取り組み報告

プロの取り組み【佐々木編】

SEOのプロ集団「ランクエスト」は、日々どんな案件に向き合い、どうやって答えを出してきたのか。
本企画「プロの取り組み」では、各部署のキーマンにインタビューし、そのプロの仕事ぶりをリアルにお伝えします。

SEOマーケティングの現場で、知恵を絞り、汗をかいて、お客さまのご依頼に応えるべく奮戦している担当者から語られる、ランクエストの仕事の「流儀」とは!?

初回のインタビュイーはeclore SEOコンサルティング課の佐々木課長です。

=Data=
◎クライアント:スーツ買い取り業者A社
◎ご依頼内容 :「スーツ買取」キーワードで1位サイトにしてほしい

コンスタントにコラムを上げて1位をゲットしたが

―今回、テーマに選んでいただいた案件は、スーツ買い取り業を営むお客様からのご依頼ですね。今から3年ほど前に取り組みを開始したとか。
佐々木:すでに2位につけていた自社のサイトを「スーツ買取」のキーワードで1位にして欲しいというご依頼でした。2021年7月ですから今から2年半ほど前です。

―2位を1位にするのは、簡単そうで難しい気もしますね。まず、何から始めたのですか?
佐々木:サイトにコラムが1本もなかったので、コラムを作って訴求力を上げようと考えました。2年半で約80本のコラムをコンスタントに上げていきました。お知らせ用のページがあったのでそれを使って。

―コラムを80本も作ったんですか!?
佐々木:スーツ買い取りのページへの内部リンクの本数が多ければ多いほどいいなと思ったんです。トップページはどうしても内部リンクが集まりやすいんですが、今回はサービスページが対象ページだったので、トップページより内部リンクを増やすためにコラムをやっていかないといけないと思ったんです。

―なるほど。
佐々木:コラムをつくってサービスページに内部リンクしたのが主な施策。あとは基本的な内部修正をやって。「スーツ買取」というワードで上げるために、関連するキーワードをあぶりだしていきました。

―2021年7月から開始して半年後の2022年4月に1位を獲得したそうですね。
佐々木:順位をひとつ上げただけ、とはいえ、1位はGoogleがそのキーワードで求めている最強のページ、いわば王様なので2位以下とは大きく評価が違います。お客様にも喜んでいただけました。

―以来、ずっと1位かそれに近い順位を維持しているのですか?
佐々木:いや、そこからが波乱万丈で(笑)。2022年3月25日にコアアップデートが入った影響からか、1位を取れていた期間は4月4週目までのわずか2週でした。4月5週目は3位に、6月には4位まで落ちました。

―そのときのお客様の反応はどうでした?
佐々木:当時はまだ1位を獲っていたことに満足していただいていました。こちらからは、再浮上のための施策として、獲得できていない膨大なキーワードがあったので、コラムを投下し続け、コラムの数を確保していく重要性を説明しました。

―アップデートのせいとはいえ、焦りはありませんでしたか?
佐々木:コラムを動かしていって、サービスページ内のリンクを繋げて評価を上げていくという戦略は変更しませんでした。ただ、キーワードの選び方が上に上がったサイトとの差分を埋めることを意識したものになりましたね。

―80本のコラムを作って、1位獲得以外の効果はありましたか?
佐々木:もともとサービスページからのCV(コンバージョン)がメインだったのが、コラムからもCVが獲れるようになったのはよかったと思っています。ちなみに、CVポイントは「出張買取」と「宅配買取」と「電話」の3つです。

―その辺のところは評価してもらえたんですか?お客様には。
佐々木:いえ、このお客様に限っては、あくまで「スーツ買取」で1位になることだけでしたね。そこしか見ていないという感じで(笑)

―セッション数も上がり、コンバージョンが取れていた。いわば、SEO的には一定の効果を挙げていたわけですよね。1位獲得以外にも。ちょっと悔しくはなかったですか?
佐々木:「スーツ買取」のキーワード単体の順位が絶対ではないことと、順位が上がったからといってそのページからのCV数が爆発的に増えたわけではないので、その周辺のキーワードを獲っていかないといけないと説明しました。
とはいえ、検索ボリュームも多く、かつリスティングでも一番CVが獲れているワードなので、「スーツ買取」が上がっていることがどこかで大事だという認識はありましたよ。

―ほかのワードを上げていったほうがいいですよ、という話にはならなかったですか?
佐々木:「スーツ買取」以外のスーツ処分方法など、かなり顕在的なワードに関しては、トップスリーに入ってしまっていたので、それ以外のワードでセッション数を増やすのはお客様の要望とは違う。でも、それが「スーツ買取」で上位化して1位を獲って流入数を増やせる秘策なんだという説明をしました。

巻き返しのきっかけは「スーツケース買取」

―順位のほうはその後どう動いたんですか?
佐々木:2022年6月以降もずっと 3 ~4 位あたりをうろうろしていて。2023年11月まで1年半近く1位はとれませんでした。この間は2位にもなっていない。

―それはちょっと肩身が狭い……その間、お客様とどんなコミュニケーションをとっていたんですか?
佐々木:連絡はマメにしていましたし、どうやったら上がるのかを毎月密に話し合いながら施策を進めてきました。そういう、諦めない姿勢を見せ続けられたのが良かったのかなと。もっとも、担当の方からは、「代表からそろそろ1位にしないと(更新は)厳しいです」と言われています、とずっと言われていましたが(笑)

―まさに、リベンジを期した1年半、だったわけですね。なにか転機となる出来事とかはあったんですか?
佐々木:2023年の夏ぐらいまでは、1位サイトとの差分を埋める作業をずっとやっていました。そうこうしているうち、この「スーツ買取」の1ページだけに集中せず、サイト全体でどうにかしたほうがよいのでは、と考えるようになったんです。
このお客様はスーツ以外にも革靴とかネックタイとかスーツケースなどの買い取りをしている会社で、それらの買い取りというワードで上がっていないものを見つけたんですね。それが「スーツケース買取」というキーワードでした。

―スーツそのものではなく、周辺に目をつけた?
佐々木:ええ。それで「スーツケース買取」に関するコラムをちょっと入れたところ、すごく反応が良く、それまで20位だった「スーツケース買取」の順位が2位まで上がり、そうしたらサイト全体でも順位が上がってきました。そして、そこから3か月くらいで「スーツ買取」が1位に返り咲くことができたんです。

―それはしかし、ドラマチックな展開ですね。でも、お客様を説得するのは大変だったのでは?
佐々木:お客様からは「スーツ買取」を上げたいのに、急に「スーツケース買取」のコラム入れるのはなんで?と言われました。でも「 1 回だけ、ちょっと試しでやらせてください」と頼んで聞き入れてもらいました。まあ、結果的に成功したのでよかったんですけど(笑)

―上位化していたサイトをさらに1位にするための“苦悩”がうかがえますね。
佐々木:そうですね。差分はなければないほどしんどい。正直、上位サイトよりうちのほうがいいだろうと、SEOコンサルタントをやっている側として思いました。なんで1位を獲れないんだろうと。

―「スーツケース買取」が上がっていった顛末をもう少し詳しく教えてください。
佐々木:今、振り返っても驚くような反応でしたね。2023年の夏ごろにコラムを上げたとたん、9~10月ごろにかけてセッション数が7000から14,000に倍増したんです。
このタイミングでもちろん、「スーツケース買取」というワードや「スーツ買取」もどんどん上がったんですが、ほかのコラムのワードとかもそれに連られて一気に上がったのでコラムからのCVも急増しました。

―CVはどのくらい増えたんですか?
佐々木:それまで200を超える月はほとんどなかったのが、10月に200を超えてからずっと 100 後半~ 200 弱をキープできて。昨年はたぶん月に 50 件ぐらいアベレージで増えていると思います。

上位競合がやっていないアイデアで挑め

―CVのほうで成果もあり1位化も果たした。努力が報われましたね。
佐々木:ずっと諦めないでやってきて、1位に返り咲いたときはお客様とともに達成したという充実感がありました。
ところが、コアアップデートのあと2023年の年末にサイトがまた7位まで落ちてしまったんですよ。そこで、アップデートの趣旨を考えてヒットページやサービスページの品質をアップさせるためにいろいろやってみることにしました。
まず、買い取りスタッフの顔と名前を出して、「こういうちゃんとした実績のある人たちが査定しています」と告知しました。顔を出したほうが信頼性が上がるのではと思ったんです。
それから、スーツ買い取りに関するよくある質問コーナーを作り、これを同じページに入れることで、一つのページでかなりの情報を得られるように工夫しました。

―それは面白いですね。ちなみにどんな質問が来たんですか?
佐々木:買い取りの際、免許証は必要ですかとか、査定後すぐに入金してくれるのか、といったものです。

―買い取りしてもらおうと人には必要な情報ですよね。それが一つのページで見られれば効率的です。
佐々木:ページ自体をちょっと変えるという作業はこのお客様では初めてやりました。僕はよくチームのみんなに、サイト全体の品質も上げたいキーワードでヒットしているページの品質も両方大事だと話しています。

―ページ自体の品質を上げることもSEOの範囲ですか。
佐々木:そうですね。差分を埋めるという発想だけじゃなくて、上位競合もやっていない自分たちの施策はないかという視点が必要だと思います。
幸いなことに、サイトの順位は1か月ほどで三たび1位を獲ることができました。

―再度1位を獲るという目標を達成したあと、お客様との関係で変化はありましたか
佐々木:お客様にも満足していただいたので、今はどうやって売上げを伸ばすかという次のステップに移っています。

―上位化を達成して、次はいよいよコンバージョンを狙っていくわけですね。
佐々木:会社のメンバーに20~30人ぐらい集まってもらい、こういうことやったら上がるんじゃないかとか、ほかの買い取り業者はこういうことをやっている、といったアイデアを出し合いました。

―どんなアイデアが出たんですか?
佐々木:お客様の会社から専門スタッフに来ていただき「エクロール社員みんなのスーツに買い取り値段をつけてもらう」という企画なんか面白そうじゃないですか?という提案をお客様にしたところ「メッチャ面白そうだね!」と言っていただき、大いに盛り上がりました。

―それはぜひ、実現してほしい(笑)
佐々木:誰も発信していないコンテンツ(アンケートとか企画記事みたいなもの)をサイトの中に入れるとGoogleから評価されるので、このようなオモシロ企画のアイデアをいっぱい提案しました。お客様からも「そんなにいろいろ考えてくれてうれしい」と喜んでもらえましたよ。

―そんなことまでやるんですね。コンサルティングチームは。
佐々木:ほかのSEO会社ではまったくやらないことだと思います。20 ~ 30 人単位で30分もかけて 1 つの案件だけに集中討議するというのは。

―社内にいても、部署が違うと知ることのないお話をうかがうことができて、有意義なインタビューでした。トライアンドエラーを繰り返しながら、最終的に結果を出すのはやはりプロの仕事ですね。
今日はありがとうございました!
佐々木:私をはじめ、プロであることにこだわりを持っている部署、メンバーばかりなのがランクエストのいいところかなと思っています。
SEOで成果を出したい方はぜひご相談ださい!

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