
引用タグは、他サイトから引用したコンテンツに対して設置するタグです。検索エンジンやユーザーに、引用した文章や画像であることを示すために用いられます。
適切に設定することで他サイトから無断転載を理由に訴えられたり、検索エンジンからペナルティを受けたりするリスクを減らせます。
しかし、引用タグの概要やSEO効果について、深く理解できていないWeb担当者もいるでしょう。
そこで本記事では、引用タグの設置方法を解説します。注意点についても取り上げるのでぜひ参考にしてください。
目次
引用タグ(blockquote)とは
引用タグは、他サイトの文章や画像などの一部を、自社サイトに転載する際に用いられるタグです。
コンテンツを作成していると、自社が持つデータだけでは根拠が不十分になる場合があります。そのような際に他サイトで掲載されている情報を引用することで、コンテンツの信憑性や質を高められます。
しかし、文章を転載しただけではコピーコンテンツと判断される可能性も。引用タグを設置すれば、検索エンジンのクローラーやユーザーに対して「この文章は他サイトから引用したもの」と示せます。
検索エンジンによるペナルティや、無断転載を理由に引用元から訴えられるリスクを減らせるでしょう。
引用タグにSEO効果はある?
引用タグが検索順位の向上に直接作用することはありません。
しかし、検索エンジンはユーザーにとって有益な情報を与えるサイトや、質の高いコンテンツほど高く評価する傾向があります。
ユーザーの理解が深まる情報を引用することで、E-E-A-Tやユーザビリティの向上につながり、間接的なSEO評価を得られるでしょう。E-E-A-TはGoogleの評価指標で、経験・専門性・権威性・信頼性の4つで構成されます。意識してサイトの品質を高めれば、SEO評価や検索順位の向上につながります。
特にYMYLジャンルにおいては情報の信頼性が重要視されます。
YMYLジャンルのSEO対策について知りたい方は以下の記事をご覧ください。
なお情報を引用する際は、必ず信頼できるWebサイトや文献を参考にしてください。
一般的に、匿名の個人が運営するブログより、政府や公的機関が発表したデータの方が情報の質や信憑性が高い傾向があります。
引用タグの設置方法
引用タグには3つの種類があり、対象によって記述方法が異なります。
- blockquoteタグ
- qタグ
- citeタグ
順番に解説します。
blockquoteタグ
blockquoteタグは長文を引用する際に使われることが多く、HTMLで以下のように記述します。
<blockquote>引用したい文章</blockquote> |
CSSの種類によっては、ユーザーが一目で引用だとわかるように、斜字体やクォーテーションマークが表示されるケースもあります。
qタグ
qタグは、1行程度の短い文章を引用する際に使用します。記述方法は以下のとおりです。
<q>引用したい文章</q> |
blockquoteタグ同様、使用するテーマやCSSによっては鉤括弧やクォーテーションマークで表示されます。
citeタグ
citeタグは、引用元を表示する際に使用します。他のサイトから文章や画像を引用する際は、引用元を必ず明記しなければなりません。記述方法は以下のとおりです。
<cite>引用元のWebサイト</cite> |
使用するテーマやCSSの種類によりますが、一般的には斜字体で表示されることが多いです。
なお画像を引用する際は、citeタグの他にfigureタグとfigcaptionタグを併用する必要があります。figureタグは、コンテンツが画像や図表であることを示すタグです。一方のfigcaptionタグは、それらのキャプションを表示する際に用いられます。
記述方法は以下のとおりです。
<figure> <img src=”引用したい画像” alt=””> <figcaption>引用元:<cite><a href=”引用元サイトのURL”>引用元サイトのタイトル</a></cite></figcaption> </figure> |
引用タグを設置する際の注意点
引用タグを設置する際は、以下の3点に注意してください。
- 引用する際は必ず使用する
- 引用に頼りすぎない
- コンテンツの引用以外で使用しない
注意点を守らない場合、検索エンジンからペナルティを受けたり、引用元から無断転載を理由に訴えられたりする可能性があります。
順番に見ていきましょう。
引用する際は必ず使用する
他サイトからコンテンツを引用したにもかかわらずタグを使用しなかった場合、以下のリスクが生じる恐れがあります。
- コピーコンテンツと判断されて検索エンジンからペナルティを受ける
- 無断転載を理由に引用元のサイトから訴えられる
Webサイトはもちろん事業の運営自体にも悪影響が及ぶ可能性があるため、引用する際は必ずタグを設置しましょう。
なお、コンテンツを引用した際は引用元の明記も忘れずしましょう。引用元が正しく明記されていない場合、無断転載扱いになる恐れがあります。
引用に頼りすぎない
引用した情報は他サイトのコンテンツです。そればかりに頼っていては、引用がメインのコンテンツになってしまいます。
SEOで高く評価されるには、独自性のあるコンテンツが必要不可欠です。
そのため他サイトの情報を切り貼りしただけの付加価値のないコンテンツは、検索エンジンから評価されにくい傾向があります。
引用はコンテンツの根拠を裏付けたり、信憑性を担保するためのものです。自社のコンテンツを「主」、引用元を「従」として、それぞれの主従関係を明確にする必要があります。
関連記事:コンテンツSEOとは?導入のメリットや手順、成功事例を解説
コンテンツの引用以外で使用しない
引用タグはCSSで装飾しなくても余白やインデントが自動で挿入されます。そのため、通常の文章を目立たせる目的で引用タグを使用するケースも稀に見られます。
引用タグは検索エンジンやユーザーに対して、他サイトから引用したコンテンツであることを示すタグです。引用ではないものに使用すると、検索エンジンのクローラーが混乱してSEOに悪影響が及ぶ可能性も。文章を目立たせたい場合は、strongタグやmarkタグを使用しましょう。
まとめ:引用タグを正しく設置してWebサイトのクオリティを高めよう
引用タグは、他サイトの文章や画像を引用する際に用いられるタグです。検索エンジンやユーザーに対して、引用したコンテンツであることを示す目的で使用されます。
引用タグを正しく設置すれば、検索エンジンからのペナルティや引用元から訴えられるリスクを減らせます。
またユーザーの理解が深まる情報を引用すれば、E-E-A-Tやユーザビリティの向上につながり、間接的なSEO評価を得られる可能性も。
しかし、引用に頼りすぎたり、文章を目立たせるために使用したりするのは、SEOに悪影響が及ぶ可能性があるので注意してください。引用タグを正しく設置して、Webサイトの信頼性やクオリティを高めましょう。
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