
インハウスSEOとは、SEO対策を内製化することです。最初は多くの社内リソースを使いますが、軌道に乗せれば低予算で多くの利益を得られるため、取り組む企業が増えています。
しかし、概要や取り組み方がわからない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、インハウスSEOのメリットや実行方法を解説していきます。
広告からの脱却を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
インハウスSEOとは?
インハウスSEOとは、自社でSEO対策に取り組むことです。外注費用を抑え、人件費のみで行えるため、利益率の高い集客方法です。
SEO対策は、Googleのガイドラインに則り適切な知識を身につければ、誰でも行えます。そのため、インハウスSEOに取り組む企業が増えています。
インハウスSEOのメリット
インハウスSEOには、以下3つのメリットがあります。
- 対策費用を抑えられる
- PDCAを回しやすい
- 車内でノウハウやデータを蓄積できる
それぞれ詳しく解説していきます。
対策費用を抑えられる
インハウスSEOでは、外注費用がかかりません。対策に必要な作業は、大きく分けると以下の3つです。
- Webサイトの構築
- コンテンツ制作
- アクセス解析
Webサイトとコンテンツの制作は、WordPressなどの無料CMSを利用すれば、自社でも行えます。そのため、年間10,000〜20,000円程度のドメインサーバー代のみで運用可能です。
アクセス解析に関しても、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールなど、無料で使えるツールがあります。使い方さえ覚えれば、誰でも分析と改善が行えるため、費用をかけずにSEO対策に取り組めます。
しかし、いずれも専門知識を必要とするため、多大な学習コストを要することは理解しておきましょう。
PDCAを回しやすい
インハウスSEOでは、社内で施策を完結できます。そのため、改善すべきポイントや施策に不備があった場合に、スムーズに連携できます。
各作業の担当者も明確なため、早期に課題解決が可能です。
社内でノウハウやデータを蓄積できる
インハウスSEOを行うことで、以下のようなデータとノウハウを車内に蓄積できます。
- 検索順位やアクセスデータ
- SEOやマーケティングの知識
- アクセス解析やサイトの解析のスキル
特に順位やアクセスのデータは、市場や業界の動向を掴むために貴重なデータです。競合が知り得ない情報を独自に入手し、戦略を立案できるため、大きな強みになります。
また、SEOに精通したスタッフが社内に増えることも、メリットといえるでしょう。
インハウスSEOのデメリット
インハウスSEOのデメリットは、以下の3つです。
- 膨大な社内リソースを使う
- SEOに精通したスタッフの育成や採用が必要になる
- 成果が出るまでに時間がかかる
それぞれ詳しく解説していきます。
膨大な社内リソースを使う
SEO対策には、継続的なコンテンツ制作やアクセス解析、改善作業が必須です。そのため、長期的に作業を任せられるスタッフの確保が必要です。
また、効率的に成果を上げるためには、専門のチームを作らなければいけません。社内リソースが潤沢ではない場合、中途半端な施策となり失敗に終わる可能性が高いため、外注も検討してみましょう。
SEOに精通したスタッフの育成や採用が必要になる
SEO対策は、闇雲に行なっても成果は出ません。そのため、Googleの検索エンジンやWeb制作に関する知識やスキルなどを有した、SEOに精通したスタッフが必要です。
学習すれば誰でも身につけられますが、実務レベルになるには時間を要します。実行を急ぐ場合はSEOのスキルを持った人材の採用を検討しましょう。
成果が出るまで時間がかかる
SEO対策は、長期的に安定した成果が得られる施策です。継続してコンテンツを発信することで、徐々に成果が現れるため、以下のケースでは向いていません。
- 結果を急いでいる
- 短期的な運用を想定している
上記に該当する場合は、広告の方がおすすめです。
SEO対策を行う際は、時間がかかることを社内の全員が認識し、余裕を持って取り組むことが大切です。特に最初のうちは、上位表示されるのに時間がかかるため、不安なら広告も併用するなど工夫しながら運用しましょう。
インハウスSEOに向いている企業
インハウスSEOに向いている企業には、以下の特徴があります。
- 社内でSEOの重要性が理解されている
- SEOに詳しいスタッフがいる
- SEOに取り組んでいる競合が少ない
それぞれ詳しく解説していきます。
社内でSEOの重要性が理解されている
SEOは、以下の理由から社内で重要性を理解してもらえないことも多いです。
- 多くの社内リソースがかかる
- 即効性がない
- 成果が理由を提示しづらい
インハウスSEOは、最初は多くの社内リソースを必要としますが、軌道に乗れば利益率の高い施策です。
しかし即効性がなく、成果が出る根拠が示しづらいこともあるため、社内で承認がおりないことも珍しくありません。
一方で、社内でSEOの重要性が理解されている場合は、協力してもらえる可能性が高いです。有利に施策に臨めるため、前向きな姿勢が見える際は積極的に提案しましょう。
SEOに詳しいスタッフがいる
インハウスSEOの成功には、専門知識を有した社内スタッフが不可欠です。競合に勝つためには、専門的なSEO知識とスピーディーな対策が求められます。
そのため、SEOを学びながら対応したり、他の業務と兼任したりすると、成果を上げるのが難しいです。該当する社員がいない場合は、専任のスタッフを採用するなどの対策を打ちましょう。
SEOに取り組んでいる競合が少ない
SEOに取り組んでいる競合が少ないと、成功する確率が上がります。競合サイトの数が少ないほど、上位表示されやすくなるためです。
また、SEOには先行優位性があります。先に上位表示してしまえば、有利に施策を展開できるため、早めに対策を行いましょう。
インハウスSEOの取り組み方
インハウスSEOは、以下の流れで取り組みます。
- 戦略設計
- 人員、予算の調達
- Webサイト構築とコンテンツ制作
- PDCAを回す
順番に詳しく解説していきます。
戦略設計
インハウスSEOが成功するかは、戦略設計で決まります。SEO対策で達成したい目標がブレると、その後の施策も曖昧になります。
たとえば、SEO対策を依頼したい企業の集客が目的の場合、コンバージョンは資料のダウンロードや電話問い合わせなどになります。
一方で採用が目的の場合は、SEOを使った認知拡大やブランディング、求人エントリーがコンバージョンになります。明確な目標設定をして、スムーズに運用するためにも戦略設計を行いましょう。
人員、予算の調達
目標が決まったら、達成に必要な期間から逆算し、必要な人員や予算を捻出します。インハウスSEOに必要なリソースは、以下のようなものがあります。
-
- Webサイトの構築
- SEOディレクション
- コンテンツ制作
- アクセス解析ツールの費用
特にWebサイトの構築は、外注か内製かで大きく費用が変わります。予算を避けない場合は、WordPressなどの無料CMSを利用すれば、コストを削減できます。
また社内リソースが足りない場合、外部ライターにコンテンツ制作を依頼する方法もあります。社内リソースと外注費用を照らし合わせて、より少ないコストで効率的に運用できるように計算しましょう。
Webサイト構築とコンテンツ制作
施策の準備が整ったら、対策に必要なWebサイトやコンテンツの制作を始めます。構築段階で、内部対策やユーザビリティを意識すれば、その後の対策を有利に進められます。
また、コンテンツはSEOにおいて最も重要です。成果を急いで内容が記事を量産しても、成果は出ません。必ず監修するスタッフを用意し、検索1位が狙えるコンテンツを継続して制作しましょう。
PDCAを回す
SEOは、分析と改善を繰り返して初めて成功します。ツールを使ってアクセス解析をしながら、状況に応じた施策を継続して打ち出すことが重要です
新たな知識を身につけたり、A/Bテストを行なったりしながら、根気強く改善していきましょう。
また、必要に応じて社外の専門家にアドバイスを求めるのも効果的です。
インハウスSEOが成功すれば低予算で大きな利益が得られる
インハウスSEOで成功すれば、高い利益率で集客や採用を内製化できます。運用が社員の教育にもなり、競合が持っていない独自のデータやノウハウを得ることも可能です。
しかし、成果が出るまでに時間がかかるため、社内の承認が得られないことも多いです。また運用序盤には多くの社内リソースやSEOに精通した人員が必要になるため、対策を行なっても成果は出ません。
この記事を参考に、インハウスSEOのメリットとデメリットを理解した上で、計画的に対策を行いましょう。
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株式会社eclore SEOコンサルタントチーム 責任者
新卒で入社しSEOの営業を年間300社以上行う。4年目でSEOコンサルチームに異動し、個人として約10社以上のコンサルをしている。マネジメントもしており、チームでは合計100サイト以上のSEOに関与。オールジャンル対応できるが、特に得意なのは歯科業界。SEOの先にある売上向上に目を向けて施策を行っている。