
URLパラメータは、Webサイトのアクセス解析をする際に使われる変数です。ユーザーの参照元を調べたり、特定のページへとユーザーを遷移させたり、Webサイトを運営するうえで役立ちます。
この記事では、URLパラメータの使用目的やメリット、設定する際の注意点について解説します。
「URLパラメータを設定して、Webマーケティングに活用したい」とお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
URLパラメータとは
URLパラメータとは、URLの末尾に記載する変数のことです。URLの「?」の後に、規則に従って数字・アルファベットの文字列を記載すると、Webページからさまざまな情報を取得できます。
URLパラメータは、Webページを訪れたユーザーの流入元を分析したり、URLをクリックしたユーザーを特定のページへと誘導したりする目的で使われます。ユーザーの動きを詳細に把握できるため、Webマーケティング施策を考える際に重要な指標です。
なお、パラメータが付与されたURLを「パラメータ付きURL」と呼びます。付与されるパラメータにはいくつか種類が存在し、目的によって使い分けることが大切です。
URLパラメータの種類と使用目的
URLパラメータは、パッシブパラメータとアクティブパラメータの2種類に大別されます。
Webマーケティングで活用するためには、それぞれの特徴を理解して適切に使い分ける必要があります。
パッシブパラメータ
パッシブパラメータとは、ユーザーの流入経路やページ滞在時間などを測定する際に用いるパラメータです。付与しても表示されるコンテンツは変わらないため「ダミーパラメータ」と呼ばれることもあります。
パッシブパラメータを活用すると、Webサイトへの流入元ごとにユーザーの特性を分析できます。
Twitter・Instagram・Web広告・メルマガなど、それぞれの流入元に合わせてパッシブパラメータを設定すると、より精度の高いアクセス解析ができるでしょう。
アクティブパラメータ
アクティブパラメータとは、特定のページへとユーザーを遷移させたいときに使われるパラメータです。付与されるパラメータによって、表示されるコンテンツが変わります。
アクティブパラメータは、多数の商品を取り扱うECサイトでよく使われます。
特定のカテゴリで商品を絞り込んだり、値段が高い・安い順に並べ替えたり、ユーザーの利便性に合わせてページを遷移させられるパラメータです。
URLパラメータを設定するメリット
URLパラメータを設定すると次のようなメリットがあります。
- 参照元を計測できるためアクセス解析に役立つ
- 広告の費用対効果を正確に検討できる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
参照元を計測できるためアクセス解析に役立つ
URLパラメータを設定することで、ユーザーがどのような経路でWebページへと辿り着いたのか解析できます。Googleアナリティクスで参照元を分析したとき、下記の経路で流入したユーザーはすべて「direct」に分類されます。
- ブックマーク
- URL直接入力
- QRコード
- SNS等のスマホアプリ
- ファイルに記載したリンク
- メルマガに記載したリンク
参照元がdirectに分類されると、ユーザーの流入経路がわからないため改善が困難です。
しかし、解析したい参照元ごとにパラメータを設定しておくと「流入が多い経路、改善の見込みがある経路」が明らかになるでしょう。
広告の費用対効果を正確に検討できる
有料広告を使用している場合は、URLパラメータを設定することで費用対効果を計測できます。
パラメータを設定していないと、Webサイトの閲覧数が増えたとしても、広告経由の流入なのか、オーガニック検索による流入なのか区別できません。
複数の有料広告を使用している場合は、広告ごとにパラメータを設定して、それぞれ集客効果を計測することも可能です。費用対効果を検討して、より効率良く集客するためにもURLパラメータを設定しましょう。
URLパラメータの設定方法
URLパラメータを設定する際は、いくつか守るべきルールがあります。
誤った記載をすると、正しくアクセス解析できなかったり、検索エンジンからの評価が落ちたりする可能性もあるため注意が必要です。
URLパラメータ設定の基本ルール
URLパラメータ設定時の基本ルールは次の通りです。
- 「?」から書きはじめる
- 複数のパラメータを設定する場合は「&」でつなぐ
- 「パラメータ名=パラメータ値」の組み合わせで設定する
- 1つのパラメータに入れる値は1つまで
上記4つが、URLパラメータを設定するときの標準的なルールとされています。パラメータ値は任意で設定できますが、誰が見ても分かるような値を設定するのがおすすめです。
Googleアナリティクスで使うURLパラメータ
URLパラメータを活用したアクセス解析を行う際は、Googleアナリティクスがよく使われます。Googleアナリティクスで使われる代表的なパラメータは次の通りです。
パラメータ名 | 特徴 |
---|---|
utm_source | ・必須のパラメータ ・ユーザーの参照元をラベルする。 |
utm_medium | ・必須のパラメータ ・広告媒体の種類をラベルする。 |
utm_campaign | ・必須のパラメータ ・キャンペーン名をラベルする ・パラメータ値には任意の文字列を設定できる |
utm_term | ・任意のパラメータ ・特定のキーワードをラベルする |
utm_content | ・任意のパラメータ ・コンテンツをラベルする |
最初の3つは、Googleアナリティクスを使ったアクセス解析においては必ず設定しなければならないパラメータです。間違った書き方をすると正確な分析結果が得られないため気をつけましょう。
パラメータ付きURLを設定するときの注意点
パラメータ付きURLを設定するときは、次の4つに注意が必要です。
- 日本語・特殊文字・全角文字を使用しない
- リダイレクト時の引き継ぎ設定をする
- canonicalタグを設定して重複コンテンツの発生を防ぐ
- 書き間違いがないように慎重に設定する
それぞれの注意点について解説します。
日本語・特殊文字・全角文字を使用しない
URLパラメータは、原則として数字と半角アルファベットを使って書きます。日本語や特殊文字、全角文字を使うと文字化けの原因になるため避けましょう。
パラメータを正しく記載しないと、ページが存在しないことを意味する404エラーが生じてしまいます。意図せぬ404エラーは、ユーザーの利便性を低下させるため注意しなければなりません。
リダイレクト時の引き継ぎ設定をする
リダイレクトとは、WebページのURLを変更した際に、旧URLにアクセスしたユーザーを新URLへと転送することです。
パラメータ付きURLで表示するWebページにリダイレクト設定が行われている場合には、リダイレクト先へと引き継ぐコードも同時に設定しなければなりません。
引き継ぎ設定をしないと、リダイレクト時にパラメータとして記載した情報が消えてしまう可能性があります。パラメータが失われると正しい解析できなくなるため気をつけましょう。
canonicalタグを設定して重複コンテンツの発生を防ぐ
canonicalタグとは、URLを正規化する際に使用するタグです。検索エンジンに正規URLを認識させることで、重複コンテンツと見なされるのを防ぐ効果があります。
パラメータ付きURLを設定すると、URLは異なるのに同じページを指定する重複コンテンツが発生する可能性があります。重複コンテンツの存在はSEOで不利に働く可能性があるため、canonicalタグを使ったURLの正規化が必要です。
書き間違いがないように慎重に設定する
パラメータ付きURLの設定は、書き間違いがないように慎重に行いましょう。書き間違いがあると正しい計測ができないうえに、エラーが生じてSEO的にも悪影響を及ぼす可能性があります。
慣れないうちはパラメータ名を間違えたり、値をつけ間違えたりするリスクもあるため、自動生成ツールを使うのがおすすめです。
まとめ:URLパラメータの設定は慎重に行おう
URLパラメータとは、URLの末尾に記載される変数です。ユーザーの参照元を分析したり、指定のページへとユーザーを遷移させたり、Webサイトのアクセス解析をする際によく使われます。
URLパラメータを設定すると、アクセス解析の精度が上がり、広告の費用対効果も正確に検討できるといったメリットがあります。リダイレクト時の引き継ぎ設定や、canonicalタグによる重複コンテンツ防止など、注意点を押さえたうえで活用しましょう。
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