
リッチスニペットは、検索結果の説明文下に表示される要約情報です。表示されればページの情報が伝わりやすくなり、クリック数や利便性の向上が期待できます。
しかしWeb担当者の中には、表示方法がわからない、SEOへの影響があるのか疑問を抱える方もいるでしょう。
そこで本記事では、リッチスニペットについて解説します。表示方法や種類、注意点も取り上げるのでぜひ参考にしてください。
目次
リッチスニペット(リッチリザルト)とは?
Googleで検索をかけた際、タイトル下部に100文字程度の説明文が表示されます。この部分をスニペットといい、多くはページ本文やメタディスクリプションから抽出されます。
リッチスニペットは、スニペットにより多くの情報を追加したものです。たとえば弊社の採用サイトでは、説明文に加えて「会社名」と「事業内容」が表示されています。
このように通常のスニペットよりも豊富な情報が表示されるので、リッチスニペットとよばれています。
リッチスニペットのSEO効果
リッチスニペットに検索順位を上昇させるSEO効果はありません。
しかし、リッチスニペットを適切に設定することで、クローラーにページの情報を正しく認識してもらえます。それによって、ページの評価が向上する可能性もあります。
また、通常のスニペットよりも視認性が高いためユーザーの目に留まり、クリック数の向上も期待できるでしょう。
強調スニペットとの違い
強調スニペットは、ユーザーの検索意図にマッチしているとGoogleに判断された際に、他の記事から独立して表示されるスニペットです。リッチスニペットとは表示される位置が異なり、検索結果の最上部に表示されます。
一方、リッチスニペットはページ内部の情報を追記するコンテンツなので、最上部に配置されることはありません。
なお、リッチスニペットは運営者側である程度操作できますが、強調スニペットはアルゴリズムによってルールが定められています。
リッチスニペット | 強調スニペット |
---|---|
・検索結果のタイトル下部に表示される ・運営者側である程度コントロールできる |
・検索結果の最上部に表示される ・Googleのアルゴリズムに決定権がある |
リッチスニペットの種類
リッチスニペットには多くの種類があり、それぞれ表示形式が異なります。ここでは、中でもよく利用される6種類を紹介します。
- パンくずリスト
- 商品レビュー
- イベント
- 検索窓
- よくある質問
- 画像・動画
それぞれ見ていきましょう。
パンくずリスト
パンくずリストは、Webサイトのページ階層をリスト化したものです。
リッチスニペットで表示することで、ユーザーが現在閲覧中のページをわかりやすく伝えられます。
商品レビュー
ECサイトや口コミサイトでよく活用されるのが、商品レビュー形式のリッチスニペットです。
口コミの件数や評価が説明文の下に表示されるため、一目で商品の価値を判断できます。視認性も高いため、クリック数の上昇も見込めるでしょう。
イベント
リッチスニペットを活用すれば、セミナーや説明会などのイベントスケジュールも表示可能です。開催日時や場所、イベントの名称を検索結果から把握できます。
検索窓
検索窓のリッチスニペットは、サイト全体のコンテンツ数が多く、階層が複雑な通販サイトや不動産情報サイトなどで使用されます。
検索窓から直接検索することで該当ページへ自動で遷移できるため、ユーザーの利便性向上につながります。
よくある質問
ページ内にFAQを設けている場合、リッチスニペットとして検索結果に反映できます。検索意図とマッチすれば、ユーザーをページに誘導できる可能性が高まるでしょう。
なおMilestone社の調査レポートでは、FAQリッチスニペットの効果が最も高く、平均CTRが87%に上ったと報告されています。
画像・動画
ページや動画のサムネイルも、リッチスニペットで表示できます。
商品の画像やレシピなど、ユーザーにイメージを視覚的に伝えられるので、クリック数や利便性の向上につながりやすいです。
リッチスニペットの設定方法と書き方
リッチスニペットを表示するには、構造化データのマークアップが必要です。マークアップは、検索エンジンのクローラーがページの情報を理解できるように、HTMLにタグ付けする作業です。
構造化データをマークアップする方法は以下の4つ。
- HTMLに直接マークアップする
- 構造化データ支援ツールを活用する
- データハイライターを使用する
- WordPressの場合はプラグインを活用
それぞれ見ていきましょう。
HTMLに直接マークアップする
以下いずれかのシンタックスを用いて、HTMLに直接マークアップします。
- JSON-LD
- microdata
- RDFa
一般的には、実装と管理が最も容易な「JSON-LD」が推奨されています。構造化データの雛型はGoogleで共有されているので、表示させたいリッチスニペットに合わせて設定してみてください。
ただ、IT分野の専門知識が必要になるため、不安な場合は以下の方法を試すことをおすすめします。
構造化データ支援ツールを活用する
構造化データマークアップ支援ツールを使用すれば、シンタックスの知識がなくても容易に実装できます。
- ページカテゴリを選択して該当欄にURLを入力
- 指定したページが表示されるので、リッチスニペットに設定する箇所を選択
- 画面右上にある「HTMLを作成」をクリック
- HTMLコードが自動で生成されるので、ページのhead要素内にペーストすれば完了
データハイライターを使用する
Googleサーチコンソールの「データハイライター」でも構造化データをマークアップできます。
- ダッシュボード「検索での見え方」内にある「データハイライター」をクリック
- 「ハイライト表示を開始」を選択
- リッチスニペットに表示するページのURLを入力
- ハイライト指定する情報のタイプを選択して「OK」を選択
- リッチスニペットに表示させる箇所をマークアップして「完了」をクリック
WordPressの場合はプラグインを活用
WordPressでWebサイトを運営している場合は、以下のプラグインを使用すれば容易に実装できます。
HTMLの知識がなく不安な方は、ぜひ活用してみてください。
リッチスニペットのテスト方法
リッチスニペットが適切に設定されているかは、以下のツールを用いて確認できます。
- Googleサーチコンソール
- リッチリザルトテスト
- 構造化データテストツール
順番に見ていきましょう。
Googleサーチコンソール
リッチスニペットを設定すると、Googleサーチコンソールの「拡張」に一覧が追加されます。
ステータスが有効であれば適切に設定されていますが、エラーになっている場合は何らかの問題が生じている可能性が高いです。その場合は、再度設定を見直しましょう。
リッチリザルトテスト
Googleの「リッチリザルトテスト」を使用すれば、構造化データに問題がないか一目で判別できます。URLはもちろん、HTMLコードの有効性も確認可能です。
構造化データテストツール
「Schema Markup Validator」という構造化データテストツールを活用する方法もあります。URLまたはHTMLコードを入力すれば、構造化データが適切にマークアップされているか確認できます。
リッチスニペットを設定する際の注意点
リッチスニペットを設定する際は、以下2点に注意が必要です。
- ガイドラインを遵守する
- 検索クエリとの関連性を意識する
たとえ正しく設定できていたとしても、無効化されてしまう恐れがあります。それぞれ見ていきましょう。
ガイドラインを遵守する
Googleのガイドラインに違反した場合、たとえ適切に設定されていたとしてもリッチスニペットは表示されません。それどころか、ペナルティを受ける恐れがあります。
以下のようなコンテンツをマークアップしたWebサイトは、ガイドライン違反とみなされる可能性が高いため注意が必要です。
- ユーザーに表示されないコンテンツ
- ページ内容と関連性のないコンテンツや虚偽のレビュー
検索クエリとの関連性を意識する
検索クエリとリッチスニペットの関連性が低い場合、ユーザーにとって有益でないと判断され、表示されなくなります。
リッチスニペットを設定する際は、クエリからユーザーの検索意図を読み取り、それに沿ったコンテンツをマークアップする必要があります。
まとめ:リッチスニペットを設定してクリック数やユーザビリティ向上につなげよう
リッチスニペットに直接的なSEO効果はありませんが、適切に表示することでクリック数やユーザビリティの向上につなげられます。
HTMLの専門知識がなくても、支援ツールやWordPressのプラグインを活用すれば安易に実装できるので、ぜひお試してください。ただし、ガイドライン違反や検索意図に沿わない内容を設定すると逆効果になるため、十分注意しましょう。
弊社のSEOサービス「ランクエスト」では、お客様ごとに専任のコンサルタントがつき、戦略立案からコンテンツ制作、効果測定まで、すべて対応いたします。SEO対策にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。