SEO対策を行う上で欠かせないものが、アクセス解析ツールです。中でも、GoogleとBingから流入したユーザーの動きを計測するWebマスターツールは、重要なデータが計測できます。
しかし、それぞれの概要や導入方法がわからない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Webマスターツールでできることや設定方法を解説していきます。SEOの効果を最大化させたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
Webマスターツールとは?
Webマスターツールとは、GoogleもしくはMicrosoftが無料提供している以下のアクセス解析ツールです。
提供元 | ツール名 | データのソース |
Googleサーチコンソール | ||
Microsoft | Bing Webマスターツール | Bing |
両者ともWebサイトに入ってくる前のユーザーの動きを調査する役割があります。異なる検索エンジンからの流入を調査できるため、Webマーケティングを行う上ではいずれも登録が必須です。
それぞれの概要や違いを詳しく解説していきます。
GoogleのWebマスターツール
GoogleのWebマスターツールは改名され、現在はGoogleサーチコンソールという名称になっています。 Googleの検索エンジンから、ユーザーがWebサイトに流入した数や検索キーワードなどのデータを集計してくれます。また、GoogleのデータベースへのURLの登録を促す、サイト構造の不具合などを検出してくれるなど、SEO対策に便利な機能が備わっています。
BingのWebマスターツール
Bing Webマスターツールは、Microsoft社が提供するツールです。 検索エンジン「Bing」を利用しているユーザーが、Webサイトに流入する前の動きを集計し、データ化してくれます。機能や調査項目はGoogleサーチコンソールとほとんど同じですが、対象となる検索エンジンが違うため、得られるデータは大きく異なります。
なお、Bingのシェアは、日本ではまだGoogleに及びません。しかしWindowsの開発元であるMicrosoftが運営元であることから、今後シェアが伸びる可能性もあります。
そのため、Googleサーチコンソールと合わせて登録しておきましょう。
Webマスターツールが必要な理由
Webマスターツールが必要な最も大きな理由は、SEO対策に欠かせないツールであることです。 Googleアナリティクスなど、一般的なアクセス解析ツールは、Webサイトに入ってきたユーザーの動きを計測します。
そのため、ユーザーが検索しているキーワードや検索トレンドは把握できません。検索上での自社サイトの状況がわからないため、SEO対策に必要なデータが十分に得られないのです。
サードパーティ製のツールの中には、独自の技術を用いてWebマスターツールと同様のデータが得られるものもあります。しかし、検索エンジン本体が計測しているデータと比べると正確性に欠けるため、Webマスターツールと合わせて利用する必要があります。
Webマスターツールでできること
Webマスターツールでは、主に以下のことができます。
- 検索パフォーマンスの確認
- URL検査・送信
- リンクレポート
- XMLサイトマップの送信
- サイト構造の不具合の確認
それぞれ詳しく解説していきます。
検索パフォーマンスの確認
検索パフォーマンスでは、ユーザーがWebサイトを探すのに使ったキーワード(クエリ)や、それに対する以下の項目を確認できます。
- クリック数
- 表示回数
- 平均CTR
- 平均掲載順位
長期的な順位の推移から直近1週間のユーザーの動きまで細かく確認できます。
URL検査・送信
URL検査では、自社サイト内のページごとのインデックス状況を確認できます。
また、データベースに登録されていないURLがあれば、インデックス登録の申請をすることも可能です。
リンクレポート
リンクレポートは、自社サイトのリンクの状況を確認できる機能です。調査できる項目を表にまとめました。
外部リンク | 自社サイトに向けて貼られている被リンクの数やランキング |
内部リンク | 自社サイト内のページを繋ぐリンクの数やランキング |
上位の参照元サイト | 多くの被リンクを張ってくれているサイトのURLとランキング |
中でも外部リンクは検索順位に影響を与える要素なので、定期的にレポートを確認しましょう。
XMLサイトマップの送信
XMLサイトマップは、検索エンジンにWebサイトの構造を伝えるための地図のようなものです。
送信すれば、クロールの効率が上がり、インデックス登録の見落としがなくなるなどのメリットがあります。Webマスターツールを登録したときに、最初に送信しましょう。
サイト構造の不具合の確認
Webサイトの構造に、以下のようなSEOに不具合を与える問題が生じた際に通知してくれます。
- ソースコードの誤字・脱字
- Core Web Vitalsの低下
- ユーザビリティ・クローラビリティが低下
反対に、良好なURLの数や割合も通知してくれます。GoogleとBingで基準が異なることもあるため両方確認しましょう。
Googleサーチコンソールの登録手順
Googleサーチコンソールへの登録は、以下の手順で行います。
- Googleアカウントにログイン/新規作成
- Googleサーチコンソールの公式サイトにアクセス
- プロパティの追加
- HTMLメタタグを貼り付け
それぞれ詳しく解説していきます。
Googleアカウントにログイン/新規作成
Googleサーチコンソールの利用には、Googleアカウントが必要です。そのため、事前にログインしておきましょう。
アカウントを持っていない方は、以下の流れで新規登録を行ってください。
- Googleのトップページの右上にある「ログイン」をクリック
- 左下にある「アカウントを作成」をクリック
- 流れに沿って必要な情報を入力
Googleサーチコンソールの公式サイトにアクセス
Googleサーチコンソールの公式サイトにアクセスし、「今すぐ開始」をクリックします。
プロパティの追加
プロパティの追加は以下いずれかの方法で行なえます。
- ドメイン
- URLプレフィックス
サブドメインやwwwの有無、httpsなどすべてのパターンを一括管理したい場合はドメインを選択しましょう。
反対に、別々に管理したい場合はURLプレフィックスを選択します。
いずれかにサイトのドメインまたはURLを入力し、「続行」をクリックしましょう。
HTMLメタタグを貼り付け
「HTMLタグ」に記載のあるソースコードをコピーし、対象サイトのホームページ内の</head>の直前に貼り付けます。
<head> ~省略~ ※ここにコピーしたメタタグを貼り付ける </head> <body> |
編集したら、サーチコンソールの画面に戻り、「確認」をクリックすれば設定完了です。
Bing Webマスターツールの登録手順
Bing Webマスターツールは、Googleサーチコンソールにログイン登録した後であれば、以下の手順で連携が可能です。
- Googleアカウントにログイン
- Bing Webマスターツールの公式サイトにアクセスし「始める」をクリック
- 「Google」を選択
それぞれ詳しく解説していきます。
Googleアカウントにログイン
まずはGoogleアカウントにログインしておきます。持っていない場合は、先にアカウントを作成し、Googleサーチコンソールの登録を済ませましょう。
またアカウントが複数ある場合は、必ずサーチコンソールに登録しているアカウントでログインしてください。
Bing Webマスターツールの公式サイトにアクセスし「始める」をクリック
Bing Webマスターツールの公式サイトにアクセスし、「始める」をクリックします。
「Google」を選択
ログインするアカウントの選択画面が表示されるため、「Google」を選択します。
認証が開始され、問題なければWebマスターツールのダッシュボードに遷移します。以上で設定は完了です。
まとめ:SEO対策の成功にWebマスターツールは必須
Webマスターツールを使えば、自社サイトに流入する前のユーザーの動きを計測可能です。
SEO対策に必要なデータが収集でき、戦略立案や改善作業に大きく役立ちます。GoogleとBing両方活用し、集客を最大化させましょう。

株式会社eclore Web Director / Marketing Director
デザイン専門学校を卒業後、2012年に入社。Web領域を中心に、コーポレートや採用サイト、メディアサイトなどのデザイン、コーディング業務に従事。また、リスティングを中心とした広告運用も担当。SEO・広告の観点で優位性のあるWeb制作を得意としています。Web制作数 年間100以上 / 広告運用額 年間2億円以上。