noindexは、Googleにコンテンツをインデックスさせないようにするタグです。適切に設定すれば、Webサイト全体のSEO評価を高められます。
しかし、Web担当者の中には「どのようなコンテンツに設定すればいいかわからない。メリットはあるのか」と疑問を抱える方もいるでしょう。
そこで本記事では、noindexタグについて解説します。設定方法や注意点も詳しく取り上げるので、ぜひ参考にしてください。
目次
noindexタグとは?
noindexは、Googleによるインデックスを制御するタグです。
Googleなどの検索エンジンは世界中のWebサイトをクローリングし、集めた情報を随時データベースにインデックスします。そして、インデックスした情報を基にGoogleのアルゴリズムがWebサイトやコンテンツの評価を決定し、検索結果に反映します。
noindexタグは、上記のインデックスの過程を防ぐ役割を果たします。設定することで、どのようなキーワードで検索してもGoogleの検索結果にコンテンツが表示されなくなります。
noindexタグのSEO効果
noindexタグを適切に設定すれば、Webサイト全体のSEO評価を高められます。
自社サイトに低品質なコンテンツがある場合、全体の評価を落とす要因になります。
しかし、noindexタグを使用して低品質なコンテンツのインデックスを制御すれば、SEOにおけるマイナスな評価を防げます。質の高いコンテンツのみインデックスされるようになれば、SEO評価の向上はもちろん、上位表示も狙えるでしょう。
nofollowタグとの違い
nofollowは、リンク先をGoogleにクローリングさせないようにするタグです。リンクの設置先が信頼性を保証できないWebサイトや広告など、SEO評価を渡したくない際に使用します。
nofollowタグを設定すれば、SEOの評価を下げるリスクを抑えられます。なお、nofollowタグは、2019年9月にGoogleの公式発表によって「命令」から「ヒント」の定義に仕様変更されました。
その結果、nofollowタグが設定されていても、リンク先が評価される可能性があります。
また、この発表に合わせて以下2つの属性が追加されました。
- UGC(ユーザーが制作したコンテンツ)
- sponsored(広告コンテンツ)
基本的な使用方法はnofollowタグと変わりません。この2種類の属性により、リンク先がどのようなサイトなのか、クローラーに認識させられるようになりました。
noindexを設定すべきコンテンツ
noindexタグは、Webサイトの評価を下げる可能性が高いコンテンツに対して使用します。
しかし、設定を誤るとSEOに悪影響を及ぼす恐れがあるため、適用するコンテンツを見極める必要があります。ここでは、noindexタグを設定するコンテンツの例を紹介します。
- 重複コンテンツ
- コピーコンテンツ
- 低品質なページ
- 404エラーページ
- サイトマップページ(HTMLサイトマップ)
それぞれ見ていきましょう。
重複コンテンツ
Webサイト内に重複コンテンツがあるとSEO評価が分散するので、noindexタグで制御する必要があります。
例えばECサイトの場合、商品説明文が同じで色だけが違うページを複数設置しているケースは珍しくないでしょう。
しかし色違いのページがすべてインデックスされると、Googleから重複コンテンツと判断され低評価を受ける恐れがあります。重複の可能性が高い色違いのページにnoindexタグを設定することで、利便性を確保しつつ、適切なSEO評価を得られます。
なお、重複コンテンツに対してはcanonicalを使用してURLを正規化する方法もあります。
noindexタグを設定した場合は重複コンテンツに対するSEO評価はなくなりますが、canonicalでは代表ページに評価が引き継がれます。そのため、重複コンテンツの評価を引き継ぎたい場合は、canonicalを使用するとよいでしょう。
コピーコンテンツ
他のWebサイトと酷似したコンテンツがある場合、Googleに低品質と判断されてペナルティの対象となる可能性があります。ペナルティが課されるとWebサイト全体の評価が下がり、高品質なコンテンツですら検索圏外へ飛ばされる恐れも。
自社サイトにコピーが疑われるコンテンツがある場合は、noindexタグを設定しましょう。
低品質なページ
以下のようなコンテンツは、Googleに低品質と判断される可能性が高いです。
- 文字数や画像が明らかに少ない
- 広告やサブコンテンツが多い
- 全体のテーマからかけ離れている
不要であれば削除し、残す場合は追記またはリライトして品質を高めるか、noindexタグを設定しましょう。
404エラーページ
URLにコンテンツが存在しない場合に表示される404エラーページは、noindexタグの設定が必要な典型例です。
エラーページには、対象ページが存在しないことをユーザーに伝える役割があります。しかしコンテンツとしては情報が少なすぎるので、Googleにインデックスさせる必要はないでしょう。
サイトマップページ(HTMLサイトマップ)
HTMLサイトマップは、各ページのリンクがまとめられたWebサイト全体の見取り図です。
ユーザーが目的のページに辿り着きやすくなるように設置されているので、検索結果に表示される必要はありません。そのため、noindexタグの設定が推奨されています。
noindexを設定する方法
noindexを設定する方法は以下の2つです。
- HTMLファイルに記述する
- WordPressのプラグインで設定する
なお、設定はコンテンツごとにおこなう必要があります。順番に見ていきましょう。
HTMLファイルに記述する
HTMLファイルにnoidexタグを設定する場合は、head内に以下のように記述します。
<head> <meta name=”robots” content=”noindex” /> </head> |
また、特定の検索エンジンに対してnoindexタグを設定することも可能です。
例えばGoogleのインデックスだけを制御したい場合は、「robots」の部分を「googlebot」に変更します。
<head> <meta name=”googlebot” content=”noindex” /> </head> |
WordPressのプラグインで設定する
WordPressでWebサイトを運営している場合は、プラグインを使用すれば容易に設定できます。noindexタグの設定でよく利用されるプラグインは以下の2つです。
- All in One SEO Pack
- Yoast SEO
All in One SEO Packの場合は、投稿画面下部にある「この固定ページ/投稿にnoindexを使用する」にチェックを入れるだけで設定できます。
Yoast SEOは、記事編集ページにある「Yoast SEO」を選択し、「メタロボットIndex」の欄をnoindexに変更すれば完了です。
noindexの設定を確認する方法
インデックスを除外すべきコンテンツにnoindexタグが設定されていないと、SEOに悪影響を及ぼす恐れがあります。そのため、noindexが適用されているか確認が必要なケースもあるでしょう。
noindexを確認する方法は、以下の2種類です。
- ブラウザで確認する
- Google Search Consoleを利用する
1つずつ解説します。
ブラウザで確認する
ブラウザがGoogle ChromeやMicrosoft Edgeの場合は、画面上で右クリックして「ページのソースを表示」を選択すればHTMLが表示されます。
HTML内にnoindexタグが見つかれば、確認は完了です。
Google Search Consoleを利用する
Google Search Consoleのメニューで「カバレッジ」をクリックし、表示されたグラフで「除外」にチェックを入れます。
次に、画面下部にある「詳細」の「noindexタグによって除外されました」を選択します。
すると、サイト内でnoindexが設定されているページのリストが表示されます。複数のページの設定状況を一括で確認したい場合は、Google Search Consoleを活用するとよいでしょう。
noindexを設定する際の注意点
noindexタグは、検索エンジンの動作をコンテンツ側から制御できる要素を持っています。
しかし使用方法を誤ると、サイト評価にネガティブな影響をもたらす恐れも。ここからは、noindexを設定する際の注意点を紹介します。
- クローリングを制御する際はrobots.txtを使う
- 過度な使用は控える
それぞれ解説します。
クローリングを制御する際はrobots.txtを使う
インデックスの前工程であるクローリングを拒否したい場合は「robots.txt」を設定するとよいでしょう。
なお、robots.txtを使用する際はnoindexタグとの併用を控えてください。noindexはクローラーがサイトを巡回し、タグを検知することで機能します。robots.txtによってクローリング自体が拒否されると、noindexを検出できなくなり、タグの機能が無効化されてしまいます。
過度な使用は控える
noindexタグを過度に設定すると、却ってサイト評価に悪影響をもたらす恐れがあります。
よく見られるのが、アクセスが少ないコンテンツを質が低いと判断してしまうケース。アクセスが少ない=低品質であるとは限らないため、noindexを設定する必要があるのか見極めることが重要です。
まとめ:noindexタグを活用してWebサイトの質を高めよう
noindexは、Googleによるインデックスを制御し、検索結果にコンテンツを表示させないためのメタタグです。適切に設定すれば、SEOに悪影響を及ぼすコンテンツを除外してWebサイト全体の評価を高められます。
本記事で紹介したnoindexタグの設定方法を参考に、Webサイトの品質を向上していきましょう。