取り組み報告

プロの取り組み【秦編】

 

ランクエスト各部署のキーマンにインタビューし、そのプロの仕事ぶりを伝える新企画「プロの取り組み」。
第2弾はeclore SEOコンサルティング課チームリーダーの秦陽介さんです。

=Data=
◎クライアント:フィットネスジム「 VERUS」(宇都宮市)
◎ご依頼内容 :①「宇都宮 ジム」というキーワードで上位化したい
②準顕在層のユーザーを獲得したい

撮影動画をコンテンツに挿入!トレーニングの様子も動画で詳しく紹介

―今回、テーマに選んでいただいた「 VERUS」さんは、目下継続中の案件になりますね。
秦:ご契約いただいたのが昨年2月ですから、1年ちょっと前です。
私が担当している他の案件のクライアント様からご紹介いただき、ご提案からご契約まで対応させていただきました。

―SEOで上位化をご希望というのは1位にしてほしいということですか。
秦:4~5位あたりを推移していた「宇都宮 ジム」というキーワードですが、契約前には7位まで下がっていたこともあり、なんとかトップ3まで持っていきたい、というオーダーでした。

―「宇都宮 ジム」で3位以内に入りたい、と。
秦:私たちと契約する前は別のSEO会社と契約されていて、月額10万円で内部修正をやるという契約だったらしいのですが、 VERUS代表の方も内容をよく知らされていなかったようです。
それで中身を見たら、サイト内部がSEOライクではなかったし、そもそも内部修正がされていませんでした。
ほかにも、タイトルが不適切、ディスクリプションが設定されていない、など問題だらけでしたね。

―前の契約会社がずいぶんいい加減な仕事をしていたわけですね。それで、なにから手をつけたんですか。
秦:まず、競合調査を実施したところ、ページ数、獲得キーワード数、トラフィック数に大きな差分がありました。
もともとジムは「エニタイム」とか「ゴールドジム」とか大手の競合さんが多くて、ページ数がすごく多い。
いろいろなキーワードで調べてもエニイタイムとかがすぐ出てくるんですよ。
ですから、そもそも定量的差分がすごく大きかったんですね。

―前のSEO会社から引き継いだ当時のコンテンツはどんな状態だったんですか。
秦:トップページに料金表がないとか、ジムへのアクセスが載ってないとか、施設の内部がわからないといった感じで、こういう真っ先に閲覧される情報のリンクがどこにも見当たらない状況でした。
で、よく見たら一番下にあったので、それをページの上部を持っていったりしましたね。

―しかし、施策後もジムに関連するワードのコラム記事の順位がなかなか上位化しなかったんですね?そのあたりの理由は?
秦:そうですね。施策後も、たとえば「宇都宮 ジム」でみた順位は9月の前半まで5~7位あたりを推移していました。
ようやく4位に上がったのはそれ以降ですが、アップデートの影響などもあり今年2,3月には5~8位まで下げてしまったこともありました。
「宇都宮 ジム」でみると、ずっと上がったり下がったりを繰り返しており、結構苦戦しているキーワードではあります。
また、それ以外でも、「ジム 服装」とか「ジム 料金」といったキーワードが最初なかなか上位化しませんでした。
この業界は競合が非常に多く競争が過熱気味なんです。

―なるほど。
秦:とくに「ジム メニュー」というキーワードで検索すると、動画を差し込んで説明する記事がすぐに出てきます。
また、そのトレーニングでどの部位が鍛えられるのか、という画像が貼り付けられていたりと、利便性が高い記事が上位にきています。
つまり、トレーニングに関するハウツー記事は文字情報だけだとなかなか上位化は難しいわけです。

―文字による対策には限界があったわけですね。
秦:そこで、先方に、館内を紹介する動画や、トレーニングの様子を撮ってくださいとお願いし、その撮影動画をコンテンツに差し込むことにしました。
そこから次第にVERUSも上位化していきました。

―でも、動画を差し込むのは伝統的なSEO対策からはちょっと外れますね?内部修正はソース、コンテンツは文字情報が中心という印象があるので。
秦:確かにそうですが、SEOの基本的なことは全部やって、それでもなかなか上がりきらなかったので、よりユーザーファーストにするにはどうしたらよいだろう、と僕のほうでいろいろ考えて、先方との協議のうえで「動画をやってみようか」という話になったんです。

―動画という手法はそれまであまり使っていなかったんですね。
秦:はい。お客様に撮影をお任せするというのは異例です。難しいですし。
「ジム 初心者」で検索すると、いま、5,6位にVERUSが上がってくるんですが、全部で8つある筋トレメニューのひとつひとつに、やり方を説明した動画をつけていて、利便性はかなり高くなったと思います。

MEO対策にPRタイムズ、トップページ大幅改修……通常のSEO対策を超えた施策を総動員

―これまで実施した主な施策を教えてください。
秦:はい。まず、お話したものから挙げると、TOPと料金ページの改修およびコラムへの動画コンテンツの差し込み、アクセス情報の作成と貼り付けですね。
それから、監修者情報の設置、構造化マークアップ、バナーの差し込み、被リンク獲得のための営業活動、MEO対策、アンケートによるイメージ調査、PRタイムズでのプレスリリース出稿なども随時行いました。
結果的に、当初プランニングしていた以外の施策も多く実施することになりました。

―監修者情報の設置、構造化マークアップを施した?
秦:フィットネスジムはYMYL、人々の生活に携わる分野なので、情報発信者の身元がきちんとしているかを、Googleも厳しく見ています。
今回、それを分かりやすく伝えるため、構造化マークアップを使いました。
ジムを立ち上げた代表がこの情報を発信しているんですよ、ということを明確にしておくことは、ジムの入会希望者の信頼獲得に寄与すると思っています。

―バナーの差し込みはどこに?
秦:「お役立ちコラム」に設置しました。コラムは33本作りました。

―MEO 対策も珍しい。目を引きますね。
秦:「宇都宮 ジム」で検索すると、上部にGoogleマップが出てくるんですよ。
Googleマップのなかにもランキングがあって、VERUS宇都宮店は2番目にきています。
このMEO対策も今回特別にやらせていただいている案件のひとつです。

―MEOはSEO効果を狙った部分もあるんですか?
秦:そうです。私たちはWEB集客全般のナレッジがあるので、SEOに少しでも好影響がありそうであれば、また、集客に寄与できるのであれば、積極的にチャレンジするというメッセージにもなります。
施策内容も基本条項の整備とか、わりとMEO会社がやっているようなことをやりました。

―つまり、SEO会社が守備範囲を広めたみたいな感じでしょうか?MEO専門会社もあるので、SEOとMEOは別分野みたいに理解していました。
秦:仰る通り、本来、SEOとMEOは全く別のサービスなので、契約なしに請け負うことは普通ありません。
SEOで契約の場合はSEO、MEOで契約の場合はMEOのみです。
今回はSEOの契約でしたが影響があるのであれば、ということで特別対応させていただきました。
結果的に、「宇都宮 ジム」のMEOで30位以内から2位に上がったのはすごいと思います。
まさに想定外でした。

―24媒体に掲載されたPRタイムズの施策(プレスリリース出稿)の反応はどうでした?
秦:喜んでくれました。データも面白かったと。こちらも非常にやってよかったという施策でした。

―これらの施策のなかに、「SEO会社では普通そこまでやらない」というものはありますか?
秦:コラムへの動画コンテンツの差し込み、アクセス情報の貼り付け、被リンクの依頼連絡の代行、MEO対策、アンケートによるイメージ調査、PRタイムズでのプレスリリース出稿などはすべてそうです。
通常施策でここまでやる会社はあまり聞きませんね。

―施策後に苦労したポイントとして、TOPで対策している「宇都宮 ジム」を対策するためにタイトル修正を行ったが、順位が下落してしまった、とありますね。
秦: VERUSの店名が一番最初にあり、そのあとに宇都宮の24時間ジムっていうタイトルだったので、その順序を逆にし、「宇都宮ジム」を文頭に、店名を後ろに下げてみたんです。
そうしたら、あっという間に順位が下落してしまい、大失敗でした。
やはり、対策したいキーワードをタイトルの文頭に持ってくるのはSEOの基本。
あらためて勉強になりました。

―TOPと料金ページの改修はわりとオーソドックスなSEOの手法ですね。具体的に、どこにどんな手を加えたんですか?
秦:トップページは大幅に改修しました。
その1ページをみればジムの概要から、お客さんの評判や口コミ、入会までの流れが網羅的にわかるように改修を加えました。
トップベースの中盤あたりに、今回新規に追加した「入会の流れ エントリー①~④」というコーナーがそれです。
その下の「お客様の声 VOICE」という口コミコーナーも、その下の「よくあるご質問FAQ」、も2024年2月末~3月にかけて新規に追加しました。
一番下にある「ビギナーズガイド」だけは2023年11月に作ったコラムです。

―自分が見ても、このビギナーズガイドには初心者が知りたいポイントが親切に書かれているなあと思いました。
秦:VERUSはもともと市内では有名な存在で、カラダを鍛えるのが好きな上級者は必ず検討するほど知名度が高いジムなんですよ。
しかし、今回は「ジムに通うのは初めて」という初心者の方を集客していきたい、というのがご要望ですから、真っ先に初心者対策に力を入れようと。
ホームページをカッコよくしすぎて、上級者向けのジムじゃないの?と敬遠されないよう、入門希望者の疑問に丁寧に答え背中を押してあげるようなコラムづくりを意識しました。

―確かにVERUSさんのホームページをみると、すごく立派で大きなジムだというのがわかります。
秦: 2階建ての総面積は2,640㎡で日本最大級です。

―その陣容を目にするだけでも初心者は気おくれしてしまうかもしれない。
初心者ウエルカムを伝えるには、敷居をいかに低くし親しみやすく見せるかが大切なんですね。

流入数は劇的増!1位獲得が最終目標ではない

―コンバージョンのポイントを教えてください
秦:「実際にご来店いただく」「ご入会いただく」というものです。

―これについてのお客様の評価は?
秦:ご来店については、「広告も併せて打っているから」と言われ、評価はいまひとつです。

-でも取り組み開始以来の、この1年の成果をみると、上位化をはじめとして目覚ましい成果が上がっていますよね(2023年3月/2024年3月)。
「宇都宮 ジム」7位→3位、「宇都宮ジム 料金」13位→2位、「宇都宮ジム 都度払い」14位→2位、「ジム 料金」圏外→1位、「ジム 初心者」圏外→5位、「ジム」7位→3位(宇都宮市での検索)。
さらにはインプレッション数41.4倍、セッション数26.4倍、宇都宮市のアクセス数2倍などなど。
秦:サイト自体は流入数が伸びているのと、われわれの取り組みについては高く評価をいただいています。

―お客様がとくに満足されているところは?
秦:われわれが努めて「いろんな提案をしている」ところが多分、一番アピールしているんじゃないかと思います。
月1回の月次報告など、諸々の報告を必ず入れている点も高評価いただいています。
なにか施策が終わるたびに、確認の連絡を入れたり、「もっとこうしませんか」とか、ラインで頻繁に連絡とったりしていました。
今までは多分それがなかったんだと思います。

―お客様とのコミュニケーションが重要なのはわかりますが、それにしてもずいぶん思い切った施策を矢継ぎ早に実行しましたね。
お客様に動画を撮ってもらったり、MEOやビギナーズガイドみたいに新しいことをやったり、ホームページを大幅にいじったりと、通常のSEO会社じゃやらないことに踏み込んでいる。
お客様はどういう反応でした?
秦:それがすごい前向きで「やりましょう」と二つ返事でした。
こちらの提案にもほとんど「そのまま進めてください」と言われました。

―ふつうは、ホームページを替えると言われたら、ちょっと待って、となりそうですけど、まあ、二つ返事ということは施策の方向感は正しかったわけですね。今後、これをやってみたいと考えている対策はありますか?
秦:これまでは、ジムに関して一番詳しいサイトにしようとして、「ジム〇〇」というキーワードを攻めてきたんですよ。
でもいまは、ここからちょっと発想を変えて、「宇都宮〇〇」というキーワードで対策をしていく方向に切り替えています。
たとえば、「宇都宮ジム お薦め何選」とか、「宇都宮でお薦めのパーソナルジム何選」とか。そういう記事を今、作ってます。

―「宇都宮 ジム」は上位化したとはいえ、1位はずっと獲れていません。
秦:う~ん、なんで1位を獲れないんだろうと思っています、私自身。
もうそろそろ1位になってもおかしくないんじゃないか、というぐらい施策はやっているのに。
でも、できないと思ったことはないですね。必ずできると思ってやっています。

―正直、1年たってみてお客様の反応はどうですか?
秦:それについては、やはり結果が出ていないですね、といった厳しい評価です。
ただ、流入が増えているのは目に見えてわかるし、われわれの取り組みにも大変満足してくださっているので、「宇都宮 ジム」の順位以外は大満足だそうです。

―1位奪取のために考えていることはありますか?
秦:とにかく1位を獲ることにこだわって、これからも全力で対策していきたいと思っています。
ただ、1位を獲ることだけを目標にするつもりはありません。
1位を獲ったあとのことも考えないといけないからです。
使いやすいサイトとはなにか、ユーザーはなにを求めているのか、を常に念頭に、お客様と伴走していければと考えています。
ランクエストは、私をはじめメンバー一同、「SEOと徹底的に向き合い、答えを出す」ことにこだわるプロ集団です。
SEOの課題解決なら、ランクエストにぜひご相談ください!

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