SEOスターターガイドとは、検索エンジン最適化の基本が書かれているガイドです。
初心者向けに書かれてはいるものの、専門的で難しい内容もあると感じる方もいるかもしれません。
この記事では、SEOスターターガイドの内容を分かりやすく、かみ砕いて解説します。
ポイントを押さえることで、SEOにおいて何をすべきか分かるようになります。
「具体的に何をすればいいのか分からない」といった方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
SEOスターターガイドの特徴
SEOスターターガイドとは、Google検索で検索順位を向上させるための取り組み(検索エンジン最適化)を実施するサイト運営者に向けられたガイドです。
このガイドに基づいてサイト運営に活かすことで、検索結果に表示できるようになります。
SEOスターターガイドには、次のような特徴があります。
- SEO初心者に向けたガイド
- 日本語版と英語版がある
- 大幅に改定された
- PDF版は最新ではない
まずは、これらの趣旨や特徴について理解を深めましょう。
SEO初心者に向けたガイド
SEOスターターガイドは、初めてSEOに取り組む人でも分かりやすい形で示されたガイドです。
なおSEOとは検索エンジン最適化を意味し、検索結果の上位に表示させる取り組みのことです。
これにより、Webサイトがユーザーに見つかりやすくなり、訪問者を増やすことにつながります。
SEOスターターガイドは2008年にリリースされ、定期的に内容が更新されています。
できるだけ平易な言葉で最低限の事柄について述べられており、シンプルな内容です。
ガイドの内容を一通り読めば、適切な指針を立ててSEOに取り組める内容になっています。
日本語版と英語版がある
SEOスターターガイドは英語版のみが公開されていましたが、日本語を含む40言語のバージョンがリリースされています。
最新のSEOスターターガイドは、英語版と日本語版のどちらも2024年2月に更新されました。
内容は同じであるため、どちらを参考にしても問題ありません。
大幅に改定された
SEOスターターガイドは、2024年2月に大幅に改定されました。
以前のバージョンでは、SEOのトピックについて総括的に扱った内容で、ボリュームも多いものでした。
改定版では、内容をより簡潔で分かりやすくし、初心者にとって理解しやすいように再編されています。
PDF版は最新ではない
もともとSEOスターターガイドはPDF版でしたが、2017年の12月にHTML版へと移行しています。
PDF版は2010年の9月以降、更新されていません。
検索すると、このPDF版のSEOスターターガイドも確認できますが、最新の情報に基づいていない点に注意が必要です。
SEOスターターガイドの要点
SEOスターターガイドの要点は下記の通りです。
- Google検索の仕組みを理解する
- Googleがコンテンツを見つけやすくする工夫を行う
- ユーザーファーストを意識する
- コンテンツを最適化する
- サイト構造を整理する
- 最適化した画像を用いる
- 動画の最適化を行う
- コンテンツを重複させない
- 必要に応じて広告を活用する
それぞれの重要なポイントと具体的な取り組み方を解説します。要点をつかみ、SEO対策に活かしましょう。
Google検索の仕組みを理解する
まず、Google検索の仕組みについて理解しましょう。
Web上にはGoogleのクローラーと呼ばれるロボットが探索を行っており、情報を集めています。
クローラーによって見つけられたページは、問題なければインデックスに登録、データベースに情報が格納されます。
蓄積されたデータベースから、ユーザーが検索したキーワードに基づいて関連する情報を表示させる仕組みです。
なお検索結果への表示については、ユーザーの特性によっても変化します。
ユーザーの行動履歴や所在地など多くの指標によって、表示される内容が決まることを押さえておきましょう。
たとえば東京にいるユーザーが飲食店について検索した場合は、ローカル情報に基づいたおすすめの店舗が表示されます。
この仕組みはGoogleのアルゴリズムに基づいており、ユーザーにとって最適な情報を表示させるための改善が継続的に行われています。
Googleがコンテンツを見つけやすくする工夫を行う
クローラーによって新しいWebサイトが発見されると、インデックス登録が行われます。
しかし、サイトが見つからない限り登録されず、検索結果に表示されません。
基本的に自然にクローラーがくるのを待てばよいのですが、なかなか登録されない場合はGoogleサーチコンソールのURL検査ツールを使いましょう。
Googleサーチコンソールとは、Googleが提供する無料のサイト分析ツールです。
URL検査ツールでインデックスさせたいURLを入力し、未登録のページがあれば「インデックス登録をリクエスト」を送信することで、クロールを促せます。
また必須ではありませんが、サイトマップを送信する方法も有効です。
サイトマップとは、サイト内のURLをまとめたファイルのことを指します。
クローラーがサイトの構造を把握しやすくなるため、スムーズに検索結果に反映されやすくなります。
ユーザーファーストを意識する
ユーザーファーストを念頭に置き、見やすいサイト作りを心がけましょう。
SEOスターターガイドの内容には、「ユーザーからどう見えるか」や「ユーザーの役に立つかどうか」といった言葉が随所に散りばめられています。
サイトを訪れたユーザーがスムーズに目的を達成でき、満足感を得られるようにすることが大切です。
具体的には次のような条件を満たし、サイト品質の向上を図りましょう。
- 読みやすく理解しやすい
- 情報が整理されている
- 直観的に操作できる
パンくずリストを設置し、ユーザーにサイト上の現在地を伝えるといった方法も有効です。
また、ユーザーに関連するコンテンツを提案するのも良いでしょう。
「使いやすいサイトになっているか」という視点で改善を図ってください。
コンテンツを最適化する
魅力的なWebサイトを作るためには、最適化したコンテンツを用意する必要があります。
有用で信頼性の高いコンテンツを作成するために、ユーザーのニーズを把握しましょう。
まず、ターゲットとなるユーザーが検索しそうなキーワードを予測します。
そのキーワードから考えられるニーズに沿って、興味深く有益な内容のコンテンツを作成することが大切です。
その際、見出しタグ(h1/h2/h3)を使って階層構造を分かりやすくしておくとユーザーに伝わりやすくなります。
またメタディスクリプションタグを使えば、検索結果上のスニペットに反映され、クリック率によい影響を与えることが可能です。
ただしタグよりも、ユーザーの求めている情報を提供することが重要だと押さえましょう。
サイト構造を整理する
ユーザーと検索エンジンが理解しやすいように、サイト全体の情報を階層的に整理しましょう。
URLはパンくずリストとして検索結果に表示でき、関連性を伝えるのに役立ちます。
そのため、ページの内容がひと目で分かりやすい語句を含んだURLとするのが有効な方法です。
ランダムな英数字を用いたものでもGoogleは読み取れますが、ユーザーの役立つURLとすることが推奨されています。
また、ページ数が数千にも及ぶような規模が大きいサイトの場合は、類似トピックのページをディレクトリにまとめておきましょう。
これによりGoogleが学習する頻度を最適化しやすくなります。
最適化した画像を用いる
必要に応じて、関連するテキストの近くに高画質な画像を配置します。
複雑な情報について説明する際は視覚的に表現することで、ユーザーの理解を促進できます。
またGoogle検索では、特定のキーワードだけではなく画像を用いて調べることが可能です。
画像検索するユーザーやGoogleへの理解を促すため、alt属性を使って最適化した画像を用いましょう。
SEOスターターガイドの中でも、適切な代替テキストを書くことは極めて重要と記載されています。
alt属性を使用すれば、代替テキストによって画像の内容を説明できます。
その際、画像の内容を簡潔で分かりやすく記述することが大切です。
動画の最適化を行う
動画のSEOベストプラクティスのページに沿って最適化すると、さまざまな動画機能で表示されるようになります。
インデックス登録されるように、Googleが動画のコンテンツファイルにアクセスできるようにしましょう。
その際、正しく識別できるようにHTMLを記述することが重要です。実際にアクセスして問題なく視聴できるか確認してください。
また動画のメリットは、短い時間で多くの情報量を伝えられる点にあります。
ターゲットや目的に合わせて、ユーザーに有益な体験を届けられるものを制作しましょう。
コンテンツを重複させない
SEO対策を行う際は、サイト内でコンテンツが重複しないように気を付けましょう。
特定のトピックに対して同じ情報のページが複数あると、ユーザーとGoogleに混乱を与える原因となります。
ユーザーが同じ情報を複数回見てしまい、利便性の低下にもつながります。
ポリシー違反には該当しないとありますが、順位の下落につながることも十分に考えられるでしょう。
なお複数のURLで同じコンテンツがある場合は、canonicalタグによって優先するURLを正規化することが可能です。必要に応じて活用してください。
必要に応じて広告を活用する
Webサイトを宣伝し、流入を増やす方法も効果的です。
SEOを実施しても、検索結果への反映や順位改善には時間がかかります。
そのため、広告や口コミ、ソーシャルメディアのプロモーションなどを通じて宣伝する方法も推奨されています。
口コミやSNSなどを活用する方法は、コストパフォーマンスに優れた方法です。
運用する他のメディアがあれば紐づけて、積極的に情報発信を行うとよいでしょう。
WebサイトへのGoogleの検索広告も必要に応じて活用すると、効率的に流入を増やせます。
ただし、過度な宣伝はユーザーに不快感を与える原因にもなり得るため、注意が必要です。
関連記事:SEO対策を外注するメリットは?外注すべきタイミング、業者の選び方、費用を解説
SEOスターターガイドを活用する際のポイント
SEOスターターガイドを活用する際は、下記3つのポイントを押さえてください。
- 他のガイドラインや指標も参考にする
- 定期的なサイト分析と改善を実施する
- 最新のアップデート情報を確認する
ポイントを踏まえたうえで、SEOスターターガイドを活用していきましょう。
他のガイドラインや指標も参考にする
サイト運営を行う際は、SEOスターターガイドだけでなく、他の情報も取り入れて運用してください。
たとえば、Google検索の基本事項やGoogle検索セントラルのブログでは、SEOに役立つ情報やアルゴリズムの最新情報を取得できます。
Google検索セントラルのXアカウントやYouTubeチャンネル、searchConsoleのヘルプフォーラムなどから情報収集する方法もおすすめです。
このように多様な情報元を参考にすることで、より実践的な内容を踏まえてWebサイト改善に活かせるようになります。
定期的なサイト分析と改善を実施する
学んだ内容を実践することも重要ですが、検索パフォーマンスやユーザー行動などを把握し、改善することも必要です。
Googleアナリティクスのような解析ツールを用いることで、サイトを訪れたユーザーの属性や行動を分析できます。
改善を実施することで、Webサイトの価値が高まり、より多くのユーザーが訪れるようになります。
最新のアップデート情報を確認する
Googleのアルゴリズムは定期的に更新されています。
アルゴリズムがアップデートされると、検索順位を決める基準が変更されるため、既存の施策が通用しない可能性もあります。
そのため、常に最新の情報を知ることでSEOのトレンドを理解し、効果的な対策を行えるようになるのです。
検索結果の改善のためにも、最新のアップデート情報をチェックし、Webサイトの評価向上につなげましょう。
まとめ:SEOスターターガイドの要点をつかみ施策に活かそう
SEOスターターガイドは、サイトを運営する初心者に役立つガイドです。
要点をつかむことで、サイトの訪問者を増やすことにつながります。
ユーザーの利益を第一に考えたコンテンツを作成し、目標達成に役立ててください。