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電話で相談競合サイトが、SNSやまとめサイトで紹介されているのを見かけたことはありませんか。
それは「サイテーション」と呼ばれるもので、他サイトやユーザーが自社のサイト名やブランド名を言及している状態のことです。
SEOに間接的な影響を与えるといわれており、自社サイトでも獲得できれば、売上向上につながる可能性があります。
本記事では、サイテーションの概要や獲得に必要な施策を解説します。
本記事を参考に、サイテーションの獲得を目指してみてください。
目次
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サイテーションとは
サイテーションとは、インターネット上で特定の企業名やブランド名、サービス名などが言及・引用されることを指します。
SEOやMEOの分野では、自社の名前や商品、サービスなどがほかのWebサイトやSNS、口コミサイトなどで言及されている状態を表します。
GoogleはサイテーションによるSEO効果を、直接的には言及していません。
しかし、MEO（ローカルSEO）においては、知名度が検索順位向上に関係すると明言していることから、サイテーションが間接的に検索順位に関係していることがわかります。
知名度とは、ビジネスがどれだけ広く知られているかを示します。知名度の高い場所は、検索結果に表示される可能性が高くなります。この要素は、ビジネスにリンクしているウェブサイトの数やレビューの数などの情報に基づいて決定されます。クチコミ数が多く評価の高いビジネスは、ランキングが高くなります。
そのため、被リンクのような明確な評価要素ではないものの、SEOにもサイテーションが良い影響を与えると考えられています。
サイテーションの種類（具体例）
サイテーションには、言及される情報の内容によっていくつかの種類があります。
以下は、代表的なサイテーションの例です。
サイテーションの種類
- 社名や店舗名
- ブランド名やサービス名、商品名
- 公式サイトURL
- 住所
- 電話番号
これらの情報が正確かつ統一されたかたちで、複数のサイトやSNS上に掲載されると、SEOやMEOに良い影響が期待できます。
なかでも企業や店舗の名前（Name）、住所（Address）、電話番号（Phone）の3つはNAP情報とよばれ、特に重要とされています。
Web上でNAP情報を統一させることで、さまざまな媒体に散らばったサイテーションを検索エンジンが同一のものと認識しやすくなるためです。
結果として、検索順位の向上が見込めます。
サイテーションと被リンクの違い
サイテーションと被リンクはいずれもSEOで重要な要素ですが、仕組みや評価のされ方は異なります。
それぞれの違いを表にまとめました。
サイテーションと被リンクの違い
| 項目 | サイテーション | 被リンク |
| 意味 | 他サイトやSNS上で言及されること | 他サイトから自社サイトへリンクが張られること |
| 定義 | リンクは不要 | リンクが必要 |
| 目的 | ブランド認知・信頼性の向上 | ドメイン評価・PageRankの上昇 |
| 効果 | SEO・MEOに間接的な影響を与える | SEO・MEOに直接的な影響を与える |
| SNSの影響 | SNSでの獲得も評価の対象になる | SNSからの被リンクは評価対象にならない |
被リンクと異なり、サイテーションは言及されるだけで獲得したことになります。
また最大の違いは、被リンクはSEOに直接的な影響を与えることです。
Googleは、被リンクの量と質が検索順位に影響を与えると明言しています。
ウェブ上の民主主義は機能する。
Google 検索が成果を出し続けている理由は、何百万人ものユーザーがウェブサイトに張ったリンクを参考に、どのサイトが価値のあるコンテンツを提供しているかを判断しているためです。Google では、200 以上の基準と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。特許を取得した PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最も良い情報源として投票されているかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。また Google は、オープンソース ソフトウェア開発にも力を入れており、多くのプログラマーの力の結集によって技術革新が進んでいます。
被リンクとサイテーションをバランスよく獲得することで、総合的にSEO評価を高められます。
SEOやMEOにおけるサイテーションの効果
SEOやMEOにおけるサイテーションの魅力は、企業やサービスの「視認性」を高められる点にあります。
視認性とは、Web上でどれだけ多くの人に自社が認知されているかを示す指標のことです。
企業名やサービス名が複数のサイトやSNSで言及されると、検索エンジンから良い評価を得られる傾向にあります。
結果として、検索順位やローカル検索結果での上位表示につながります。
また、さまざまなメディアで取り上げられれば、ユーザーに対しても「信頼性が高い企業である」という印象を与えることが可能です。
サイテーションは直接的なSEOの評価指標ではありませんが、獲得数が増えれば、間接的に良い効果が期待できます。
サイテーションを獲得するうえで初めにやるべきこと
サイテーションを効果的に獲得するためには、「最初にやるべきこと」と「継続的に取り組むべきこと」を区別して進めることが大切です。
特に最初の段階が重要で、基盤を整えられなければ、誤った情報が広まったり、評価が分散したりするおそれがあります。
以下の5つの施策で、サイテーションを効果的に獲得する準備を行いましょう。
サイテーションを獲得するために最初にやるべきこと
- サイト名・ブランド名をわかりやすくする
- Googleビジネスプロフィールに登録する
- サードパーティサイトに登録する
- NAP情報を統一する
- 構造化データを設置する
施策別に詳しく解説していきます。
サイト名・ブランド名をわかりやすくする
サイテーションを効果的に獲得するためには、ユーザーが覚えやすいサイト名やブランド名を設定することが大切です。
印象に残る名前を設定すれば、ユーザーが関連する情報を言及する際に自社が第一想起として挙げられやすくなります。
認知度向上にもつながり、連鎖的なサイテーションの獲得が期待できます。
名前を決める際に大切なポイントは、以下の4つです。
サイト名やブランド名を設定する際のポイント
- 誰でも読み書きできる名称にする（難読漢字や英語を避ける）
- 短く簡潔なネーミングにする（覚えやすく、拡散されやすい）
- 競合他社と重複しない名称にする
- 自社のサービス内容やコンセプトを端的に表現する
分かりやすく独自性の高い名前にすることで、言及される際の表記ゆれも防げます。
サイテーションの獲得効果を最大化できるため、意識して名前を考えましょう。
Googleビジネスプロフィールに登録する
サイテーションを獲得するためには、Googleビジネスプロフィール（旧Googleマイビジネス）への登録も欠かせません。
登録すれば、Googleの検索に表示される店舗情報の枠（ローカルパック）を自社で編集できるようになります。
Google検索に表示される店舗名や住所、電話番号が正確になるため、ユーザーが他サイトで同様の情報を共有・引用しやすくなります。
またすでに登録済みの場合も、定期的に情報の見直しを行うことが大切です。
誤りがないか、また古くなっていないかを確認し、常に最新で正確な情報が表示されるように心がけてみてください。
サードパーティサイトに登録する
自社の公式サイトだけでなく、第三者が運営するサードパーティサイトに自社情報を掲載することも重要です。
サードパーティサイトとは、以下のようなサイトのことです。
サードパーティサイトの例
- 口コミサイト
- 業種別の検索サイト
- ポータルサイト
サードパーティサイトは多くのユーザーが比較検討や口コミ検索に利用しているため、自社情報を掲載すれば露出機会が大幅に増加します。
正確な情報を発信しつづければ、他サイトやSNSで言及される機会が増えるため、効果的にサイテーションを獲得可能です。
またユーザーに第三者から紹介されている印象も与えられるため、信頼性の向上も期待できます。
自社サイトへの流入や被リンクの獲得、実店舗への来店など、副次的な効果も得られるでしょう。
NAP情報を統一する
NAPとは、「Name（会社や店舗、サービスの名前）」「Address（住所）」「Phone Number（電話番号）」の頭文字を取った略語です。
NAP情報に表記ゆれがあると、サイテーションを獲得しても検索エンジンが情報を正しく紐づけられず、効果を得られません。
そのため、以下のような自社で編集できる範囲のNAP情報はすべて統一することが重要です。
統一しておきたいNAP情報
- 公式サイト
- Googleビジネスプロフィール
- 口コミサイト
- 業種別ポータルサイト
すべて統一すれば、各ユーザーからの評価や言及が正確に自社へ紐づき、サイテーションの評価を正しく得られます。
構造化データを設置する
サイテーションの獲得で正しい評価を受けるには、公式サイトに構造化データを設置することも大切です。
構造化データとは、検索エンジンに対してWebページの情報を整理された形式で伝える仕組みのことです。
NAP情報に表記ゆれがあると、検索エンジンが情報を正しく関連付けられず、サイテーションの獲得評価が低くなるおそれがあります。
たとえば「ランクエスト」というサービスをGoogleが認識していないと、Web上で「ランクエスト」が言及されても、サイテーションだと判断されません。
構造化データでNAP情報を正規化し、自社サイトに設置しておけば、検索エンジンに自社の情報が正しく認識されます。
サイテーションの取りこぼしを防ぐことにつながり、正しい評価を得やすくなります。
サイテーションを獲得するために継続的に取り組みたいこと
サイテーションの獲得数を増やすには、以下4つの施策に継続的に取り組むことも大切です。
サイテーションを獲得するために継続的にやるべきこと
- ローカルSEOを強化する
- 高品質なコンテンツを作成する
- 広告やSNSを活用して認知度を上げる
- 口コミで高評価を得る
それぞれ詳しく解説します。
ローカルSEOを強化する
ローカルSEO（MEO）とは、特定の地域のキーワードを含む検索やGoogleマップの検索結果で、自社を上位に表示する施策のことです。
サイテーションを獲得するには、地域に関連した検索結果で自社が上位表示されることが重要です。
以下のローカルSEO施策を継続的に実施し、上位表示を目指しましょう。
ローカルSEO施策の具体例
- 地域キーワードによるコンテンツの作成
- 地元のメディアや商工会などのサイトから被リンクを獲得
- レビューの獲得
上位表示できれば、他サイトから引用される可能性も高まります。
高品質なコンテンツを作成する
サイテーションを増やすには、ユーザーにとって価値のある、高品質なコンテンツを提供することが大切です。
高品質なコンテンツを作成する際のポイントは、以下の通りです。
高品質なコンテンツを作成するうえで意識したいポイント
- 読者の視点に立ち、悩みやニーズをリサーチする
- 自社のみが提供できるアイデアや情報を提供する
- 必要に応じてイラストや図、動画などを交える
ユーザーの悩みやニーズに応えられる、満足度の高いコンテンツを提供できれば、他サイトやSNSでシェアされやすくなります。
良い口コミの増加にもつながるため、継続的に高品質なコンテンツを作成しましょう。
広告やSNSを活用して認知度を上げる
サイテーションを増やすには、広告やSNSを活用して自社の認知度を拡大させることも重要です。
広告を使えば、意図的に露出を増やせるため、おのずと認知度向上につながります。
リスティング広告やディスプレイ広告、動画広告など、自社のサービスや商品との親和性が高い広告を出稿するとよいでしょう。
また、作成したコンテンツをXやInstagram、FacebookなどのSNSで定期的にシェアすれば、サイテーションを獲得できる可能性が高まります。
SNSを介してユーザーとコミュニケーションを取れば、より多くの拡散も期待できるため、有効活用したいところです。
口コミで高評価を得る
Web上でポジティブな口コミが増えると、自社の認知度拡大につながります。
特に、Googleビジネスプロフィールでの口コミは、先述したローカルSEOの評価を高めるうえで重要です。
正確な情報と高評価のレビューが揃うことで、検索結果における信頼性が向上し、他サイトで引用されやすくなります。
また、Google以外のサードパーティサイトでの口コミも、サイテーションの獲得に寄与します。
複数のプラットフォームで高評価を維持すれば、ユーザーや検索エンジンからの信頼度が増し、持続的なサイテーションの獲得が期待できるでしょう。
サイテーションの獲得状況の調べ方
サイテーションを獲得するには、定期的に獲得状況を調べて施策の効果測定を行うことが大切です。
主に、以下のツールで調べられます。
サイテーションの獲得状況を把握できるツール
- Google検索
- Google Search Console
- Yahoo!リアルタイム検索
- SNS
ツールごとの調べ方やできることを、以下で詳しく解説します。
Google検索
Google検索では、検索コマンドを活用することで、サイテーションの獲得状況を調べられます。
具体的には、検索窓に「“サイト名” -site:サイトURL」と入力します。
「-site:サイトURL」の部分は自社のドメインを除外するための指定です。
たとえば、ランクエストのサイテーションを調べる場合は、「”ランクエスト” -https://rank-quest.jp」と入力します。
すると検索結果からランクエストのページが除外され、「ランクエスト」が言及されている他社のページのみを確認できます。
また、「ランクエスト」の部分を住所や電話番号などに置き換えて検索することも可能です。
Google Search Console
Google Search Consoleは、Googleが無料で提供しているアクセス解析ツールです。
このツールを使用すると、自社サイト名やサービス名がどの程度検索されているかを確認できます。
利用方法は以下の通りです。
Google Search Consoleでサイテーションの獲得状況を確認する手順
- Googleアカウントでログインし、分析したいサイトのURLをSearch Consoleに追加する
- 「検索パフォーマンス」タブを開く
- 検索クエリごとの表示回数やクリック数を確認する
サイト名やサービス名での検索数が上位であれば、他サイトやユーザーによって頻繁に言及されていることが推測できます。
間接的な指標ではありますが、自社の認知度やサイテーションの傾向を把握するうえで有効なツールです。
Yahoo!リアルタイム検索
Yahoo!リアルタイム検索は、Xに投稿されたポストをリアルタイムで検索できるツールです。
自社名やサービス名を検索することで、Xでの言及を一覧で確認できます。
XはテキストベースのSNSであるため、他のSNSプラットフォームよりもサイテーションを獲得しやすい傾向にあります。
Yahoo!リアルタイム検索で、ポストを一元化することで、誰がどのような文脈で自社について言及しているのかを即座に把握可能です。
特に新しいキャンペーンやサービスリリース後における反応を確認する際に有効で、調査に即効性を求める場合に役立ちます。
SNS
自社のサイテーションを把握するためには、XやInstagramなどのSNS検索も有効です。
自社名やサービス名を直接検索することで、どの投稿で言及されているかを確認できます。
Instagramでは位置情報を活用して検索すれば、特定の地域で自社ビジネスに関連する投稿を抽出可能です。
ただしFacebookなどの一部のSNSは、Googleクローラーの回遊をブロックしています。
言及されていてもサイテーションの効果は見込めないため注意が必要です。
なお、SNS上のサイテーションを調べる際は、ソーシャルリスニングツールを使えば調査を効率化できます。
ソーシャルリスニングツールは、SNSやブログサイトから収集した情報を収集・分析するためのツールです。
さまざまなサービスがあるため、調査を効率化したい方は自社に合うものを探してみましょう。
サイテーションにおける注意点
サイテーションの積極的な獲得はSEOにおいて重要ですが、いくつか注意点があります。
まず、自作自演によるサイテーションは避けるべきです。
SEOでは、“誰がその情報を発信したか”という権威性が重視されます。
意図的に作り出したサイテーションは評価されず、むしろGoogleからの評価が下がってしまうでしょう。
また、ネガティブな文脈で言及される可能性もあります。
虚偽やスパムなど悪質な内容であれば、申請により削除してもらえる場合がありますが、それは根本的な解決にはなりません。
サービスの質を向上させ、自然なかたちでポジティブなサイテーションを増やすほうが効果的です。
自社でポジティブなサイテーションを獲得するのが難しい場合は、SEOの専門家に施策を依頼するのも有効な選択肢です。
専門家のサポートにより、適切な手法でサイテーションを効率よく獲得できます。
まとめ
SEOやMEOにおけるサイテーションとは、SNSや他サイトで自社のサイト名やブランド名が言及されている状態を指します。
サイテーションを獲得できれば、検索エンジン上での視認性やユーザーからの信頼性が高まり、結果として売上向上につながります。
サイテーションを獲得するためには、高品質なコンテンツを作成したり、SNSや広告を活用して認知度を拡大したりすることが大切です。
サイテーション獲得のための準備を綿密に行い、継続的に施策を打ちましょう。
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