
多くの企業やメディアでは、SEO施策を通じて検索結果での露出を高め、見込み顧客との接点拡大やブランド価値の向上を図っています。
検索結果の上位に表示されることは、単に閲覧機会を増やすだけでなく、市場における存在感や競争優位性を左右する重要な要因になりつつあります。
一方で、「検索順位がどれほどクリック数やアクセス数に影響しているのか」を、具体的な数値で把握できている企業は決して多くありません。
感覚的に語られがちな順位の重要性を、データとして捉えることこそが、SEO施策の精度を高めるうえで欠かせない視点といえるでしょう。
こうした背景を踏まえ、SEO支援実績4,300社以上を持つランクエスト(https://rank-quest.jp/column/column/how-to-seo/)では、2025年9月時点の自社メディア(※注)の最新データをもとに分析を実施しました。
本検証では、検索順位ごとにクリック数・表示回数・クリック率(CTR=クリック数÷表示回数)を比較し、検索結果の掲載位置がユーザー行動や集客成果にどのような影響を与えているのかを明らかにしていきます。
目次
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1. 2025年9月度:表示順位毎のクリック率(CTR)

1-1.最上位が持つ圧倒的なクリック吸引力
今回の分析では、1位のクリック率が32.4%と突出しており、他の順位を大きく引き離す結果となりました。
2位(12.8%)と比べると約2.5倍の差があり、検索結果の最上段がいかに有利なポジションであるかが数値から明確に読み取れます。
多くのユーザーは検索結果の最上位を「まず確認すべき情報」と認識しており、表示順位そのものが行動を左右する重要な要因になっています。
1位は単なる掲載位置ではなく、信頼性や注目度を象徴する存在として機能していることがうかがえます。
1-2.2〜5位で急激に変わるクリック状況
2位から5位にかけて、CTRは12.8%から1.0%へと大きく低下しています。
特に3位(5.4%)から4位(2.4%)への落差は顕著で、多くのユーザーが検索結果の上位3件を主な検討対象としている様子が見えてきます。
検索時には「上に表示されている情報ほど信頼できそう」という心理が働きやすく、順位が少し下がるだけでもクリックされる確率が大きく変化します。
このことから、上位3位以内を確保できるかどうかが、流入数を左右する分岐点になっていると言えるでしょう。
1-3.下位ポジションで直面する露出とクリックの壁
6位以下ではクリック率が1%未満に落ち込み、10位では0.3%程度にとどまっています。
特に8位〜10位は0.2〜0.3%台と低水準で、検索結果の下部に表示されるページは、ほとんど選択肢として認識されていない状況です。
多くのユーザーは上位の結果だけで目的を果たそうとするため、下位までスクロールして確認するケースは限定的です。
その結果、下位表示では閲覧機会そのものが減少し、クリック獲得のチャンスが極めて少なくなる構造が生まれています。
2.検索順位が示す「露出力」とSEOが担う本質的な役割
今回のデータ分析から、検索結果での表示位置がクリック率に直結していることが改めて明らかになりました。
順位が上がるほどユーザーの関心を集めやすく、なかでも最上位は他のポジションを大きく引き離す影響力を持っています。
検索ユーザーは上位に表示された情報を「信頼性が高そう」と判断しやすく、わずかな順位差でもアクセス数や注目度に大きな開きが生まれます。
この構造を踏まえると、検索順位の違いはそのまま企業やサービスの競争優位性の差として表れていると言えるでしょう。
上位表示を実現することは、単に流入を増やすための施策ではありません。
ユーザーにとっての第一候補として認識される状態をつくり、継続的なビジネス機会を生み出す基盤を整えることに直結します。
検索結果の中で「見つけられる」「選ばれる」ポジションを確立することこそが、これからのSEOにおいて重要な戦略です。こうした取り組みは短期的な成果にとどまらず、中長期的なブランド認知の向上や顧客との信頼関係構築にも大きく寄与します。
企業にとってSEOは、単なる集客チャネルの一つではなく、自社の価値や信頼性を市場に示すための競争戦略の一環です。
検索順位を高めることは、新たな顧客との接点を広げ、ブランドの成長を後押しする行動につながります。
継続的なデータ分析と改善を積み重ねながら、検索結果で「選ばれる位置」を確立していくことが、今後のビジネス成果に大きな差を生み出す鍵となるでしょう。









