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今回紹介する事例
クライアント:子どもの撮影用フォトスタジオを運営するA社
依頼内容 :「お宮参り フォトスタジオ」を含めた3つのキーワードで検索順位を上げたい
担当者 :寺西 翼
お客さまの作成したコラムを分析した結果、SEO的な観点で改善の余地があると判明
いつからこちらのお客さまを担当されはじめましたか?
2023年の5月から担当させていただきまして、ちょうど1年経った2024年5月現在も、SEO対策の立案・実行を任されています。
実は、私がRank-QuestのSEOコンサルタントになって初めて担当したのが、こちらのお客さまなんです。
お客さまと一心同体になってSEO対策に取り組んだことで、私自身が大きく成長できた案件でもあるので、思い入れ深いですね。
ちょうど先日、更新の時期だったんですが「これからもぜひRank-QuestさんにSEO対策をお願いしたい」とうれしいお言葉をいただき、お付き合いが続くことになりました。
このご期待に沿えるように、引き続き全力でSEO対策に臨んでいく所存です。
契約当初、お客さまからはどのような依頼があったのでしょうか
お客さまからは
「お宮参り フォトスタジオ」
「七五三 フォトスタジオ」
「バースデー フォトスタジオ」
この3つのキーワードで、自社サイトの検索結果の上位化を実現したい、とご依頼がありました。
これらのキーワードは、競合他社も対策に力を入れている重要度の高いものです。
しかし、当時は上記のキーワードで検索しても、お客さまのサイトが検索結果の上位に表示されることはなく、CV獲得にも支障が出ている状況が続いていました。
ですので、優先して対策すべきキーワードがこの3つになるというのは、SEOの観点から見ても間違いなかったといえます。
なお、Rank-Questに依頼いただく前は、コラムを作成したり、サイト内に対策キーワードを散りばめたりするなどのSEO対策を、お客さま自身が実施していました。
しかし、お客さまにはSEOの専門的な知見がなかったため、成果に結びついていなかったのです。
本来の業務に充てるはずだった人的リソースも圧迫されてしまい、お客さまは頭を悩ませていました。
そうした経緯があり「SEOのことは専門家に頼もう」と、Rank-Questにお声がけいただくことになったわけですね。
お客さまのコラムには、具体的にどのような課題があったのでしょうか
もともと存在していたコラムは、自社サービスの訴求にのみ重点が置かれており、提供する情報に偏りがありました。
自社で扱っていないサービスや情報はほとんど記載されておらず、SEOコラムで求められる第三者的な視点が、少し足りていなかったわけですね。
そのため、対策キーワードで検索するユーザーが「知りたい情報が見つからないな……」と離脱してしまう可能性があったのです。
検索順位向上のためには、こうした、“提供する情報とユーザーの検索ニーズとのずれ”を改善すべきであると私は判断しました。
この点をお客さまにもお伝えする必要があったので、今のコラムの何が問題で、どのように改善するべきなのかを、SEOについての解説も踏まえながら説明いたしました。
検索順位の上位化を実現するために、施策の内容をお客さまにも納得していただけるように探っていったのが、この案件で尽力したことの一つだと思っています。
サイトを全面的に改修し、ユーザーファーストで情報を提供できるように改善
実施したSEO対策の内容について、お聞かせください
コラム周りを全面的に改修するために、既存のコラムのリライトと、新規コラムの作成を中心にSEO対策を行いました。
既存のコラムにSEO的な観点が欠けていたというのは、先ほどご説明した通りです。
その問題点を修正し、ユーザーのニーズに沿ったコラムへと生まれ変わらせるため、リライトを実施しました。
たとえば、衣装の無料レンタルなど、お客さまが提供していないサービスだとしても、ユーザーの求める情報であればコラムに掲載する。
こうした考えでリライトを実施することが、検索順位を向上させるためには欠かせません。
一方で、新規コラム作成においては、依頼いただいた3つのキーワード以外で重要性が高いものを、対策キーワードとして設定しました。
検索数の多いキーワードで新たにコラムを作成すれば、ユーザーの流入数をさらに増やせるためです。
基本的にはこの2つの軸を中心に、SEO対策を実施した流れとなります。
ただ、お客さまからは「リライト後のコラムや新規コラムにこの情報を載せると、自社のサービス内容との齟齬が出るかもしれない」という指摘をいただくこともありましたね。
その際は「注釈を入れたり、代わりのサービスを提案したりすれば問題ないので、ご安心ください」と伝えて、SEO対策として必要であると理解してもらえるように努めました。
コラムのリライト・新規作成を行う際に工夫した点はありますか?
ターゲット層がお子さまを育てられている方になるので、言葉づかいや文章のテイストの方向性は、お客さまと何度もすり合わせました。
たとえば、文章に“温かさ”をもたせるために「お母さま」という表現は「ママ」に変えたり、「お子さま」には「様」という漢字を使わないようにしたり、といったところです。
こうした文章のトンマナをそろえるために、お客さまにご協力いただきながら業界研究を重ねたことは、コンサルタントとしての手腕を発揮できた点だと自負しています。
そのほかに実施した施策があればお聞かせください
コラムの作成・リライト以外では、お客さまのサイトのリニューアルも行いました。
サイトのリニューアルにおいて特に注力したのが、口コミ情報の掲載です。
口コミの有無はSEO的にも非常に重要な要素であり、CV獲得のためにもこれは確実に実施しておきたい施策でした。
当初、口コミはお客さまに選定していただく予定でしたが、お客さま本来の業務と並行することになった結果、大きな負担となってしまったのです。
そこで、口コミの収集はこちらで巻き取らせていただき、最終的にGoogleマップの書き込みからピックアップするかたちで情報を掲載することになりました。
SEO対策においては、コンテンツのクオリティもさることながら、施策のリリースまでの早さも非常に重要な要素です。
しかしながら、リリースを急ぐあまりに、お客さまの負担を増やしては元も子もありません。
ですので、ときには状況に応じてお客さまのタスクを巻き取って、負担がかからないように配慮しつつ、早め早めで施策を実施していくこともあります。
SEOで成果を出すだけではなく、お客さまを親身になってサポートすることも、コンサルタントの大切な業務だと考えています。
結果として検索順位もCVも数値が改善され、お客さまからも喜びの声をいただくことができた
施策を実施した結果、どのような成果を得ることができましたか?
現時点で、以下のような成果が出ています。
▼キーワード検索順位
「お宮参り フォトスタジオ」:31位→9位
「七五三 フォトスタジオ」:33位→ 9位
「バースデー フォトスタジオ」:36位→8位
「お宮参り」: 16位→9位
「七五三 いつ」:圏外→10位
▼サイト全体のオーガニックセッション数
2023年3月:12,428→ 2024年3月:14,636
▼オーガニックCV数
2023年3月:120→ 2024年3月:201
検索順位、セッション数、CV数、どれも大幅に向上させることができました。
特に、ご依頼いただいていた3つのキーワードの検索順位を、すべて10位以内にまで上げることができたのは、非常に良い成果だったのではないかと考えています。
セッション数とCV数も増加していることが、何よりの証拠ではないでしょうか。
ただ、すぐにこれだけの成果を得られたわけではありません。
施策を実施してから5か月ほどは、各数値にあまり改善が見られませんでした。
そこで6か月目を迎えるタイミングで、状況を打開するための施策を実施した結果、そこから徐々に成果が表れ始めたという経緯があります。
その成果が出始めたきっかけとなった試みについて、詳しくお聞かせください
施策を始めてから6か月になるタイミングで実施した試みというのが、実は先ほどお話しした、コラムのリライトなのです。
セッション数やCV数が伸び悩んだ原因の一つに、既存コラムの検索順位の低さがありました。
コラムの検索順位が低いと、当然そこからのユーザー流入数も微々たるものになるので、サイト全体のセッション数、ひいてはCV数の向上を見込めません。
この状況を改善するためにも、既存コラムのリライトを行ったわけですね。
結果としてこの試みが功を奏し、リライトしたコラムの検索順位のみならず、お客さまのサイト全体の検索順位も上がり、結果セッション数・CV数が改善されました。
成果を出せたことで、お客さまからはどのようなお言葉をいただけましたか?
お客さまからは「今年の3月ほどから問い合わせが多くなって、非常に活発に活動できている」と、感謝のお言葉をいただいております。
検索順位に関しても「最近は対策キーワードで検索すると自社のコラムが上のほうに出てくるのを目にする」と、成果を実感していただけているようです。
成果を示せたことで、ありがたいことに、お客さまとは今も非常に良好な関係を築けています。
「Rank-Questさんになら安心して任せられる」とおっしゃっていただけていますし、サーバーの保守業務など、SEO以外の業務でご相談いただく機会も増えました。
ビジネスに必要なこともお互いに臆せず伝えられるので、今後もこの関係値は維持していきたいですね。
現状に満足せず、さらに先を見据えてお客さまをサポートしていきたい
現在の状況を踏まえて、今後に向けての改善点などあればお聞かせください
検索順位に関して、一旦は当初依頼いただいていたすべてのキーワードを10位以内に収めることができましたが、まだこの順位を安定して維持できていないというのが現状です。
競合他社の施策や、Googleのコアアップデートなど、さまざまな要因で順位が変動してしまうのです。
なので、今後は対策キーワードでの検索順位を、10位以内で安定させるのが目標の一つになりますね。
依頼当初のキーワードが競合の多いビッグワードであったため、これ以上の上位化を狙うのが、費用対効果の観点で効率的ではないという課題も残っています。
そのため、たとえば地域に特化させたキーワードで順位を上げていき、多面的に流入数を増やしていくことなども、お客さまと検討中です。
それだけではなく、これからはSEO対策以外にも、CVにつながる施策をどんどん実施していく必要があるとも考えています。
お客さまの業界には現在かなりの数の競合が存在し、すでにレッドオーシャンになっているという実情があります。
そのような状況においては、SEOだけに頼るのではなく、広告運用やMEOの活用といった、Webマーケティング全般からのアプローチが必要です。
SEOにはこれまで通り誠心誠意取り組みつつ、新しいサービスの提案などでも多面的にお客さまを支えていく。
この想いを胸に抱いて、今後もお客さまのビジネスパートナーとして尽力してまいります。