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今回紹介する事例
クライアント:株式会社 iStyle(ウエディング総合プロデュース) ご依頼内容:「1.5次会」のキーワードで順位を上げてほしい 契約開始:2023年5月1日 主な成果:「1.5次会」2023年5月27位→2024年3月5位 担当者:SEO コンサルティングチーム 窪田浩也 |
作戦変更が奏功!その裏にあった前例なき挑戦
お客さまからはどのようなご依頼があったのでしょうか
結婚式・ウエディングの総合プロデュース業iStyle(アイスタイル)さまより「1.5次会」というキーワードで上位化してほしい、というご依頼をいただきました。
2023年5月のことです。
「1.5次会」というワードは耳なじみがないかもしれませんが、結婚式の披露宴と2次会の中間のようなパーティースタイルの結婚式スタイルのことです。
海外で挙式した方が日本に帰ってきてから友人を集めて、フォーマルすぎず、カジュアルすぎない披露宴をイメージして生まれたのが1.5次会と言われています。
結婚式のように決まった形式がなく、内容は自由に組み立てることができます。
iStyleさまはその1.5次会を専門にプロデュースしている業者さまで、当時、順位が低迷していた1.5次会の上位化をご依頼いただきました。
iStyleさまは弊社の前に、1.5次会のキーワードでほかの業者でSEO対策をしていたものの、なかなか順位が上がってこずに、SEO会社というものに不信感を持たれていたようでした。
その後、お客様自身でSEO対策を試みるも、「やはり専門家に」ということになり、複数のSEO会社からRank-Questを選定いただき、私が担当を仰せつかりました。
取り組んだ上位化施策をざっくりまとめると、「TOPページの一部改修」「各ページのブラッシュアップ」「上位化を目的とした記事作成」の3つです。
途中、紆余曲折もあったものの、「1.5次会」のキーワードは施策開始前の27位から24年3月には5位に上昇、4月もその順位を維持するなど、上位化に成功し、お客さまから感謝とお褒めの言葉をいただいております。
施策決定に至った経緯を教えてください
もともと1.5次会という検索結果をみると、istyleさまのWebサイトはTOPページがヒットしますが、1位から10~15位くらいまでの競合はすべてコラムが占めています。
弊社としては、上位競合がコラムならコラムで対策していくのが常道、という考えに基づき、最初は1.5次会で対策するコラムをリッチ化することを目指しました。
当初、コラムでもCVRを上げることは可能とご説明した手前もあり、なんとかコラムで順位をつけようと3か月ほど施策を頑張りましたが、結局ヒットページは切り替わらず、成果は出なかった・・・
でもこれは、「1.5次会」という専門業者がそもそもいないから上がってないのでは?との示唆をメンバーとのディスカッションから受け、それ以降、TOPページをしっかり磨き込もうという方向へシフトチェンジしました。
コラムで順位が獲得できないなら、3か月間ずっと20位台でヒットしたままのTOPページで順位改善を目指していこうと考え、TOPページのリッチ化を図ったわけです。
TOPページに「1.5次会とは」のコンテンツや、不足している事例を入れた結果、TOPページの順位が上がっていきました。
もちろんコラムでも同時並行でやってみたんですが、コラムの内容をTOPに移植してみたことで、結果につながった感じです。
お客様さまも「TOPページが一番CVRが高いので、TOPを上げたい」と常々仰っていて、その希望通りに順位が上がったことに、すごく喜んでおられました。
ただし、上位はマイナビやウエディングパークといった、有名企業が占拠していたので、TOPページを充実しても、キーワードで上位化しないのではないか?という懸念もぬぐえなかったですね。
TOPページのリッチ化で苦労したのはどんな点ですか
検索結果にコラムが多くヒットしていたので、TOPページの一番最初に「1.5次会とはどういうものなのか」といコンテンツを入れたのが最初の一手です。
次に、iStyleさまの1.5次会の特徴を紹介するコーナーの作成に手を付けました。
TOPページだとどのようなコンテンツが必要なのか、構成はどういう構成が一番いいのかなど、お客さまとみっちり相談をしていきます。
費用の比較を図入りで示したものはお客さまの意向をくんで弊社が提案させていただいたコンテンツです。
どこに載せるかについては、「一般消費者はまず、どれぐらい安くなるのか知りたいだろうから、ページ上部に」とのアドバイスを受け、弊社でも検討し「1.5次会とは」のすぐ下に置くことにしました。
ヒットページをTOPでどうやって上げていくかは、前例がなかったので難しかったですね。
とりあえず、チャレンジしていこうという方針で、試行錯誤しながらやったというのが本当のところです。
お客さまにとって、TOPページというのは特別なものですし、TOPイコールサイトの顔でもあります。
お客さまの考えるページの内容と弊社が提供した、「こんな感じにした方がいいです」というページ構成案にも当初かなりの乖離がありました。
ですから、構成内容はもちろんのこと、図解一つ、フォント一つについても、お客さまとミーティングを重ね、細かいご要望をお聞きしながら、修正を重ねていきました。
ブライダル系ならではのTOPの作り方のこだわりがあった?
そうですね。
ウェディングプロデュース企業としてページ見たときにお客さんがどう感じるのか、という視点で細かく厳しく見ておられたと思います。
TOPページというのはもともと、サイトのインデックスとして、それぞれの要素を入れないといけないわけで、SEO的要件を含んだ構成が求められます。
今回はそのうえ、それを綺麗に、スタイリッシュに見せるというデザイン的要素が不可欠でした。
文字主体の通常のコラムとは違い、ブロック作り、字や絵、写真をバランスよく組み合わせながら、調和がとれた自然なトップページにすることが要求されます。
これにはかなり神経を使いましたね。
デザイナーや同僚とも連携し、上長とも相談しながら、社内一丸となっていいページを作ろうと、最大限努力しましたので、お客さまのご期待に沿うことができたのではないかと思います。
メイン以外のキーワードで「コラム」が大奮闘
質量大幅改善で関連ワード上位を独占
「1.5次会」というメインキーワードはコラムではなく、TOPページで上げることができたんですが、それ以外のたとえば「1.5次会 費用」とか「1.5次会 流れ」といった、関連ワードに関してはコラムで対策をして成果を挙げました。
1.5次会〇〇系のテールワードについては多くが1位から3位を総なめしている状態です。
1.5次会関連の業者がそもそもコラム対策を実施していなかったので、ある程度順位を上げやすかったという背景はありますが、それで流入を獲得できたのはコラムでの対策も有効だった証左かと思います。
ただ、ここに至るにも苦労はありました。
お客様が過去に作成したコラムの総数は当時800近くあり、その多くは1,000字前後のSEO的にはあまり質が高いとはいえない内容ばかり……
当然、流入を取れていないものが大半でした。
以前のSEO会社から言われて、「とにかくコラム書けばいいんでしょう」みたいな感覚でコラムを粗製乱造されていたので、まず、そこを止めてもらうところから始めました。
「コラムはただ書けばいいものではありません。量より質が大切なんです」と説得を重ねて。
実際、低品質コンテンツを放置していると、サイトの順位を下げる評価をされてしまう可能性があるので、コラムの品質維持には常に気を配らなくてはなりません。
なにから手をつけるか考えた結果、noindexにしたり、統合したりしながら、まずコラムの質を優先して数を大幅に減らしました。
そして、残っただいたい100記事程度について、調整を加えたり、内部リンクを行ったりして調整を続けました。
つまり、もともとあったコラムを活用していったんですね。
その結果、冒頭述べたように、検索ボリュームが大きいワードでも小さいワードでも上位化できるようになったわけです。
お客さまにもリライトや加筆をお願いしました。
「リライトをしていきたい」という要望はお客さまからも頂戴していたので、「このキーワードでお願いします」と毎週ご依頼してリライトしていただきました。
弊社ももちろん一緒に、リライト作業をお手伝いしましたよ。
コラムやキーワードを選ぶにあたっては、まずは検索ボリュームが大きいものをピックアップして、あとはお客さまならではの見解が入れられそうなワードや書きやすいワードを選んで「これでなんとか」とお願いしました。
たとえば1.5次会で着る服装系のコラムです。専門家からすれば確かに書きやすそうですもんね。
これまでの施策で挙げた成果と裏話を
メインキーワード「1.5次会」の順位ですが、2023年5月の27位から始まり、施策を進めていくにつれ徐々に上位化が進み、2024年3月には5位まで上がることができました。
安定的に上位にいるため、お問い合わせにも繋がっています。
ただ、ここまで右肩上がり一直線というわけにはいきませんでした。
27位からスタートしたあと、1か月後には40位ぐらいまで急落したことがあります。
ちょうどコアアップデートが入ったタイミングで、各ページの見出しにすべて共通したh1が使われていたのが発覚したことも影響したのだと思います。
基本的にh1というのはサイトのページのタイトルに流用されることが多いので、コラムもサービスページも全部同じh1というのはおかしいんですよ。
コラムだったらコラムのタイトルの内容がh1に来るべきだし、お客さまの声だったらお客さまの声がh1に来るべきなんです。
それが全部に共通したh1タイトル。
これではサイトの「独自性」を重要視するGoogleが看過しえなかったのも無理はないですよね。
急遽h1を修正するとともに、お客さまにはそのあたりの事情を丁寧に説明し、当時順位が下落したことにご理解をいただきました。
「順位は今、一時的に下がっているが、もともとのページ内容としての品質は問題がないので、おそらく今後、すぐに回復しますよ」と。
結局ほどなくして順位は10位台まで戻り、ことなきを得ました。
h1を修正したり、ページを変えたりといったアクションは、Googleに対して大きなシグナルを送ったことになります。
これはかなりのインパクトです。
お客さまには不安な思いをさせてしまいましたが、SEO的には絶対にやらないといけないことでした。
2023年5月 | 2024年3月 | |
「1.5次会」 | 27位 | 5位 |
3位以内に入ったキーワードの数(観測上で) | 30個 | 90個(1.5次会のテールワードで1~3位総なめ) |
セッション数 | 4,102 | 6,979 |
そのほかの成果としては、セッション数が約7,000まで増え、ご依頼いただいた当初から1.7倍増となったことが挙げられます。
弊社で作成したコンテンツで上位を維持できているからこそ、セッションも伸びたと考えております。
また、先ほど述べた、「1.5次会」関連キーワードによる上位独占も成果のひとつです。
嘘を言わないコンサルティングと誠心誠意の対応が信頼を生む
ほかにお客さまとのエピソードがあれば教えてください
1.5次会の順位が上がったことはもちろん、「誠心誠意対応いただいたことがよかった」というお褒めの言葉をいただきました。
過去のSEO会社では、このような対応はなかったとのこと。
私は毎月の定例共同ミーティングに参加させていただいているのですが、ご訪問するたびに、「Rank-Questさんは対応がいい」とのお言葉を頂戴しています。
「他の会社は、これだけやっておけばとりあえず上がりますよと調子のいいことばかり言うが、Rank-Questさんは、ちゃんとこういうことをやらないと順位が上がらないですと耳の痛いことも直言してくれた。まともなことを言っていたのはRank-Questさんだけだ」と。弊社への信頼感がひしひしと伝わってくるお言葉で、弊社としても僕個人としても「ありがたい」と感謝しています。
また、他のクライアントさんに「Rank-QuestさんのSEOなら間違いない」とプッシュしていただくこともあり、大変光栄なことだと思っています。
今回のご依頼のように作戦変更となったとしても諦めず、成果を挙げるまで地道に頑張り続けること、仕事を取ろうとしてお客さまに嘘偽りや楽観的なことは言わないことが、長い目でみて信頼を勝ち得る道と痛感しています。
今後もこれを教訓に、壁にぶち当たっても、他に活路はないかと自問自答を重ねながら仕事に向き合っていきたいなと考えています。