
特定のトピックに関する複数コンテンツを、まとめて紹介するピラーページ。幅広いユーザーニーズに応えられるため、多くのWebサイトで作成されています。
しかしピラーページの質を高めるには、いくつか注意点があります。正しい手順で作成しないと、労力に見合う結果が得られません。
この記事では、ピラーページのメリットや作成時の注意点を紹介します。ユーザー満足度が高く、検索エンジンからも評価されるピラーページを作りましょう。
目次
ピラーページとは
ピラーページとは、共通したトピックを持つ複数のコンテンツをまとめたページです。1つのトピックに関する内容を網羅して、各コンテンツへのリンクに誘導する役割を持っています。
ピラーページでは、1つのトピックに関する内容を包括的に紹介するので、通常のコンテンツより長くなりがちです。詳細はリンク先のコンテンツで解説する構造になるため、ピラーページ内で内容を深掘りする必要はありません。
トピッククラスター戦略について
トピッククラスター戦略とは、同じトピックのコンテンツをグルーピングし、内部リンクでつなぎ合わせる方法です。各コンテンツを単体で整理するのではなく、複数コンテンツの集合体として管理するのが、従来と異なる点です。
関連したコンテンツ同士が内部リンクで結ばれているため、ユーザーの回遊率が上がります。適切な内部リンクを設置することで、検索エンジンからの評価も高まるでしょう。
トピックごとにクラスター化すると、より多くのコンテンツで上位表示を狙えます。
クラスター化とは?
複数のコンテンツをグルーピングすることを、クラスター化と呼びます。クラスター内で各コンテンツの橋渡しをするのが、ピラーページの役割です。
集められた個別記事は、クラスターコンテンツと呼ばれます。
ピラーページの重要性
ピラーページが重要視される背景には、検索クエリの複雑化があげられます。
近年は会話型の検索クエリが増えており、このような検索クエリには複数のユーザーニーズが含まれている場合がほとんどです。
「1つのニーズごとにコンテンツを用意する」といった従来の方法では、ユーザーを満足させるのは難しくなりました。ユーザーが求める情報を手に入れやすくするためにも、ピラーページの重要性が高まっています。
ピラーページのメリット
ピラーページのメリットは、主に次の3つです。
- 回遊率・滞在時間が改善する
- ユーザーニーズに対応できる
- 内部リンクが強化される
ピラーページの設置により、ユーザーだけでなく検索エンジンからの評価も高まるでしょう。それぞれのメリットについて解説します。
回遊率・滞在時間が改善する
ピラーページを作成すると、ユーザーの回遊率・滞在時間の改善が期待できます。
同じトピックに関する複数のコンテンツが配置されており、1つのコンテンツを消費したユーザーが別のページも閲覧する可能性が高いためです。
訪れたユーザーが複数のページを閲覧することで、1人あたりの滞在時間が伸びます。一人ひとりに対してさまざまな角度からアプローチできるので、ユーザー満足度の向上も期待できるでしょう。
ユーザーニーズに対応できる
幅広いユーザーニーズに対応できるのも、ピラーページを作成するメリットの1つです。
悩みを言語化できず、目的のページが見つかるまで再検索を繰り返す人も少なくありません。ピラーページでは、同じ悩みを抱えたユーザーの興味関心をひく内容について、網羅的に紹介できます。
コンテンツを読み終えたユーザーが、次に抱くであろう疑問を解消するコンテンツをあらかじめ用意するといった対策も有効です。
内部リンクが強化される
コンテンツ内に内部リンクを設置する際は、クリックを促す工夫が大切です。ピラーページは関連性の高いページ同士をクラスター化するため、自然と内部リンクが強化されます。
1つのピラーページをもとに、ユーザーがさまざまなページへ遷移できるように設計すると、設置した内部リンクが有効に働きます。SEO的なメリットも大きくなるので、ピラーページを作るときは内部リンクの置き方までこだわりましょう。
ピラーページの作り方
ピラーページを作るときは、次の手順で進めていきます。
- トピックを決める
- 構成を考える
- 執筆する
- 内部リンクを設置する
ユーザー満足度を高めつつ、検索エンジンからも評価されるピラーページを作るためには、一つひとつのステップを丁寧に進める必要があります。
それぞれ詳しく説明するので参考にしてください。
トピックを決める
ピラーページ作成の第一ステップは、トピックを決めることです。自社の強みやペルソナを参考にしながら、最適なトピックを選びましょう。
トピック選定で大切なのは、検索ボリュームを意識することです。
検索ボリュームが大きすぎると上位表示が難しくなりますし、少なすぎると工数の割にアクセスが見込めないという状況に陥ります。
例えば、英会話のWebサイトを運営している場合「英会話」では範囲が広すぎます。「ビジネス英会話」「英会話教室」と範囲を絞ると、コンテンツ間の内部リンクを設置しやすくなるでしょう。
ピラーページを作る際は、Webサイト内でPVが多いトピックから優先すると成果が出やすい場合もあります。
また、自社の強みを活かすためには、現状の分析も欠かせません。過去のデータを分析して、すでに多くのPVを集められているトピックを中心に設計するとよいでしょう。
構成を考える
ピラーページのトピックが決まったら、関連するコンテンツを集めて構成を考えます。そのうえでポイントになるのが次の5つです。
- ページ全体の流れ
- 各見出しの文言
- 見出しごとの大まかな内容
- 内部リンクの設置場所
- 最終的なゴール地点
構成を考える際に気をつけたいのが、ユーザー目線です。ピラーページ作成は、幅広いユーザーニーズを満たすための手段にすぎないことを頭に入れておきましょう。
執筆する
ピラーページは、ページの構成要素と目的を意識すると、スムーズに執筆できます。ピラーページは主に下記3つの要素で構成されます。
構成要素 | 目的 |
---|---|
見出し | ユーザーに内容を簡潔に伝える |
本文 | 扱うトピックの基本的な疑問を解消する |
内部リンク | トピックを深掘りするための関連ページへと誘導する |
ピラーページでは、1つのトピックについて網羅的に触れる必要があるため、通常のコンテンツより長くなりがちです。内容を深掘りすると、読み疲れたユーザーが離脱する恐れもあるため、詳細は内部リンク先のページで解説しましょう。
内部リンクを設置する
ピラーページで特に注意したいのが、内部リンクの設置方法です。内部リンクの設置の仕方によって、ユーザーの回遊率や滞在時間が大きく変わります。
内部リンクは本文下に設置するのが一般的です。本文中では見出しの概要や結論などを説明するものの、詳細についてはあえて触れないように執筆しましょう。
本文を読んだユーザーが自然とクリックするようなライティングができると、質の高いピラーページになります。
ピラーページ作成に関する注意点
ピラーページを作成する際は、次の2点に注意しましょう。
- 網羅性を高める
- 定期的に見直す
それぞれ解説します。
網羅性を高める
ピラーページ内では、扱うトピックに関する内容を網羅することが大切です。
ピラーページに訪れるユーザーは複雑なニーズを抱えている場合が多く、多角的なアプローチが必要な場面も少なくありません。
内部リンク先として、検索ボリュームが大きいものから小さいものまで、幅広いコンテンツを用意するのがポイントです。ユーザーの潜在ニーズや、コンテンツの読了後に生じる新たな疑問までカバーできるとよいでしょう。
定期的に見直す
作成したピラーページを、定期的に見直すことも重要です。
ユーザーの離脱率が上がる箇所、クリック率の悪い内部リンクを中心に改善を繰り返すと、高品質なピラーページに仕上がるでしょう。
ヒートマップツールやGoogleアナリティクスを活用すると、ピラーページ内の弱点が明確になります。ピラーページはWebサイトの「柱」ともいえる存在なので、定期的にブラッシュアップすることが大切です。
まとめ:正しい手順でピラーページを作成しよう
ピラーページとは、共通トピックの複数コンテンツをまとめたページです。内部リンクを張りめぐらせることで、ユーザーの回遊率を上げたり満足度を高めたりする効果が期待できます。
ピラーページを作るときはトピック選定・構成作成・本文執筆・内部リンク設置と、順を追って進めることが大切です。ツールも活用しながら定期的に見直して、質の高いピラーページを作成しましょう。
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