ページを完全に削除した
それぞれ詳しく解説していきます。
ペナルティを受けた
WebサイトがGoogleウェブマスターガイドラインに反していると、インデックスが削除されることがあります。
以下の施策を講じているサイトはペナルティを受ける可能性があるため、注意しましょう。
- 過剰なキーワードの詰め込み
- 隠しテキスト
- プログラムにより自動生成されたページ
- 順位操作のために不当な手段でリンクを獲得したページ
- クローキングの使用
noindexが指定されている
noindexは、GoogleがWebページをインデックスしないよう指示するためのメタタグです。対象ページのHTMLファイルのhead内にnoindexを記述すれば、Googleのインデックスから削除されます。
ただし、この方法で削除した場合、Googleがキャッシュを残しており、一定期間は削除されないことがあります。時間で解決するため、削除されるのを待ちましょう。
noindexについて詳しく知りたい方はこちら>>> noindexタグとは?設定する時の注意点やSEOへの影響を解説
Googleサーチコンソールの誤操作
Googleサーチコンソールには、インデックス削除を申請する機能があります。誤作動として稀に見かけるのが、以下のようなパターンです。
- URL削除ツールで一時的にブロックしてしまう
- 古いコンテンツの削除ツールでリクエストしてしまう
違うURLを申請したり、よくわからずに触ったりしていると意図せずインデックス削除をしてしまう場合もあります。
しかし、Googleサーチコンソールにはインデックスを申請する機能もあるため、再申請すれば問題はありません。
ページの閲覧権限を変更した
ページの閲覧権限を変更しクロールできなくなった場合、インデックスを削除されることがあります。
たとえば、ページにパスワードをかけて閲覧を制限したなどが挙げられます。
ページを完全に削除した
サーバー上にアップロードされてるファイルやページを完全に削除すると、インデックス登録からも削除されます。
ファイルを整理したり、ページを修正・統合したりするときは、誤って削除しないように気をつけましょう。
Googleにインデックス削除を申請する方法
インデックスの削除を行う方法は、以下の3つです。
- Googleサーチコンソールを使用する
- ページをパスワードで保護する
- ページを削除する
それぞれ詳しく解説していきます。
Googleサーチコンソールを使用する
Googleサーチコンソールを使ってインデックスを削除する手順は以下のとおりです。
- Googleサーチコンソールを開く
- サイドメニューの「削除」をクリック
- 「新しいリクエスト」をクリック
- 対象ページのURLを入力し、「次へ」をクリック
- 「リクエストを送信」をクリック
なお、申請したURLがインデックス削除されるのは約6ヶ月間です。期間が過ぎると再度インデックスされる可能性があるため、長期的に削除したい場合は他の方法を試しましょう。
ページをパスワードで保護する
ページにパスワードを設定し、クローラーのアクセスを防げばインデックスを回避できます。
しかし、無闇にパスワードを設定するとユーザビリティの低下を招くため、最低限のページに絞ることをおすすめします。
ページを削除する
ページ自体を削除すると、インデックスの削除にもつながります。クロールするページがなくなれば、新たにインデックス登録される心配もありません。
ページの削除後は一度、サーチコンソールからインデックス登録のリクエストを行うと確実です。しかし、一度削除したページは元に戻せないため、事前に検討しバックアップを取ってから実行しましょう。
ページを削除しても検索結果に残る場合も
GoogleやYahoo!などの検索エンジンは、キャッシュやスニペットなどの情報をインデックスに保存しています。検索エンジンのインデックス情報は、クローラーの巡回時に最新の状態へと書き換えられます。
しかし、ページがすでに削除されている場合は、クローラーが巡回しても書き換えは起こりません。このような仕組みから、削除したはずのページ情報が検索結果に表示され続けるケースがあります。
削除したいページの情報を検索結果に表示したくない場合は、検索エンジンに削除申請をしなければなりません。
Googleのインデックス削除を確認する方法
インデックスを削除できているかは、以下2つの方法で確認できます。
- GoogleサーチコンソールでURL検査を行う
- Google検索で構文検索をする
それぞれ詳しく解説していきます。
GoogleサーチコンソールでURL検査を行う
Googleサーチコンソールでインデックスの確認をすれば、削除を確認できます。
URL検査は以下の流れで行います。
- Googleサーチコンソールを開く
- 上部の検索窓に対象のURLを入力して検索
- 「このURLはGoogleに登録されていません」と表示されていれば削除済み
Google検索で構文検索をする
構文検索とは、Google検索でより絞り込んだ結果を表示したい時に、特別な構文を用いて行う方法です。特定のドメインを検索する「site:」という構文を使って検索すれば、インデックス状況を確認できます。
確認は以下の流れで行います。
- Googleを開く
- 検索窓に「site:調査したいURL」を入力して検索
インデックス削除が成功していれば、検索結果に対象ページは表示されません。
もし対象ページが表示されれば、削除が失敗している可能性があるため、改めて削除申請をしてみましょう。
Googleのインデックス削除にかかる時間
Googleのインデックス削除にかかる時間は、約1日といわれています。Googleに削除依頼を申請してから約1日で、対象のWebページがインデックスから削除されます。
ただし、場合によっては削除申請からインデックス削除実行まで2〜3日かかる場合もあります。削除依頼から3日以上経過しても残っている場合は、申請が通っていない可能性があるため、再申請するか問い合わせる必要があるでしょう。
Googleのインデックス削除をする際の注意点
Googleのインデックス削除をする際は、以下の2点に注意しましょう。
- ペナルティ修正後は再審査リクエストを送信する
- 重複コンテンツの解消にはリダイレクトを使用する
本来は必要であるはずのページを誤ってインデックス削除すると、サイト全体のSEO評価に悪影響を及ぼす可能性があります。
注意点を理解して、慎重にインデックス削除を行いましょう。
ペナルティ修正後は再審査リクエストを送信する
Googleからペナルティを受けたとき、サイトのリセットを目的とし、インデックス削除をしようとする方がいます。
しかし、インデックスを削除しても根本的な解決にはならないため、避けることをおすすめします。
Googleからペナルティを受けた場合は、指摘された箇所を修正して、再審査リクエストを送信しましょう。再審査リクエストは何度も送信できるので、ペナルティがゼロになるまで修正と再審査を繰り返す必要があります。
重複コンテンツの解消にはリダイレクトを使用する
重複コンテンツの統合やサイトURLのSSL化などを行うときは、リダイレクトを使用するのが一般的です。一方のURLを削除して、他方のURLだけ残すという方法でも問題は解消されますが、スマートな解決方法とはいえません。
「http」から「https」にしたり、複数のコンテンツを統一したりするときは、リダイレクトを活用しましょう。リダイレクトとは、指定したURLから他のURLへと転送する仕組みで、検索エンジンに対して正規のURLを示すときに使われる方法です。
また、canonicalタグを用いたURLの正規化も有効です。canonicalタグとは、評価してほしいURLを検索エンジンに認識させるタグで、重複・類似コンテンツがあるときに使われます。
インデックス削除ではなく、リダイレクトやcanonicalタグが有効な場面もあることは覚えておきましょう。
Googleのインデックス削除に関するよくある質問
Googleのインデックス削除に関するよくある質問に回答します。
URL削除リクエストとは?
URL削除リクエストとは、Googleサーチコンソールを使ったインデックス削除行為です。
「Googleサーチコンソールを使用する」の項で述べた手順に沿ってURLを入力すると、該当ページのインデックスを削除できます。
Google公式の情報には、インデックス削除依頼の申請が承認されるまで「数日かかることがある」と記載されています。計画的なインデックス削除を考えている場合は、余裕を持って進めると良いでしょう。
Googleのインデックスから消えないページがある場合は?
インデックス削除の申請をしても消えないページがある場合は、次のような原因が考えられます。
- インデックス削除の申請内容を確認中である
- インデックス削除申請が送信できていない
インデックス削除の申請は送信できていれば、大半が承認されると考えて問題ありません。申請してから3日以上経過しても消えないページがあるときは、送信できていなかった可能性を疑って再申請すると良いでしょう。
インデックス削除したページは復元できる?
インデックス削除したページを復元することは可能です。復元方法は以下の通りです。
- URL削除リクエストをキャンセルする
- Googleサーチコンソールでインデックス登録を申請する
インデックス削除の申請から時間がたっていなければ、リクエストをキャンセルするだけで復元できます。
一方、インデックス削除の申請から時間がたっているときは、Googleサーチコンソールで再びインデックス登録を申請する必要があります。
まとめ:インデックス削除を効果的に活用してクローラビリティを向上させよう
不要なページをGoogleのインデックスから削除することで、クローラビリティの向上が見込めます。戦略的にインデックス削除を行えば、SEO対策にも良い影響をもたらし、検索順位の向上も見込めます。
しかしペナルティを受けたり、誤操作でインデックスが削除された場合、Webサイトに悪い評価がつくこともあります。Googleサーチコンソールを使って、インデックスの状況を把握しながら適切な対応を行いましょう。
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