URLの一部分であるスラッグは、Webサイトを管理するうえで重要な役割を果たします。
しかし不適切な設定をすると、SEOに悪影響をおよぼす可能性もあります。
この記事では、スラッグを設定するメリットや注意点などを解説します。
「スラッグ設定を見直して、SEOにおける悪影響を解消したい」とお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
WordPressにおけるスラッグとは
スラッグとは、URLの一部を指す言葉です。Webサイト管理者によって自由に定義される文字列で、URLを特徴づけるために重要な要素として知られています。
https://abc-company.com/marketing/seo |
上記のURLでは「marketing」「seo」がスラッグと呼ばれる部分です。「marketing」はカテゴリースラッグ、「seo」は投稿スラッグとも呼ばれます。
スラッグとパーマリンクの違い
スラッグと似た言葉に「パーマリンク」があります。パーマリンクとは、Webサイトのページごとに付与された個別のURLを意味する言葉です。
スラッグはURLの構成要素の一部分を意味するのに対して、パーマリンクは各ページのURL全体を指します。
https://abc-company.com/marketing/seo |
上記の場合は「https://abc-company.com/marketing/seo」がパーマリンク、「marketing」「seo」がスラッグです。
パーマリンクとは「Permanent Link(=恒久的なリンク)」の略語であり、Webサイトのページが増えても基本的には変わりません。
SEOにおけるスラッグ設定のメリット
SEOにおけるスラッグ設定のメリットは次の3つです。
- クリック率の向上が期待できる
- 検索エンジンが内容を把握しやすくなる
- Webサイトを管理・改善しやすくなる
それぞれ解説します。
クリック率の向上が期待できる
ページ内容が簡潔にわかるスラッグを設定すると、クリック率の向上が期待できます。ユーザーはURLを見て、自分に関係のある内容かどうかをひと目で判断します。
そのため、内容をイメージしやすい文字列にするのがポイントです。
Googleの検索結果を見てみるとページタイトル・ディスクリプション・URLの3つが表示されていることがわかります。長々と書かれたURLよりも、短くてシンプルなほうがユーザーに好印象を与えるでしょう。
意味のない文字列では、ユーザーの興味を引くことができません。検索結果で表示される情報には限りがあるため、他社サイトとの差別化を図るためにも使えるものは積極的に活用しましょう。
検索エンジンが内容を把握しやすくなる
スラッグには、検索エンジンが内容を把握できるよう促す役割もあります。
検索エンジンには、クローラーがWebサイトを巡回して内容を把握し、各記事の検索順位を決定づける仕組みがあります。URLも評価項目の1つであり、ユーザーファーストを意識した設定が重要です。
記事を上位表示させるためには、クローラーの巡回効率を高めつつ、記事の内容を正しく把握してもらうことが大切です。
記事の内容を端的に表現できれば、クローラーは効率よく内容を把握できます。クロールされた記事の質が高ければ、上位表示しやすくなるでしょう。
Webサイトを管理・改善しやすくなる
スラッグをわかりやすくすると、Webサイトの管理・改善がしやすくなるのもメリットです。
サイト内の記事数が増えるほど確認作業が複雑になり、SEO対策の効率は悪くなります。
例えば、Googleサーチコンソールで検索順位や表示回数を確認すると、記事ごとのスラッグが表示されます。スラッグをランダムな文字列にしていると、どの記事が何位なのか確認するためにWebサイトを開くという手間が発生します。
小さな手間が積み重なった結果、膨大なタイムロスにつながる可能性があるため、スラッグを設定するのは大切なことです。Webサイト管理者は、スラッグを見ただけで記事内容が頭に思い浮かぶように設定しましょう。
スラッグを設定するときの注意点
スラッグを設定するときは、次の4つに注意しましょう。
- 英数字のみで構成する
- シンプルな文字列にする
- 重複しないようにする
- 検索キーワードを入れる
それぞれの理由や具体例について解説します。
英数字のみで構成する
スラッグは、英数字のみで構成するのが基本です。
日本語で設定すると「URLエンコード」という処理によって、長い文字列に置き換えられるためです。URLエンコードによって生じた文字列は、視認性が悪くユーザーの理解を妨げる原因になります。
また、検索エンジンが内容を把握できずに、クロール対象から除外される可能性もあるため注意しなければなりません。
シンプルな文字列にする
スラッグを設定する際は、シンプルな文字列にするのも大事なポイントです。英訳したキーワードを並べるだけでなく、シンプルな表現に言い換えられないか確認しましょう。
例えば「導入事例」は「dounyu-jirei」よりも「case」といった単語に置き換えたほうが望ましいです。単純な英訳ではなく、簡単な単語への言い換えを意識しましょう。
なお、どうしても言い換えられない場合は、ハイフンでつなぐと視認性がアップします。
重複しないようにする
スラッグは、異なるページで同一の文字列を設定してはいけません。
スラッグが重複した場合、末尾に枝番号が振られます。枝番号のある・ないの違いがわかりにくく、Webサイト管理者だけでなくユーザーにとっても不都合が生じます。
SEO的にも、スラッグの重複はないほうが望ましいとされているため、別の単語に言い換えましょう。
検索キーワードを入れる
スラッグに検索キーワードを入れるのは、SEO対策の一環として有効です。
クローラーが記事の内容を理解する際の材料となり、インデックスされやすくなるためです。スラッグに検索キーワードが入っていると、検索画面を眺めるユーザーにクリックされやすいといったメリットも期待できます。
ただし、検索キーワードを無理に詰め込むと文字列が長くなり、ひと目で理解しにくくなる可能性もあります。重要なキーワードに絞って、できる範囲で意識するようにしましょう。
スラッグの設定方法
スラッグの設定方法は、以下の3パターンがあります。
- 投稿ページ
- 固定ページ
- カテゴリー
WordPressを使った設定手順やポイントを解説します。
投稿ページのスラッグ設定方法
- 投稿ページの編集画面を開く
- 「スラッグ」欄にスラッグ名を入力する
WordPressを使うとスラッグを簡単に設定できるので、新しく記事を作成する際は必ず設定しておきましょう。
固定ページのスラッグ設定方法
- 固定ページの編集画面を開く
- 「スラッグ」欄にスラッグ名を入力する
固定ページのスラッグ設定方法は、投稿ページと同じです。会社概要は「about」、採用情報は「recruit」のように、なるべくシンプルな文字列を心がけましょう。
カテゴリーのスラッグ設定方法
- WordPress管理画面左側にある「カテゴリー」を選択
- 「スラッグ」欄にスラッグ名を入力する
カテゴリーのスラッグを適切に設定しておくと、クローラーがカテゴリー内容を正しく把握してくれます。投稿ページの関連性や専門性の判断にもつながる部分なので、しっかりと設定しておきましょう。
スラッグを変更するとSEOに悪影響を及ぼす
スラッグの変更には、以下のようなSEO上での悪影響が生じる可能性もあることを覚えておきましょう。
- ユーザーが元のURLからアクセスできなくなる
- SNSでシェアされたURLが無効になる
- 検索順位が下がる可能性がある
スラッグを変更するときは、上記のリスクを踏まえたうえで検討してください。
まとめ:スラッグを設定してSEO対策しよう
スラッグとは、URLの一部を構成する文字列で、URLを特徴づけるために重要な役割を果たしています。適切に設定するとクリック率が向上したり、Webサイトの管理が楽になったりするメリットがあります。
スラッグを設定する際は、英数字のみでシンプルな文字列にするのが基本です。記事の公開後に変更する場合はSEOに悪影響を及ぼす可能性があるため、初期段階で適切なスラッグを設定するのが大切です。
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