パーマリンクとは、ページに個別設定されているURLのことを指します。Webサイトの運営をするうえで、パーマリンクの設定は欠かせません。
しかし、特徴や注意点についてご存じではない方もいるでしょう。
そこで今回は、パーマリンクの概要やSEOへの影響、設定する際のポイントについて解説します。記事の内容を踏まえ、適切にパーマリンクを設定してください。
目次
パーマリンクとは?
パーマリンクとは、Webページに対して個別に与えられるURLのことです。正式名称はパーマネントリンク(Permanent Link)といい、略してパーマリンクと呼ばれます。
たとえば下記のようなURLの場合、/seo/permanent-linkの部分がパーマリンクにあたります。
http://example.com/seo/permanent-link |
このようにWebページのURLには、ドメインの後ろに固有の英数字が割り当てられることが特徴です。
パーマリンクの役割
パーマリンクは、ページを識別するためのものです。
たとえば企業のコーポレートサイトの場合、会社概要を表すページは「/company/」、製品情報を紹介する際は「products/」のように設定するのが一般的です。
このようにパーマリンクには、設定された語句から意味を予測できる役割も併せ持っています。
ただしパーマリンクには、必ずしも意味のある語句を当てはめる必要はありません。「/p-111/」のように、番号を割り当てて管理することも可能です。
上記のような番号で設定するパーマリンクは、ID表記と呼ばれます。ID表記の場合、URLを見てページの意味を読み解くことはできません。
しかし、サイト運営者が管理しやすいというメリットがあります。したがって表記方法のメリットやデメリットを踏まえ、サイトの目的や方針に沿ってパーマリンクの構造を選ぶことが重要です。
パーマリンクのSEOへの影響
パーマリンクがSEOに直接影響を与えることはありません。
ただしGoogleは、長いID番号を推奨しておらず、シンプルでわかりやすい語句を当てはめることが望ましいとしています。
推奨される: シンプルでわかりやすい語句を URL に使用する。
分かりやすい語句を設定することで、パーマリンクを確認するだけで、ページの内容を大まかに理解できるようになります。ユーザビリティの改善にもつながるため、シンプルでわかりやすい語句を設定しましょう。
ページごとに個別のパーマリンクを設定すべき理由
パーマリンクは、ページを公開する段階で設定します。後からパーマリンクの設定を変更すると、下記のデメリットがあります。
- 他のWebページからのリンクが無効になる
- サイトのSEO評価に影響がある
- ソーシャルカウントがリセットされる
それぞれ詳しく解説します。
他のWebページからのリンクが無効になる
設定したパーマリンクを変更すると、他のWebサイトからのリンクが無効になってしまいます。URL自体が変わり、新たなページであると認識されるためです。
もし自社のページが外部で紹介されていた場合、以前のURLからはアクセスできなくなります。
また外部からの被リンクが外れるため、検索エンジンの評価に悪影響を及ぼす可能性もあります。そのためリダイレクトを設定し、新しいURLに転送するなどして対処しましょう。
サイトのSEO評価に影響がある
パーマリンクを変更すると、これまで獲得してきたSEO評価がリセットされます。
つまり、特定のキーワードで上位表示されていても、そのページからの検索流入が見込めなくなるのです。そのため、最初に設定したパーマリンクは、極力変更しないようにしましょう。
ソーシャルカウントがリセットされる
パーマリンクの変更に伴い、ソーシャルカウントもリセットされます。
ソーシャルカウントとはTwitterやFacebook、InstagramなどのSNSでページが共有された回数のことです。このカウントがリセットされることで、SEOへの直接的な影響はありません。
しかし、これまでシェアされてきた実績がゼロになってしまいます。あとから変更の必要を生じさせないためにも、初期段階でパーマリンクを設定することが重要です。
WordPressでのパーマリンク設定手順
WordPressでパーマリンクを設定する際は下記の手順で行います。
- 左サイドバー内の「設定」から「パーマリンク」を選択
- 「パーマリンク構造」から設定したい種類を選択
パーマリンクの構造は、下記6種類から選べます。
種類 | 例 |
---|---|
基本(初期設定) | p=123 |
日付と投稿名 | 2023/07/15/sample-post/ |
月と投稿名 | 2023/07/sample-post/ |
数字ベース | archives/123 |
投稿名 | /sample-post/ |
カスタム構造 | カスタマイズして設定 |
サイトに合わせて、適切なものを選びましょう。
パーマリンクを設定する際のポイント
パーマリンクを設定する際は、下記5つのポイントに注意してください。
- 日本語ではなく英数字で設定する
- ニュースサイトでは日付を入れる
- メディアやブログでは投稿名で設定する
- 英単語を区切る際に記号を用いる
- パーマリンクの構造を統一する
これらのポイントを踏まえて、サイト運営に活かしましょう。
日本語ではなく英数字で設定する
パーマリンクは、日本語ではなく英数字で設定するのがおすすめです。
URLに日本語が含まれていると、Web上で公開する際に、パーセント記号と英数字の羅列にエンコードされることがあります。
たとえば、このページのタイトルである「パーマリンクとは」という語句を変換すると、次のようになります。
%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%81%A8%E3%81%AF |
設定する日本語の量が多いと、エンコードされたときに、URL全体が長くなる傾向です。システムやアプリによってはエラーの原因になったり、シェアされにくくなったりなどのデメリットがあります。
なお、WordPressで投稿名を選択すると、タイトルに設定した文章がそのままパーマリンクに反映されるため、注意しましょう。
ニュースサイトでは日付を入れる
ニュースサイトの記事は、いつ公開された情報かが重要な意味を持ちます。
そのため、ニュース記事を更新する際は、パーマリンクに日付を設定するのがおすすめです。ニュースに限らず、製品をリリースした日時を記録したいときなどは、日付設定を選択するとよいでしょう。
メディアやブログでは投稿名で設定する
メディアやブログで記事コンテンツを公開する際は、投稿名で設定しましょう。WordPressで「投稿名」を選択すると、任意の文字列に変更できます。
たとえば、SEOのサジェストキーワードに関する記事であれば「/suggest/」など、コンテンツの内容に合わせて、適切な語句を設定します。
上記のように設定すると、ユーザーにコンテンツの内容が伝わりやすくなります。
英単語を区切る際に記号を用いる
パーマリンクの語句に複数の単語を設定したい場合は、記号を用いてください。Googleのガイドラインによると、ハイフン(-)を使用して区切ることが推奨されています。
また、パーマリンク内の単語をつなげると読みづらいため、意味が伝わりにくくなることもデメリットです。
たとえばコンテンツSEOについての記事には「contents-seo」のように区切って設定すると、意味が伝わりやすくなります。
パーマリンクの構造を統一する
サイト内のパーマリンク構造にばらつきがあると、Webサイトの統一感が失われ、管理が複雑になります。
またページによって構造が違うことで、ユーザーに混乱を与える原因となることも考えられます。ユーザビリティの観点からも、分かりやすくシンプルなパーマリンクで統一することが重要です。
後からパーマリンクを修正するとSEO上の影響が懸念されるため、最初に決めたルールを遵守してください。
まとめ:サイトの性質に合わせたパーマリンクを設定しよう
パーマリンクは、ページを識別するための個別のURLです。パーマリンクにはID表記や英単語など、さまざまな設定方法があります。
設定する際は、表記ルールを決めて統一するようにしてください。ユーザビリティや管理のしやすさなどを踏まえ、自社サイトの性質に合ったパーマリンク構造を選びましょう。
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