SEOの内部対策は多くのアプローチがあり、取り組みが難しいと感じている方が多いのではないでしょうか。これは内部対策にテクニカルな部分があり、複雑に見えやすいことが要因です。
なお、内部対策は基礎的な内容を押さえれば、特別なスキルがなくても実施可能です。この記事では内部対策の目的や効果、具体的なアプローチ方法について解説します。
最後に対策のチェックリストも共有するので、ぜひ参考にしてください。
目次
内部対策とはテクニカルSEOの一部
SEOの内部対策とは、WebサイトやページをGoogleに素早くクロールさせたり、正確にインデックスさせるために行う施策です。内部対策ではサイトのHTMLやデータ、それらを制御しているファイルなど、読者から見えない部分の対策を行います。
Webページを構成する内部情報に手を加えるため、技術的な内容も多い点が特徴です。そのため、テクニカルSEOやオンページSEOと呼ばれることもあります。
多くのアプローチが確立されており、それぞれ漏れなく対策することが重要です。検索結果の順位向上を目指すためには必須の作業といえるでしょう。
内部対策の目的
内部対策の目的は、Googleフレンドリーなサイトにすることです。
SEO対策の基本はユーザーに有益な情報の提供できる記事を作ることです。しかし、有益な記事を用意していても、Googleに認知され、正しく評価されなければ意味がありません。
内部対策は、質の高い記事を正確に評価してもらうために不可欠な施策といえます。
内部対策で行われる3つの施策
内部対策で行われる施策は以下のとおりです。
- クローラー対策(クローラビリティの向上)
- インデックス化
- ユーザビリティ(ページエクスペリエンス)の向上
すべてバランスよく行うことで、内部対策の効果を最大化できます。
クローラー対策(クローラビリティの向上)
クローラーとはGoogleが開発したサイトの中身をチェックして、検索順位を決めるための要素を収集するロボットのことです。クローラーは自動で動いており、不定期に各サイトを訪問します。
そのためクローラーが来た際に、サイト内のすべてのページを素早く見てもらえるようにしておくことが重要です。ロボットが判断に迷わないよう、各ページ同士に内部リンクを設置しておくなどの対策が考えられます。
このように、サイト内の各ページを孤立させず、動線を作ることがクローラー対策です。
インデックス化
インデックス化とは、作成したWebサイトやページが、検索エンジンのデータベースに登録されることを指します。このデータベースに登録されていないと検索結果に表示できず、読者の目に止まりません。
SEO対策で検索順位の向上を目指すうえで、検索結果に表示されるためのインデックス化は必須事項です。
近年、インデックス化のハードルが上がったといわれています。たとえば、2021年9月頃までは、投稿後すぐにインデックス化されていました。
Googleがコンテンツチェックの基準を厳しくした可能性もあるため、確実にインデックス化されるための対策が必要です。
ユーザビリティ(ページエクスペリエンス)の向上
ユーザビリティ(ページエクスペリエンス)の向上とは、検索ユーザーにとってストレスのないサイトにする施策のことを指します。たとえば以下のような施策が効果的です。
- ページの表示スピードを上げる
- サイトのデザインを見やすく変更する
- ユーザーのクリックミス防止のためにクリックボタンを調整する
- スマホ画面への最適化
これらは検索順位向上に直接的な効果はありません。一方、検索順位を向上した後に、読者を正しくコンバージョンさせるためには必要不可欠です。
SEOの目的である売上最大化のために、ユーザー目線での対策も行いましょう。
関連記事:[SEO マーケティング]についてSEO専門業者に詳しく聞いてみた
外部対策との違い
外部対策とは、自分がまったく管理していないサイトから、自分のサイトへのリンクをもらう施策のことです。被リンク獲得など、他のサイトが自分のサイトを紹介してくれている状態を目指します。
一方、内部対策は外部からのリンクは一切使わずに、読者も検索エンジンも分かりやすいサイトにすることを目指す点が、外部対策との違いです。
内部対策と外部対策はどちらが重要なのか
時代の流れを考えると、内部対策の方が重要だと考えられます。その理由は以下のとおりです。
- 外部対策はブラックハットSEOと判断されるおそれがある
- 被リンク獲得は難易度が高い
- 外部対策のために内部対策が不可欠
ブラックハットSEOとは、Googleからペナルティを受ける可能性のあるSEO対策を指します。たとえば、被リンク獲得のための営業もこれに当たる可能性があります。
対策なしで自然と被リンクを集めることは困難でしょう。また、自然と被リンクの集まるサイトにするためには、良質なコンテンツを揃えるなどの内部対策が重要です。
そのため、優先順位は内部対策から外部対策の順番と考えられます。
クローラビリティの向上に効果的な内部対策
クローラビリティの向上に効果的な内部対策は以下のとおりです。
- XMLサイトマップ(sitemap.xml)の設置
- クロールリクエストの送信
- パンくずリストの設置
- 内部リンクの最適化
- クロール頻度の高いページへのリンク
- サイト更新頻度の向上
- 簡潔なURL名
- noindex・nofollowの設定
- リンク切れの確認と修正
- ソフト404エラーの解消
- ディレクトリ構造を意識した設計
- 適切なカテゴリー分け
- robots.txtの設定
多種多様な対策がありますが、1つずつ確実に実施しましょう。
XMLサイトマップ(sitemap.xml)の設置
XMLサイトマップとは、クローラーが素早く、確実にサイト内の記事を確認できるようにするための地図のようなものです。これによりクローラビリティが向上し、漏れなくインデックス化される確率を高められるでしょう。
XMLサイトマップの作り方は簡単で、自動生成ツールに自社サイトのURLを打ち込むだけです。または、ワードプレスのプラグイン機能を利用して作成できます。
サイトマップの送信方法
XMLサイトマップは設置しただけでは意味がなく、以下の手順でGoogleに正しく認識させる必要があります。
- Googleサーチコンソールを作成して、自社サイトに導入する
- Googleサーチコンソールのサイトマップタブからサイトマップを送る
この手順によって、Googleがサイトマップを認識し、サイト内の記事を迷わずクロールできるようになります。
その他のXMLサイトマップ
XMLサイトマップには、サイトやページを伝える以外に以下の3種類あります。
- 画像サイトマップ
- 動画サイトマップ
- ニュースサイトマップ
基本的にはXMLサイトマップのみで対策は可能ですが、運営するサイトの特性や規模に合わせて、これらの導入も検討しましょう。
たとえば、商品の画像が重要かつ大量にあるようなECサイトでは、画像サイトマップが有効となる場合があります。
クロールリクエストの送信
新規コンテンツの作成や、既存記事のリライトを行った際には、Googleサーチコンソールからクロールリクエストをするのがおすすめです。
通常はGoogleのクロール頻度は不定期のため、インデックスまで数日かかることがあります。しかし、クロールをリクエストすれば、短期間でインデックス化が可能です。
リクエストはGoogleサーチコンソールの「URL検査ツール」から行いましょう。
パンくずリストの設置
パンくずリストとは、下図のように読者がサイト内のどの階層にいるのかを示すものです。
パンくずリストは基本的にページの上部に設置されています。これはクローラー対策とユーザビリティ向上の2つの効果がある重要な施策です。
パンくずリストは内部リンクの役割があるため、クローラーがサイト内を巡回しやすくなります。また、ユーザーは現在位置を確認できるため、別ページを閲覧するための最短ルートを把握可能です。
内部リンクの最適化
内部リンクとは、同じサイト内の記事同士をつなぐために利用されるリンクを指します。内部リンクを適切に設置することで、以下の効果を得られます。
- クローラーが漏れなくサイト内の記事を巡回する可能性が高まる
- 類似・関連テーマをつなぐことで、コンテンツの専門性が高まりGoogleから評価されやすくなる
- 読者の読む記事数やサイトへの滞在時間が向上する
内部リンクは適切に配置しないと、Googleと読者からの評価を下げる要因となります。関連性が低い、あるいは不規則なリンク設置は欲しい情報に辿り着けないでしょう。
Webサイトでは3クリック以内に欲しい記事へ辿り着くことが理想です。サイト構造の見直しをする際の参考にしてください。
クロール頻度の高いページへのリンク
クロール頻度の高いページにリンクを貼ることで、リンク先のページへのクロール頻度も向上します。たとえば、以下のようなページにリンクを設置すると効果的です。
- サイトやカテゴリーのトップページ
- 検索順位の高いページ
なお、内部リンクは関連性の高い記事をつなげることが基本です。ユーザビリティを考慮し、適切な記事に内部リンクを設置しましょう。
サイト更新頻度の向上
サイトの更新頻度は、以下2つの理由から高い方が望ましいです。
- 情報の更新スピードが早いサイトはクロール頻度が高くなる
- 読者に最新の情報を伝えられる
変化の激しい現代では、記事の情報が古くなるスピードも高まっています。古い情報をサイト内に残すことは、記事品質・SEOどちらの面でもマイナスです。
そのため、新規記事の公開に合わせて過去記事をリライトし、サイトの更新頻度を高めるように努めましょう。
簡潔なURL名
URLを簡潔にすることで、クロールが早くなります。URLが複雑かつ長い場合、URLの理解にクロールが浪費されて、重要なページに辿り着かないおそれがあります。
たとえば、日本語でURLを設定している場合は注意が必要です。日本語は文字化けするためURLが長くなります。
短い単語でカテゴリー名とキーワードを英語で表すくらいのURLに設定しましょう。
noindex・nofollowの設定
noindexとnofollowの設定には以下の効果があります。
noindex |
Googleにインデックスされない |
nofollow |
リンク先にページ評価を渡さない リンク先を辿らない |
たとえば、検索結果に非表示させる必要のないページや、低品質の記事をインデックスさせないことで、サイト全体の評価の維持が可能です。また、無駄なページを辿らないことで、クロールの効率性が向上し、重要なページのクロール漏れがなくなります。
noindex・nofollowの記述例
noindexとnofollowはHTMLタグのため、以下のようなコードの記述が必要です。
noindex
<meta name=”robots” content=”noindex”/> |
nofollow
<a href=”noindex設定したURL” rel=”nofollow”>アンカーテキスト</a> |
コードの記述ミスがあると反映されないため、正確に記述しましょう。
リンク切れの確認と修正
サイト内の不要なページを削除したり、リライトの際にURLを変更するなどで、設定した内部リンクがリンク切れを起こしていることがあります。
これを放置すると、ユーザビリティとクローラビリティどちらにも悪影響が生じるでしょう。たとえば、読者には本来伝えたい情報が伝わらず、クローラーは巡回が途中で止まるなどの影響が考えられます。
記事のURLを変更する際には内部リンクをチェックすることが大切です。また、URLの変更が生じないようなルール作りも検討しましょう。
リンク切れの確認に便利なサイト
膨大な内部リンクを人の手で確認・修正するのは困難です。以下のツールを利用して、効率的に確認しましょう。
ドメインを入力するだけで簡単にリンク切れの有無を確認できるため、定期的に確認するのがおすすめです。
ソフト404エラーの解消
ソフト404エラーとは、画面上はページが存在していませんと表示されていますが、ステータスコードでは200が返ってくる状態です。ステータスコード200は、正常にリクエストが処理されたことを意味するため、内部的にはページがあるように見えます。
ソフト404エラーでは、Googleのクロール対象として巡回される点が問題です。読者には表示されないページに対して無駄なクロールが発生しているため、クローラビリティを悪化させています。
そのため、ステータスコードも404と返すように修正することで、内部的にもページがない(クロールされない)状態に変更することが大切です。
ディレクトリ構造を意識した設計
ディレクトリ構造とは、サイトの階層構造のことです。サイトの記事数が多くなると、適切な構造で設計されていない場合、読者もGoogleも必要な記事を見つけられません。
読者とGoogleが、すべての記事に素早くアクセスできるように、シンプルなディレクトリ構造を設計する必要があります。
適切なカテゴリー分け
ディレクトリ構造を適切にするために、カテゴリー分けが大切です。MECE(漏れなくダブりなく)を意識するとわかりやすいカテゴリー分けができます。
たとえば、以下のようなイメージです。
SEO対策 |
外部対策 |
被リンク |
内部対策 |
クローラー対策 |
|
インデックス化 |
||
ユーザビリティ向上 |
このように階層構造を意識したカテゴリーわけにすることで、読者は必要な記事まで最短で辿り着けます。また、クローラーの巡回もスムーズに進むでしょう。
robots.txtの設定
robots.txtの設定をすることで、不要なサイトへのクロールを拒否できます。これにより、Googleのクロールを重要な記事に集中するように誘導可能です。
サイト内の記事はすべてが同じ優先度ではありません。収益に直結するページや、網羅性を高めるためだけの記事など役割が異なります。
robots.txtの設定をすることで、無駄なクロールを避け、優先度の高い記事を中心に巡回させられるでしょう。
インデックス化に効果的な内部対策
インデックス化に効果的な内部対策は以下のとおりです。
- タイトルキーワードの最適化
- 見出しタグ(h1・h2など)やキーワードの最適化
- meta description・meta refreshの設定
- URLの正規化(canonicalの設定)
- 画像の最適化(altタグの設定)
- 構造化データの設定(構造化マークアップ)
- 重複コンテンツの修正
- 外部リンクの獲得
それぞれ解説します。
タイトルキーワードの最適化
Googleはページのタイトルや、h1タグに入っているキーワードを認識して、そのページを評価します。たとえば「SEO 内部対策」で上位表示を目指す場合、このキーワードをタイトルに入力します。
タイトルにキーワードが入っていない場合、検索ユーザーがそのキーワードで検索しても、コンテンツが表示されません。これはGoogleがタイトルから、ページのテーマを認識しているためです。
つまり、上位表示させたいキーワードに関係したページだと伝えるために、タイトルにキーワードを含めることが求められます。
ページタイトルの内部対策ポイント
ページタイトルの内部対策ポイントは以下のとおりです。
- 上位表示を目指すキーワードを含める
- キーワードは左寄せで入れる
- 誰に、何を伝える記事なのかわかりやすくする
- 30文字程度で簡潔にまとめる
- 上位サイトや競合サイトと比較してユニークかつ魅力的にする
- 数字を使って表現する
読者はタイトルを見て、その記事を読むか判断します。そのため、課題解決につながる情報が含まれていることを示すことが大切です。その際、数字など具体的な情報があるとより興味づけできるでしょう。
なお、スマホなどでタイトルが省略されて表示されることがあるため、必須で伝えるべき情報は左寄せで記載します。
検索結果プレビュー
SEO対策はトライ&エラーで質を上げることが求められます。そのため、内部対策を行った記事やサイトは、検索結果の確認と分析が必須です。
すべてのキーワードについて、人の手で検索結果を確認するのは困難なため、Gyro-n SEの検索結果プレビュー機能がおすすめです。検索結果の推移も確認できるため、リライトした際の効果確認にも適しています。
見出しタグ(h1・h2など)やキーワードの最適化
見出しタグやキーワードを最適化することで、クローラーが記事の内容を正しく把握、評価できます。
見出しタグの最適化について、以下の2点をご参考ください。
- 見出しタグの内部対策ポイント
- テキスト分析機能
見出しタグの内部対策ポイント
見出しタグの対策ポイントは以下のとおりです。
- h1は上位表示させたいキーワードを含める
- h2以降は関連キーワード、サジェストキーワード、共起語などを含めて課題に対する網羅性を出す
- 見出しタグは文書構造のルールを守って使用する
h1タグはタイトルとしても利用されるケースがあるため、タイトルタグと同様にキーワードは必ず含めます。また、Googleは見出しタグの内容からその記事の内容を判断するため、読者に有益な情報が網羅できていることを示すことも大切です。
なお、文書構造のルールを守っていないと、Googleが正しく認識できないため適切なタグを利用しましょう。
テキスト分析機能
見出しタグの文書構造が適切かは見た目で判断するのが難しいでしょう。そのため、確認はGyro-n SEOの「テキスト分析機能」を活用して行います。
この機能では、記事内のキーワード出現数・出現比率や、見出しタグ、強調タグなどのテキストの文書構造を確認可能です。 競合サイトや上位サイトの分析もできるため、リライトする際の指針になります。
meta description・meta refreshの設定
meta description・meta refreshの設定は、Googleと読者に正しく記事を伝えるために必要な設定です。それぞれ以下の効果があります。
meta description |
検索結果ページに表示される記事のまとめ文 ページの内容を端的に伝えられる |
meta refresh |
任意のページに遷移させる URLの変更やhttps化した際に新しいページへ誘導できる |
とくにmeta descriptionは正しく内容を伝えるために必須のタグなので、設定するポイントと確認方法について詳しく解説します。
meta descriptionの内部対策ポイント
meta descriptionを活用して内部対策するポイントは以下のとおりです。
- 記事の内容を80〜120文字でまとめる
- 上位表示させたいキーワードを前半に含める
- 上位サイトや競合サイトとの差異があれば強調する
ユーザビリティの観点からも、記事の内容をわかりやすくまとめることが大切です。なお、meta descriptionはSEOの評価指標には利用されていないため、記載がなくても減点にはなりません。あえて作成しないサイトもあるため、状況に合わせて柔軟に対応しましょう。
デバイス別の検索結果プレビュー
Gyro-n SEの検索結果プレビュー機能では、各デバイスごとにどのように検索結果が表示されているのか確認できます。
画面サイズによって表示できるmeta descriptionの文字数は異なるため、それぞれ確認が必要です。スマホでは重要なキーワードが省略されている場合は、キーワードを前半に移動するなどの対策を行いましょう。
URLの正規化(canonicalの設定)
URLの正規化とは、重複・類似しているページがある場合に、どのURLをクロール・インデックス・評価してほしいのか、検索エンジンに伝えるための対策です。
GoogleはURLごとにSEO評価をしているため、重複・類似しているページがある場合、評価が分散し、上位表示に時間がかかります。
canonicalタグを利用してURLの正規化をすることで、Googleにオリジナルコンテンツを伝えられます。
検索エンジンに別ページとみなされるURLの例
以下の4つのURLはすべて、検索エンジンに別ページとみなされます。
- https://example.com
- http://example.com
- https://www.example.com
- https://example.com/
URL末尾のスラッシュの有無や、httpsかhttpかの差異だけでも別URLと判断され、SEO評価の分散をするため注意が必要です。
URL正規化の内部対策ポイント
URL正規化で内部対策をするポイントは以下のとおりです。
- 内容の異なるページを指定しない
- 指定先URLをすべて同一にしない
- headタグ内以外には設定しない
とくに正規化するURLの設定は慎重に行いましょう。異なるページでそれぞれ評価されるページを設定すると、片方しか検索結果に表示されなくなります。
URL正規化の記述例
URLの正規化をする際、HTMLに直接canonicalタグを設定する場合、以下のようにheadタグ内に専用コードを入力します。
<head> <link rel=”canonical” href=”対象コンテンツのURL”> </head> |
Googleが素早く正規化するURLを見つけてもらうために、headタグの前半に記載するのがおすすめです。
より詳細な説明は以下の記事をご参考ください。
関連記事:カノニカルタグとは?設定が必要なケースや注意点を解説
画像の最適化(altタグの設定)
画像の最適化には以下の設定を行うのが効果的です。
altタグ(代替テキスト) |
画像説明のテキストを記載することで、Googleに画像の意味を伝える |
captionタグ |
画像の名前を記載して、画像上に説明を表示させることで、読者に画像の意味を伝える |
width/heiht属性 |
記載すると読み込み速度が向上する |
画像の意味が正しく伝わることで、記事との関連性や必要性がわかるため、記事の評価が高まるでしょう。
画像の内部対策ポイント
画像で内部対策をするポイントは以下のとおりです。
- 記事と関連性が高い、オリジナルの画像を使用する
- altタグ(代替テキスト)を利用し、Googleに正確な情報を伝える
- captionタグを利用し、読者にも画像の意図を正しく伝える
- width/heiht属性を記載して読み込み速度を改善する
- これらを漏れなくすべての画像に設定する
構造化データの設定(構造化マークアップ)
構造化データとは、Googleにサイトの情報をより詳細に伝えて理解してもらうために、専用のコードを使って記述するものです。
「schema.org」で定義されてる情報を用いて、JSON-LD形式のコードでHTMLに記述します。
構造化データの有無はSEOの評価基準には含まれないため、設定をしなくてもマイナスには働きません。しかし、Googleに正しい情報を素早く伝えられるようになることで、クローラービリティが向上します。
また、構造化データを設定することで、リッチスニペット化が可能です。検索結果に読者にとって重要な情報を表示できるため、ユーザビリティの向上にもつながるでしょう。
構造化データのチェック方法
構造化データが正しく設定できているか人の目で確認するのは困難です。そのため、確認には「リッチリザルト テスト」を使用します。
ツールを利用すれば、サイトURLを入力するだけで簡単に構造化データの設定状況を確認できます。
重複コンテンツの修正
サイト内に同じような内容の記事が存在する場合、Googleから重複コンテンツと判断されるおそれがあります。重複コンテンツと見なされた記事は、マイナスのSEO評価を受けるため注意が必要です。
さらに、評価の低い記事をアップしているサイト全体がマイナスの影響を受ける可能性もあります。
そのため、重複コンテンツがある場合は、以下いずれかの対応を実施しましょう。
- 記事の修正、統合、削除
- URLの正規化
- noindexタグの設定(評価対象外にする)
外部リンクの獲得
外部リンクとは、サイト内に貼られている異なるドメインのURLのことです。外部リンクはサイトの信頼性を証明するため、SEO評価が大きいといわれています。
外部リンクを取得するためには、高品質の記事を作成することが大切です。また、SNSを活用して周知したり、取材などを通して外部サイトと連携するなども考えられます。
なお、外部リンクをお金で買うなどは悪質なSEO対策と捉えられるため、直接的な営業は注意して進めましょう。
ユーザビリティ(ページエクスペリエンス)の向上に効果的な内部対策
ユーザビリティの向上に効果的な内部対策は以下のとおりです。
- SSL化(https化)の設定
- モバイルフレンドリー(モバイルファースト)な設計
- 表示速度の改善(コアウェブバイタル)
- AMP設定
- コンテンツ品質の向上
- 目次の設置
- オリジナル404ページを設置
- W3Cのガイドラインに即したコーディング
- ページの評価分散をチェックし改善する
- トップページの改善
- FAQページの設置
- インタースティシャル広告の取り扱い
- サイト内検索の設置
- サイトに応じたUXパターンを採用
それぞれ解説します。
SSL化(https化)の設定
SSL化(https化)とは、http通信を安全に行うために行う設定のことです。Webサイトでは、決済情報や個人情報、支払い情報といった重要なデータを扱うことが増えています。そのため、サイトの安全性を担保することはサイトの信頼性を向上するために不可欠です。
また、サイトが安全であることは、読者の信頼だけでなく、Googleからの評価を得ることにつながります。SEOの評価基準に「E(専門性)-E(経験)-A(権威性)-T(信頼性)」があるため、高いセキュリティレベルを備えていることが重要です。
SSL化(https化)した際はURLが変化するため、サイト内のURLを見直すことも忘れないようにしましょう。
モバイルフレンドリー(モバイルファースト)な設計
モバイルフレンドリーな設計とは、スマホやタブレットなどPC以外で検索した際も快適に閲覧できるサイトを意味します。
モバイルユーザーの増加に伴い、ユーザビリティ向上には各画面サイズに合わせたページの表示が求められるようになりました。また、Googleはサイト構成にレスポンシブデザインの採用を推奨しているため、SEO評価にも影響します。
さらに、レスポンシブデザインにすることで、同じURLでPC版とモバイル版の出し分けができるため、サイト管理が簡単で効率的なクローリングにもつながります。
モバイルフレンドリーな設計は、レスポンシブデザインを利用して行いましょう。
モバイルフレンドリーのチェック方法
モバイルフレンドリーのチェックに利用できるツールは以下の2点です。
- Googleサーチコンソール
- Google Lighthous(Googleの拡張機能です)
どちらも無料で利用できるため、好みのツールを選んで問題ありません。
※Googleのモバイルフレンドリーテストツールは、2023年12月1日に提供を終了しています。
表示速度の改善(コアウェブバイタル)
Googleはページの読み込み・表示速度をSEOの評価対象としています。2021年6月から「Core Web Vitals」というサイトの表示スピードに関する独自の評価基準も導入しました。
また、表示速度の遅いサイトは離脱率が上がり、上位表示後の集客にも影響するため対策が必要です。
Core Web Vitals(コアウェブバイタル)とは?
Core Web Vitalsは以下3つの指標から構成される評価指標です。
指標 |
内容 |
基準値 |
LCP(Largest Contetful Paint) |
ページのメインコンテンツが読み込まれるまでの時間 |
2.5秒以内 |
CLS(Cumulative Layout Shift ) |
ページが表示された際のレイアウトのズレ |
0.1未満 |
INP(Interaction to Next Paint) |
ページ上で行った操作に対する応答時間 |
200ミリ秒以内 |
それぞれの評価基準を満たすことで、SEO評価とユーザビリティを向上できます。多くの情報が簡単に得られる現代では、早く情報を提供することが重要になるでしょう。
ページスピード(コアウェブバイタル)の測定方法
Core Web VitalsはGoogleが提供する「PageSpeed Insights」を活用して測定可能です。数値でCore Web Vitalsの状況を確認できるだけでなく、改善すべき点の提案もあります。
ページ表示速度の改善に向けて、まずは現在の数値を知ることから始めましょう。
AMP設定
AMPとはWebコンテンツの読込み時間を高速化するフレームワークです。設定する際は、AMPタグで記述することでGoogleに認知させられます。
また、通常のURLとAMPを設定したURLの2種類のURLが必要です。よって、canonicalタグを利用したURLの正規化をしなければいけません。
また、AMPを設定するページのデザインはシンプルなものに限られます。ページ表示速度とUIの優先順位を決めた上で設定しましょう。
コンテンツ品質の向上
SEO評価を向上するためには、コンテンツ品質を高める必要があります。コンテンツを修正する際は、以下の視点で確認するのがおすすめです。
- 信頼性のある情報が記載されているか
- 独自の情報が含まれているか
- テーマに関する情報が網羅されているか
- 適切な文字数で構成されているか
上位表示を目指すためにも、読者ファーストのコンテンツ作成を心がけましょう。
目次の設置
目次を設置することで、読者に以下のメリットを与えられます。
- 記事の構成を把握したうえで記事を読むため理解がしやすい
- 欲しい情報の記載された目次だけ確認できる
目次にページ内リンクを設定することで、読者は欲しい情報に素早くアクセスできます。ユーザビリティの向上につながるため、SEO評価の向上にもつながるでしょう。
オリジナル404ページを設置
404エラーは指定した記事が見つからない時に表示されるエラーです。エラーが発生した際にはデフォルトで「Not Found」が表示されます。
デフォルトページのままでは、読者の離脱する可能性が高いためオリジナル404ページを作成するのがおすすめです。
- トップページや関連ページのリンク先を表示する
- イメージキャラクターを使って人間味を出す
など、少しの工夫で読者の離脱を防げるでしょう。
なお、404エラーの表示される記事を残しておくと、クローラーの巡回効率が悪くなるため適宜、削除しましょう。
W3Cのガイドラインに即したコーディング
W3CはWeb技術の標準化を行う非営利団体の名称です。W3Cのガイドラインに即したコーディングを行うことで、検索エンジンに記事の内容を正しく伝えられます。
検索エンジンに正しく認識させるためには、適切なHTMLタグを使うことが重要です。不備があってもSEO評価に影響はしないものの、インデックス登録が正しく行われないリスクもあります。
W3CのMarkup Validation Servicを利用して、ガイドラインに即したGoogleが分かりやすいコーディングになっているのか確認しましょう。
ページの評価分散をチェックし改善する
正しい対策を講じたうえで検索順位が上がらない場合、同じキーワードに対するSEO評価が複数の記事で分散されている可能性があります。
類似コンテンツや重複コンテンツが存在する場合、Googleはどちらを評価すべきか判断できません。その結果、評価を分散する、あるいは望ましくない状態としてSEO評価を下げる可能性があります。
そのため、思うように検索順位が伸びない場合、似たような記事がないか確認し、リライトすることが大切です。
評価分散シグナル機能
人の手で評価分散の有無を検知したり、すべての記事を確認して類似コンテンツを探すのは難しいでしょう。
その点、Gyro-n SEOでは、評価が分散している可能性を検知してアラートする機能があるため、少ない労力で調査可能です。
トップページの改善
トップページは、そのサイトの第一印象を決める重要なページです。人にはハロー効果という特性があり、1つの側面がよいとそのほかもよいものだろうと判断します。
そのため、トップページのUI/UXを改善することで、サイト全体の評価を自然と高められます。分かりやすくインパクトのある画像や、人の心に刺さるキャッチフレーズなどを掲載するのがおすすめです。
FAQページの設置
FAQページを設置することで、読者は効率的に疑問点の解消をできます。FAQページを作成する際のポイントは、常に更新することです。読者が欲しい情報を追記することで、サイト内で課題解決ができるため、滞在時間を伸ばせるでしょう。
また、FAQページはGoogleのSERPsに表示されやすいため、アクセス数の向上にも役立ちます。
インタースティシャル広告の取り扱い
インタースティシャル広告とは、ページ遷移などのタイミングに表示されるポップアップバナー広告のことです。以下のような情報を表示することが求められています。
- 年齢やcookie使用の確認
- 会員限定記事を読むためのログイン案内
これらの情報を、適切な大きさかつ簡単に閉じられるようなデザインで表示することが大切です。広告が必要な方と不要な方どちらにも快適な方法で表示しましょう。
サイト内検索の設置
サイト内検索を設置することで、読者は気になった情報をピンポイントで調べられるため、ユーザビリティの向上につながります。
また、サイト内検索には離脱を防止したり、滞在時間を伸ばす効果もあります。
もしサイト内検索が用意されていない場合、サイトから離脱しGoogleで再検索するでしょう。その場合、検索結果に自社サイトが表示されるとは限りません。
サイト内検索を用意しておくことで、さまざまな記事を読む機会が生まれるため、滞在時間を伸ばせます。
サイトに応じたUXパターンを採用
サイトやコンテンツに合わせたUXパターンを採用することで、読者が違和感なく記事を読み進められます。読者の状況に合わせた動きをつけることが大切です。
たとえば、文字数の多い記事では以下の選択肢があります。
- ページ分け
- さらに読み込む
- 無限スクロール
読者がPCなど大画面で読むことを想定する場合、無限スクロールの方が1度に入手できる情報が多く向いています。一方、モバイルを前提とする場合、ページを分けた方が読みやすいでしょう。
このように、サイトの特徴に合わせた読ませ方をするのが大切です。
内部対策においてやってはいけないガイド違反
内部対策をする際は、GoogleのSEOに関するガイドラインを順守することが大切です。ガイドラインを守らない場合、SEO評価がマイナスになることもあります。
内部対策で避けるべき対策方法は以下のとおりです。
- 隠しテキスト・隠しリンクとは
- クローキングとは
意図せずこの方法を使ってしまうことがないように確認しましょう。
隠しテキスト・隠しリンクとは
隠しテキスト・隠しリンクとは、HTMLに記載されている情報を、読者に見えないようにしていることです。これにより、ユーザビリティを考慮することなく、キーワードやリンクを記事内に散りばめられます。
以下の対応はペナルティの対象となるため注意が必要です。
- 文字の色を背景色と同じにする
- リンクの色を変更し、普通のテキストのように見せる
- 上から画像を貼って隠す
キーワードやリンクは読者に読まれても問題がないように自然な形で記載しましょう。
クローキングとは
クローキングとは、以下の方法でクローラーと読者にそれぞれ異なるページを表示することです。たとえば、読者だけリダイレクトする設定を入れておくなどの方法があります。
クローキングはクローラーライクなページと、ユーザーライクなページを持つことで、それぞれに最適化することが目的です。
なお、この方法はGoogleのガイドラインで禁止されているため、1つのURLの中でどちらも最適化することを目指しましょう。
今後注目のSEO内部対策
今後注目されているSEOの内部対策は以下のとおりです。
- ドメインについて
- 音声検索
- 海外におけるSEO対策
時代に合わせた最適な対応を行いましょう。
ドメインについて
ドメイン(URL)自体がもつSEO評価に注目する考え方です。記事単体でなく、ドメインパワーを強くする施策も実施します。ドメインパワーはサイト内すべての記事評価を底上げできるため、獲得できれば高い効果が期待できます。
ドメインパワーへの対策として、新規でサイトを作る際に、ドメインパワーのある中古ドメインを利用するケースがありました。しかし、2024年3月のGoogleアップデートでサイト評価の不正利用と判断されるようになったため、中古ドメインの使用は避けた方がよいでしょう。
音声検索
SiriやAlexaなどの普及に伴い、音声検索を考慮したキーワード選定が求められるようになりました。
文字検索と音声検索では、対策すべきキーワードに差が生まれます。たとえば、文字検索では端的なキーワードで検索しますが、音声検索では話し言葉で検索されるなどです。
読者に最適な方法へ常にアップデートしましょう。
海外におけるSEO対策
多くの企業が日本の顧客だけでなく、海外の顧客獲得も目指しています。そのため、海外の方向けのSEO対策が必要です。
- 言語ごとに独自URLを用意する
- 現地に対応したサーバーを利用する
など、海外を意識した場合は新しい施策が必要になります。国ごとに対応策が異なる場合もあるため注意が必要です。
SEO内部対策チェックリスト
SEOの内部対策チェックリストを作成したので、SEO対策について以下を参考に抜け漏れなく実施してください。
クローラビリティ向上の内部対策 |
1 |
XMLサイトマップを設置する |
2 |
クロールリクエストを送信する |
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3 |
パンくずリストを設置する |
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4 |
内部リンクを最適化する |
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5 |
クロール頻度の高いページへリンクする |
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6 |
サイト更新頻度を向上する |
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7 |
簡潔なURL名にする |
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8 |
noindex・nofollowを設定する |
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9 |
リンク切れの確認と修正をする |
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10 |
ソフト404エラーを解消する |
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11 |
ディレクトリ構造を意識した設計 |
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12 |
適切なカテゴリー分け |
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13 |
robots.txtの設定 |
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インデックス化の内部対策 |
14 |
タイトルキーワードを最適化する |
15 |
見出しタグやキーワードを最適化する |
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16 |
meta description・meta refreshを設定する |
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17 |
URLを正規化する |
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18 |
画像を最適化する |
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19 |
構造化データを設定する |
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20 |
重複コンテンツを修正する |
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21 |
外部リンクを獲得する |
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ユーザビリティの向上の内部対策 |
22 |
SSL化する |
23 |
モバイルフレンドリーな設計にする |
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24 |
表示速度を改善する |
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25 |
AMPを設定する |
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26 |
コンテンツ品質を向上する |
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27 |
目次を設置する |
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28 |
オリジナル404ページを設置する |
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29 |
W3Cのガイドラインに即したコーディングをする |
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30 |
ページの評価分散をチェックし改善する |
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31 |
トップページを改善する |
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32 |
FAQページを設置する |
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33 |
インタースティシャル広告の取り扱いルールを守る |
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34 |
サイト内検索を設置する |
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35 |
サイトに応じたUXパターンを採用する |
まとめ
SEOの内部対策にはさまざまな施策があり、バランスよく実施することが大切です。SEOの評価は記事単体だけでなく、サイト全体としての評価も求められます。
1つのミスが全体の評価を下げる要因になる可能性もあるため、チェックリストを元に行っていきましょう。
内部対策はテクニカルな内容も多く、自社で対応が難しい場合、お気軽にご相談ください。最適な方法で実施いたします。
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